9S(ナインエス)〈5〉 / イラスト:山本ヤマト

9S(ナインエス)〈5〉 (電撃文庫)

9S(ナインエス)〈5〉 (電撃文庫)

コンスタントに刊行されるこのシリーズもついに5冊目。
出版から「好きに書いていい」と言われ、打ち切りボーダーを突破した記念作(?)


打ち切りが無くなったこともあり、大きく話が動き出した印象を受ける。
ADEMの失墜、新しい国家組織の介入、新たな強敵「七つの大罪」の登場、麻耶の決意、峰島勇次郎の影など、数々のターニングポイントになるような風呂敷が広げられる。
色々なものが動き出して、伏線を張ったり、状況を整えるのに終始した感じの一冊。
個人的には由宇(+闘真)がちょっと直情的過ぎて微妙というか、もうちょっと後先考えてクレバーに動いて欲しいかなぁ。天才って設定なんだし。
仲間も居なくて、補給を現地調達のような状態で行動する姿が無謀にしか見えない
アクション分も控えめだったし、メインストーリー(勇次郎絡みの話)自体はあんまり進んでないからこの巻だけだと評価は微妙。面白いかと言われると……うーむ。
今後、今回作り上げた「状況」をどれだけ生かせるかに期待したところ。