七人の武器屋―結婚式をプロデュース! / イラスト:今野隼史 / 富士見ファンタジア文庫


新人賞受賞作のシリーズ2作目。


乗っ取りに乗り出した有名ブランドの馬鹿息子に、武器屋の連中が悩み苦戦をしながら抵抗していく話。
前巻よりも捻りの無い直球な展開が逆に楽しい。登場人物たちのはっちゃけ具合が凄かった。
随所に笑いどころがあるし、武器屋を守ろうとする愚直さや、恋愛部分のホンワカさが好き。
古き良きファンタジーの香りを持つ読み易い文章は、昔ながらの富士見TRPGファンなら懐かしく感じる、しみじみと味わい深い。
これぞゲーム系コミカルライトファンタジーのお手本のような、地味な佳作。
いやあ、今後も楽しみだ。


しかし、今回も今野さんのイラストの存在感は凄かった。
いい意味での「馬鹿」なテンションが画面からヒシヒシと伝わってくる素晴らしさ。
こういうことがあるたびにラノベにおけるイラストの重要性を改めて感じますね。