「第22回 好きラノ 2021年上期」投票

lightnovel.jp

投票対象作品で読んだのは250作品を越えたくらい。割と読みましたね。
今期も本当に面白い作品、好きな作品が多かったので投票作品選ぶの凄い困ったので、前回同様に1レーベルから1作品のセルフ縛りで選びました。
明日投票したら複数の作品が入れ替わるかもしれない。そんな様々な兼ね合いやタイミングで投票作品を選んだ感じです。
上でも言いましたけど、今期も豊作でした。最近のライトノベル面白いね。
 
 
 

■楽園ノイズ(2) / 杉井光 / 電撃文庫
【21上ラノベ投票/9784049136814】

杉井さんの音楽作品は呪いのように、あるいは空気のように、もしくは血液のように、僕の体に染み込んでいる。
ここで過去作品のキャラをガッツリ出してくるのは卑怯。
こんなん投票するしかないじゃないですか……掌で転がされてるようで悔しい……

 
 
 

■転生したら悪役令嬢だったので引きニートになります ~チートなお父様の溺愛が凄すぎる~ / 藤森フクロウ / アイリスNEO
【21上ラノベ投票/9784758093590】

話の筋としてはありがちな「悪役令嬢」+「溺愛」ものなんだけど、主人公である悪役令嬢を小動物的インドア派にして、溺愛お父様を血塗れのクレイジーサイコ親馬鹿にしたことが勝因。
お父様が最高にヤベー奴なんだけど、そのヤベーお父様を怖がらずに素直に慕っているヒロイン、という構図は一歩間違えば共依存なんだけど、割れ鍋に閉じ蓋レベルで噛み合ってしまっている。
その関係性の危なっかしさが刺激的だし、主人公の小動物ムーブは可愛らしい。
もうキャラクターの勝利ですね。
ヒーロー候補たちが主人公に好意をぶつける辺りの展開には唐突感があったけど、そういう欠点を覆い隠すくらいキャラが良かった。大好き。

 
 
 

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた / 七斗七 / 富士見ファンタジア文庫
【21上ラノベ投票/9784040741116】

Vtuberをモチーフにした百合風味コメディ
キャラクターが強すぎる。

 
 
 

■肉の原見さん / 竹井10日 / MF文庫J
【21上ラノベ投票/9784046800817】

キャラクターの性格と掛け合いがどこまでも変わらない竹井10日100%だった。
最早馴染みのお店くらいの安心感がある。
とにかく肉が美味そう。
毎回、隠し設定や追加設定のせいで迷走して、風呂敷を畳み切れないところがあるけど、エロゲ時代からの付き合いなのでなんかもう憎めないんですよね……
今回は上手く着地してくれることを期待しつつ投票しておきます。
まあ、実在店舗があるお肉が美味しそうだったし。

 
 
 

■泥酔彼女 「弟クンだいしゅきー」「帰れ」 / 串木野たんぼ / GA文庫
【21上ラノベ投票/9784815609320】

姉の友人での酔っぱらいの美人を世話する主人公が、酔っぱらいの正体を知り、その夢の為に頑張る話。
タイトルやあらすじから予想していた内容とはかなり違っていたけどとても面白かった。
軽妙なやり取りのコメディタッチな展開から、青春とか夢とかそういう方向にドライブさせていく、近年のラブコメ作品の良作のエッセンスををバランスよくまとめ上げたみたいな秀作。
こういう作品大好きです。
ただ、恋人という意味での「彼女」ではないのにこういったタイトルを付けたり、「彼女」の正体を隠すようなあらすじの作り方とか、プロモーションの部分で疑問は残る。
こういう感じの作品を好きな人のところに正しく届いているのか心配になる。いやお節介ですけど。

 
 
 

■アラサーのオレは別世界線に逆行再生したらしい / 翠川稜 / PASH!ブックス
【21上ラノベ投票/9784391155747】

アラサーの主人公が高校時代に逆行するんだけど、その世界には当時いなかったはずの幼い「妹」がいて……?
「妹」のお世話を切っ掛けにして、当時上手くいかなかった義理の父親・兄弟との関係、暗い高校生活を前向きに変えていく話。
話の筋としての斬新さはないんだけど、優しく、温かく、思わず笑顔になる。
とにかく「居心地が良い」作品でしたね。好き。

 
 
 

■悪役令嬢の中の人 / まきぶろ / 一迅社ノベルス
【21上ラノベ投票/9784758093378】

乙女ゲームの悪役令嬢に転生した主人公(?)が破滅を回避するために動いたものの「失敗」して、断罪され、本来の「悪役令嬢」の人格が目覚めるところから始まる復讐劇。
誰が何といおうとこれは百合ですね。クソデカ感情ヤンデレ百合
ハイスペックヤンデレ百合が、正体を隠しきって、最高の形で復讐と「愛」を成就させる物語。
ヤンデレもその重さと狂気を隠しきれば「愛情深い女」であるということですね。
本筋が終わった後のフォローが手厚くて満足感が高い。スッキリした。

 
 
 

■育ちざかりの教え子がやけにエモい(3) / 鈴木大輔 / ガガガ文庫
■育ちざかりの教え子がやけにエモい(4) / 鈴木大輔 / ガガガ文庫
【21上ラノベ投票/9784094530087】

中学生教師と14歳中学生女子の幼馴染二人の恋の物語は、始まって、終わる。
大人と子供、先生と教え子の恋愛という切り口で、揺さぶられながらも「大人の教師」として少女と向き合ったことを評価したい。
そして、終盤における恋のライバルとの関係性が「正々堂々殴り合う」ようなステゴロスタイルで気持ち良かった。
もっとズルく立ち回れたはずなのに、子供相手じゃなくて、恋敵として向き合った女性に助演女優賞を上げたいですね。
どんどん成長して「武闘派」としての顔を上手く隠すようになったヒロインが、恋愛においては最後まで武闘派だったのがとても好きですね。
良いシリーズでした。

 
 
 

■江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる / 七沢ゆきの / 富士見L文庫
【21上ラノベ投票/9784040739120】

内容はタイトルの通りなんだけど、所謂「過去の日本に転生しての知識チートもの」の系統で舞台は江戸後期。
江戸後期・吉原の風俗や文化についての描写がキッチリしてて、語り過ぎない程度に趣味と雑学が盛り込まれていながらもとても読み易くて好感が持てる。
主人公は元ヤン高学歴歴女キャバ嬢という盛り盛りの設定だけどキャバ嬢だから「盛る」のは仕方ない。
筋を通して優しく、きっぷが良く、立ち回りも上手くて頭がいい。
割と完璧キャラに近いんだけど、歴女としての顔が出ている時は愛嬌があって、とても好きな主人公でした。
主人公の行く末を見届けたいので続巻待ってます。

 
 
 

■佐々木とピーちゃん 異世界スローライフを楽しもうとしたら、現代で異能バトルに巻き込まれた件 ~魔法少女がアップを始めたようです~ / ぶんころり / 単行本(KADOKAWA
■佐々木とピーちゃん(2) 異世界の魔法で現代の異能バトルを無双していたら、魔法少女に喧嘩を売られました ~まさかデスゲームにも参戦するのですか?~ / ぶんころり / 単行本(KADOKAWA
■佐々木とピーちゃん(3) 異世界ファンタジーなら異能バトルも魔法少女もデスゲームも敵ではありません ~と考えていたら、雲行きが怪しくなってきました~ / ぶんころり / 単行本(KADOKAWA
【21上ラノベ投票/9784040659329】

単独だと10作品枠に入るかどうか迷ったんですが、このページ数の本を期間内に3冊出た(読めた)ことによる満足感が大きかった。
物量重要。
今期最強のバディものと言っても過言ではない。
お互いに尊重し合う佐々木とピーちゃんの関係性が素晴らしかったですね。
イラストを含めたキャラクター性が本当に素晴らしかったし、異世界から現実世界まで含めたボリューム感・お祭り感は好きですね。
今後もこのペースで出るとは思っていないけど、それなりのペースで出てくれることを期待しています。
癖が強い作品の多いぶんころりさんの作品では一番読みやすい作品だと思いますね。