ソラにウサギがのぼるころ 〜twilight moon rabbit〜 / イラスト:湊ヒロム / MF文庫J

ソラにウサギがのぼるころ (MF文庫J)

ソラにウサギがのぼるころ (MF文庫J)


「ホーンテッド!」完結後の、平坂読の新作。
話の終わり方とか見てると、多分シリーズ化前提


とある町に住む主人公と同級生の少女の前に、「前世の絆」を理由に吸血鬼少女がやってきて始まる奇妙な三角関係の話。
何か、色々と設定をばら撒いて終わった感じのする巻でしたよ。ストーリー自体は単に「三角関係」が出来上がっただけで終わってしまったし。
ドタバタラブコメとして、ちょっと変化球の「三角関係」のつもりなんだろうけど、それがあまり面白さに繋がっていないのが何とも。
うーん、何か見所という見所に欠ける、気の抜けたような作品だった。
随所で欠点を抱えながらも、叩き付けるようなケレンミとドライブ感があった前作に比べればまったく引き込まれるものが無かったなぁ。
うーん、この巻だけだと単なる凡作なので、次の巻での巻き返しに期待



ところで、「ホーンテッド」に出てくる登場人物と同じ外見・名前のキャラが出てきたんですが、「ゴースト化」に関する話が出てこないところを見ると、「ホーンテッド」とパラレルワールドのような世界観なのかな?
同一世界観だとしたら、ここまで「ゴースト化」の話がスルーされるのも、くおんが家族と暮らしてないのも不自然だし。
クロスオーバー自体は好きな仕掛けなんだけど、この作品に関しては絵師も設定も変わってるし、こんな中途半端なスターシステムのようなことをやる利点がわからないなぁ。