ワイルド・ブーケ 花の咲かないこの世界で / 著：駒尾真子 / 絵：甘塩コメコ / 一迅社文庫アイリス

ワイルドブーケ　花の咲かないこの世界で (一迅社文庫 アイリス こ 2-1)

一迅社文庫アイリスの創刊ラインナップ7作品。感想その4/7。
ノベライズや漫画原作で活動してた作家による、一迅社文庫アイリスデビュー作。
出版社のＨＰでは「ジャンル：百合」と明記。そういうアピールってどうなんだろう。

子孫繁栄のために「結婚」を国が管理し自由恋愛が無くなった時代、お姫様に「恋」をしてしまった少女の物語。
百合だけど、エロは無し。
国によって禁止されてる「自由恋愛」を行うことや、「少女が少女に恋すること」への葛藤の描写が少ないため、背徳感に欠け、「禁忌を犯してでも愛している」という恋愛感情の強さが伝わってこない。
ここら辺の段取りや描写はもっとジックリと描いてくれたほうが好みかなぁ。
まあ、その分「面倒くさくない展開」になってて読み易くはなってるんだけどね。「ライトな描写」の方がターゲットとしている読者層の好みだと踏んだのかなぁ。
うーん、あまりに類型的過ぎる内容で、特に百合好きじゃない私には引っかかるところの少ない作品。雰囲気は嫌いじゃないけどね。

とりあえず、続編が出るみたいだから、次巻まで様子見。はてさてどうなるか。