『2007年上半期ライトノベルサイト杯』 シリーズ部門投票

個人的には豊作で5作品に絞るのが中々難しかった。
結果的には、好きな作品を絞って絞って、完結記念とか色々理由を付けてチョイスしたり、得票数が多い作品を保留したりしてこの結果に。


神様のメモ帳 (電撃文庫)

神様のメモ帳 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840238885】


現代を象徴するようなニートをモチーフにした探偵小説。
ミステリ要素はそんなにインパクトは無いけど、杉井さんらしい鬱展開によるパンチが効いてるし、主人公の閉塞感のある独白やアリスのキャラが素敵だったので、是非ともプッシュしていきたい。
杉井さんは「火目の巫女」の頃から注目・期待してきた作家さんだけに、(おそらく)打ち切られた「火目の巫女」の代わりに頑張って欲しいシリーズですな。
ただ、主人公以外のニート「才能」ありすぎる点はちょっと気に食わないかなぁ。特筆するような才能が無いからこそ、未来へ対しての閉塞感や絶望感があるんだと思うんだけどなぁ。





扉の外 (電撃文庫)

扉の外 (電撃文庫)

扉の外〈2〉 (電撃文庫)

扉の外〈2〉 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840238496】


新人賞受賞のゲーム小説。私ゲーム小説好きなんで。
ゲームを通して透けて見えるドロドロした人間関係が、なかなか染み入る作品でしたよ。
ちょっと登場人物の行動や心理が短絡的な気もするけど、そこら辺はまあ穿って見過ぎかな。
まだまだ複線は残ってるだけに、今後の展開が気になる。





バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784757735057】


今期最強の馬鹿小説。
ひたすらに馬鹿で、ただひたすらに馬鹿で、すっごい馬鹿な作品。
ちょっぴり過激なラブコメ展開も素敵だけど、バカテストが馬鹿で、テンポ良いやり取りも馬鹿で、ああ素晴らしきかな馬鹿小説。
ストーリーの終わらせ方が弱いという明らかな欠点はあるものの、この愛すべき馬鹿さ加減はそれを補ってあまりある。
馬鹿小説万歳。





キスとDO‐JIN!―お兄様はTAXフリー!? (もえぎ文庫ピュアリー)

キスとDO‐JIN!―お兄様はTAXフリー!? (もえぎ文庫ピュアリー)

【07上期ラノベ投票/複数/9784059040392】


投票する人が少ないだろうから、一応この作品にも投票。
同人活動の暗部や、暗黙の了解としてスルーされてきた事柄に真っ向から向き合ってるところが素敵。
「同人」をテーマに据えた作品は好きなんだけど、ハズレ作品が多いだけに、こういう単純に楽しめる「同人」テーマのライトノベルは貴重。
まあ、小説としてみると、非常に軽いんだけど、そこら辺はご愛嬌かな。





トリックスターズC〈PART2〉 (電撃文庫)

トリックスターズC〈PART2〉 (電撃文庫)

トリックスターズC〈PART1〉 (電撃文庫)

トリックスターズC〈PART1〉 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840238502】


散々悩んだ末に完結祝いとして投票しておこうと思います。
周君やクロウリー、凛々子ちゃんが可愛くて、先生が格好いい。
ミステリとしてのインパクトは結局1巻を超えることは無かったけど、ミステリを象ったキャラ小説としては中々見所のある作品でしたよ。






次点としては、「黄昏色の詠使い」と「クジラのソラ」。
どちらも大好きな作品なので、「トリックスターズ」辺りとどれに投票するか迷ったけど、この2作品に関しては続きがまだまだ盛り上がりそうなので、今後に期待ということで今回は保留。
化けそうなところで終わってしまった「セカイのスキマ」辺りもミステリ好きを自認する者として投票したかったけど、今回は相手が悪かったとしか。