処女はお姉さまに恋してる / イラスト:あおいうめ / JIVE キャラクターノベル

処女(おとめ)はお姉さま(ボク)に恋してる (JIVE CHARACTER NOVELS)

処女(おとめ)はお姉さま(ボク)に恋してる (JIVE CHARACTER NOVELS)

エロゲ原作だけど、18禁じゃないノベライズ。
はてなダイアリーの「商品を紹介」機能から、和書「処女はお姉さまに恋してる」で検索をかけたら「検索結果にアダルト商品が含まれていました。アダルト商品は表示されません。」と言って拒否されれた
どうやら上記検索だとビジュアルファンブックしか出てこなくて、そういう反応が返ってくるらしい。
「処女(おとめ)はお姉さま(ボク)に恋してる」か作者名で検索かけないと出てこないにょろーん


古本屋で見かけて、むしゃくしゃして買った。後悔はしてなくもない今は反省している


原作の貴子ルートを、貴子の一人称で描いたノベライズ。
視点は貴子に固定されて、他のキャラに視点変更はされない。
正直、苦しい出来だった。
原作ゲームにあった貴子が絡んで来るイベントを、貴子から見える部分だけ抜粋している形式だから情報が断片的過ぎる。
作品内で起こる事件も上っ面をなぞる様に淡々と綴られるので、物語的な面白さに欠けてしまい、単体の小説としては辛い出来になっている。原作ゲームをやってない人に取っては非常に退屈で分かり辛い作品でしょうね。
一人称と言うことで貴子が瑞穂に惹かれていく過程はそこそこに描けているものの、瑞穂を初めとする登場人物たちの存在感が薄すぎるため、いまいち魅力に欠けている。
そもそも原作のシナリオは瑞穂を中心に多種多様な出来事・イベントが発生し、各登場人物の性格などが掘り下げられる構成になっているんだから、そこから貴子視点の部分を抜粋しただけで、他のキャラを掘り下げる部分を追加しなかったら、そらこういう空気キャラの乱造になってしまうわな。
瑞穂の魅力が伝わってこないし、まりやとの因縁もピンと来なかった。
正直単品としてはまったくさっぱり評価できないが、原作シナリオのベタ移植ではないので、原作の熱心なファンが「原作の貴子ルートを貴子視点で追ってみる」目的で読む分には否定しようとは思いません。
あくまでファンアイテム、信者による補完アイテムとしてなら辛うじて存在価値が許される感じ。
しかし、ファンアイテムといいながらも挿絵の絵柄が原作とはまったく方向性の異なるロリプニキャラと化してるので、それを許容できればですが。