彩雲国物語 紅梅は夜に香る / イラスト:由羅カイリ / 角川ビーンズ文庫


アニメ化中の角川ビーンズ文庫の看板作品の一角。
今巻から新章突入


冗官に落とされた秀麗が求婚されたり、中央で起こる事件に首を突っ込んでいく話。
今まであまり表に出てこなかった貴族官吏の存在と、中央に蠢く裏側の世界がクローズアップされ、更に秀麗に突きつけられる「現実」の厳しさ。
これまでの秀麗も女性官吏として厳しい風当たりだったけど、それでもまだ「守られてきたんだな」ということを実感させられる一冊。
改めて越えなくてはならない高い壁の存在を認知させ、一方で秀麗に官吏としての生きることの「覚悟」と「選択」をさせるという、中々ハードな内容で見ごたえがありました
まさに「新章」と言うのに相応しく、コレまでとは違う過酷さと秀麗の立ち位置が新鮮で面白かった。
うーん、このシリーズはまだまだイケルということを再確認した思いですよ。