何か知らんけど、新人のデビュー作らしい。


ハズレ。つまらなかった。
まず、設定や言語感覚が安っぽい。
「チンギスハーンは義経だった」みたいなノリに近い、強引で我田引水な設定に白けるユダヤ神道をごっちゃにするセンスの悪さ。更には無駄にルビふり用語を乱発することで読み辛くなってる。
コレに加えて、薄っぺらい感情描写に呆れる。
無気力・怒り・悩み・悲しみなど、全てが薄っぺらい。感情移入がまったく出来ない。
感情による対立や行動原理などが、コロコロと変わるのにはウンザリした。コレ一つ取ってみても辛い。
そもそも、掘り下げが甘く、まったく魅力を感じない登場人物達は何なんでしょうね。
最初にちょっとだけ出ててキャラが「死んだと想ったら生きてた」と言われても、「フーン」としか思えない。
主人公の「日常」の描写がほとんどないせいで、「非日常」に移った際のインパクトに欠けるんですよ。
日常の描写があってこそ、それが崩れた時のカタルシスがある訳で。
展開を進めるためだけに登場人物がいるみたいな感覚。作品世界の中で「登場人物たちが生きている」という感じがしない。
作品の全てが虚飾めいて見えてしまった
しかも、話の展開も面白いものじゃなかったし、構成も稚拙な部分が目についた。
そして、トドメはご都合主義全開のエンディングと、放置された諸説明。もう勝手にやってくれって感じ。
続きを出す気なのかは知らんけど、多分もう買わない。


しかし、表紙折り返しにあるこの作品のあらすじは久しぶりに酷いと想ったなぁ。
あらすじと実際の展開が、あまりにも乖離している
何か、この作品の最大の問題は編集者じゃないかという気がしてきた。