ブラバン / 単行本

ブラバン

ブラバン


古本屋で何となく買ってきた。
買った後に、帯の推薦文を書いてるのが井筒和幸だと気付いて萎えまくり
他人の映画を観もせずに批判するような奴に、本の推薦も批評もして欲しく無いんだが。


昔の吹奏楽部仲間の結婚式を機に、吹奏楽部を再結成しようとする話。
主人公の視点で、過去(吹奏楽部時代)と現代が切り替わりながら語られる。
タイトルから期待したような音楽をメインにすえた話ではなく、吹奏楽部に所属してた少年少女のほろ苦い青春時代の思い出と、その彼らの大人時代を対比することで、様々な人間の「人生」や時の流れを感じさせる話・構成になってる。
本当に、標準的な一般小説って感じで、あまり夢や希望を感じさせない「現実の厳しさ」が強くクローズアップされた人物造形やどこか乾いた文体は正直好きになれなかった
純文学と言うには深みが足りないし、「お話」として見るには展開も終わり方も半端で評価出来ない。
断片的に楽しめるシーンが無くも無いんだけど、総合的に見ると何を語りたいのかの主題が見えず、いまいちエンターテイメントとしてはグダグダしっぱなし。
正直、吹奏楽を通した少年少女の青春劇を期待してた私には、予想外の内容で割と裏切られた気分