ヒドラ―HYDRA― 1 / イラスト:武若丸 / 富士見ミステリー文庫


デビューシリーズ「BAD×DUDDY」以来の、吉田茄矢さんによる新作。
富士ミス企画「初体験Project」第二弾4作品中の1作だけど、二ヶ月連続刊行で2巻の発売が決まっています。


雪崩に巻き込まれた少年が、難破した飛行船に乗っていた不思議な双子の少女と出会ってから起こる事件の話。
主人公と兄との隔意、双子の確執などが機軸となって展開されて、「疫病」の起こり始めの部分で終わるまさしく導入編といった内容
あー、正直にいいます。どうやら私はこの作者の人の文章は肌に合わないようです。
前作「BAD×DUDDY」の時もそうだったんですが、この人の作品を読んでると倦怠感とカッタルサを強く感じてしまう。2作品連続となると、作品というより文章自体に原因を求めるべきなんだろうなぁ……
ただこれは、出来の良さ悪さの問題ではなく、単なる波長が合うかどうかの問題だとは思う。まあ、私とは不協和音を生じさせる関係にあるって感じかな。
それと、自己中で勝手なことばかり言い募る主人公のガキっぽさにイライラして、いまいち立ち位置の判然としない兄の態度にはモヤモヤして、双子のオドオド・カリカリしてるところには辟易した。
キャラと文章がまったく好きになれないのに、キャラの掘り下げ・足場固めをやられてストレスが溜まるだけでしたよ。
物語はサスペンス展開になる前に終わってしまいストーリーで楽しむことが出来なかったし。
まあ、とにかく「私には徹底的に合わない作品」。この一文につきました。