オーバー・ザ・ホライズン―僕は猫と空を行く / イラスト:高科浅妃

オーバー・ザ・ホライズン―僕は猫と空を行く (電撃文庫)

オーバー・ザ・ホライズン―僕は猫と空を行く (電撃文庫)


飛行機乗りに憧れる主人公によるボーイ・ミーツ・ガールでボーイ・ミーツ・キャットな話。
戦後、戦争の後遺症で軍人しか飛行機を持てなくなった国家における、表舞台に立つことの無かった幻の名機を巡る物語。
どちらかというと地味だし、強烈な個性がある訳でもないがよくまとまっている話だった。
面白いかどうかと問われれば微妙なところだが、1冊完結の話としては優等生的な小説として一定の評価は出来る。
個人的には主人公と猫による、皮肉交じりの軽口やり取りが楽しかった。
「破壊光線」とか「世界征服」とか、こういった会話の端々が面白かったので、次の作品を買ってみるくらいには期待したいと思います。