ミスティック M.A.D. / イラスト:重戦車工房  / ファミ通文庫


第6回エンターブレインえんため大賞<三次選考作>の書籍化。
……何と言うか中途半端な肩書きだな。三次選考とか書かずに最終選考って言おうよ。
しかし、第7回の受賞作が発売された後に、今更第6回の選考作を発行と言うのも色々疑問の残るタイミングだ。


特殊な能力を持つ新人類や軍用メイドロボが入り乱れて戦うアクション小説。
勢いのあるストーリーと随所に見せ場のある展開など、一気に読めるリーダビリティの高さに感心。
健気で献身的なメイドロボが素敵だし、アクションシーンの見せ方も中々上手かったですよ。
「メカ少女」ものが好きだと言う絵師の描くイラストも魅力的だったし、難しいことを考えずに読めるライトノベルらしいアクションノベル」としては、最近の作品の中でも高く評価出来る。
この作品の、登場人物の性格やストーリーラインの「真っ直ぐさ」が心地よかったですよ。
仮に続編が出たとしたら、変に設定やストーリーをゴチャゴチャさせるんじゃなくて、この作品の「読み易さ」や「素直さ」を大切にしてほしいものです。