とりあえず、単発部門としては以下の五作品に投票。
上三つは割とすんなり決まったものの、下二つは割と悩んだ末の消極的なチョイス。
【07上期ラノベ投票/単発/9784840238793】嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫)
- 作者: 入間人間,左
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 文庫
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今期の電撃単発作品の中では個人的にベスト。
西尾維新系の軽妙な語り口と、ヤンデレヒロインに象徴される作品に漂う病んでる雰囲気が何ともたまらない。
ミステリ要素にもうちょっとパンチがあれば良かったんだけどなぁ。
しかし、時代なのかこういう空虚感や閉塞感を内包する作品がコンスタントに登場してくるよなぁ。
【07上期ラノベ投票/単発/9784757734234】
- 作者: 扇智史,尾崎弘宜
- 出版社/メーカー: KADOKAWA(エンターブレイン)
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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個人的に、著作を全部読むくらいには好きなんだけど、セールスがそれに追いついて来ない作家・扇さんの新作。
シリーズ化しそうな内容でも、いつ打ち切られるか分からないので油断は出来ないスリリングな作家さんです。
「塔」に象徴される非日常的な要素はあるものの、それらはあくまで舞台装置に過ぎず、作品の根底にあるのは十代の少女の感情的・精神的なやり取り。
まさに「ライトノベル」的な世界観を持ちながら、少女たちが怒ったり・悩んだり感情をあらわにするのは、あくまで「少女の等身大の悩み」だったりする。
友達や恋人とギクシャクしたとか、気になる子がいるとか、誰かと一緒に居たかったとか、そんな素朴な悩み。
変な言い方になるけど、そんな「スケールの小ささ」が魅力の作家。しかしながらそこが売れない理由でもあると思う……
最近、ラノベ作家の一般小説風ハードカバー本進出が進んでいるけど、正直そっちの方に向いてる作家だと思う。
個人的に地味にファンやってるんで、どんな形でも生き残って欲しいものです。
【07上期ラノベ投票/単発/9784061825130】
- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/12
- メディア: 新書
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ミステリ好き・ゲーム小説好きとして、こういう殺人・推理ゲーム小説は完全にストライクな作品。
即決で投票。
イラストとかは無いけど、内容的にはライトノベル読み向けの作品だと思う。
【07上期ラノベ投票/単発/9784829163856】かくてアダムの死を禁ず―夜想譚グリモアリス〈1〉 (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 海冬レイジ,松竜
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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ロリシスコンの主人公やツンツン死神などのキャラクター性、イラストの魅力、ミステリ要素などがバランスよく合わさった、ライトノベルミステリのお手本のような佳作。
続編はこれから読むけど、期待通りのクオリティだといいなぁ。
【07上期ラノベ投票/単発/9784840118736】
- 作者: 平坂読,じろう
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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前シリーズが打ち切り食らった平坂読の新作。
作者のキャラクターや作風は割と好きなので新作は喜ばしい。
今回は、なかなかすっ飛んだ発想が素敵なラブコメ。このヒロインは新しい。
この発想を褒める意味で投票していこう。
後は、この設定を上手く生かした続巻を出せるかどうかですな。
次点として、新人賞受賞としては「太陽戦士サンササン」「学園カゲキ! 」「マージナル」辺り。どれも光るところがあったので今後に期待したいところ。
後は「渚フォルテッシモ」はツンデレのお手本のようなラブコメでそれなりに楽しかった。ストーリーや設定の弱さが無ければ投票しても良かったんですが。
後は、田中ロミオの文庫デビュー作の「人類は衰退しました」。
随所にロミオらしい小粋な台詞回しが見られるし、どこかすっとぼけた主人公のキャラ、妖精さんのひらがな口調など、変に癖になりそうな作品。普通に面白くて投票レベルなのは確かなんだけど、他に投票している人が多い作品だから、投票数の少なそうな作品を優先してみた。
とりあえず、投票はこんなところで。