ダブ(エ)ストン街道 / 講談社文庫

ダブ(エ)ストン街道 (講談社文庫)

ダブ(エ)ストン街道 (講談社文庫)


第八回メフィスト賞受賞作。
私が読んでいるメフィスト賞作品としては、25作品目かな?


恋人を探すために、謎(伝説)の場所であるダブ(エ)ストンに辿り着いた男の珍道中。
ミステリが多いメフィスト賞作品ですが、この作品に関してはミステリっぽさは皆無。
ジャンルとしては不条理小説でもある幻想小説ですね(解説には本格ファンタジー小説と書いてありますが)
熊が喋ったり、半魚人が出てきたり、幽霊が出てきたりするのに、誰もそれに驚かないという不条理なところや、次々と脈絡なく状況が変化するところなど、読んだ感覚は「不思議の国のアリス」が近い気がしました。
「迷い続ける」という一貫したテーマや、難しいところのない敷居の低さはある程度評価できる。
ただ、正直私には致命的なほど合わない作品でしたよ。正直読むのが苦痛だった。
とらえどころのない展開がウザッタイし、浮世離れしまくった会話を読む度に倦怠感が襲ってくる
……あー、出来の良し悪しではなく、相性の問題でここまで拒絶感を持った作品は近年稀だったよ。読むのが辛かった
不思議の国のアリス」とかは割と好きなはずなんだけど、この作品がここまで合わない理由が自分でも分かりませんでしたよ。やれやれ。