アニメ版に追いつかれないうちに3巻目消化。


うん、割と面白かった。
話の密度という点では相変わらず薄目だけど、それを除けば全体的に良好。
少年の葛藤と無力感、幸福感とやがて訪れる「終わり」への恐怖が丁寧に描かれているし、初めて「生きよう」とする少女の姿も好ましいものだった。
この思春期の少年・少女の描写は中々魅力的。
そして、難病もの特有の「ハッピーエンド」か「バッドエンド」になるか分からない、綱渡りするような空気感がたまらない。
最後の引きも「次の巻を読みたい」と思わせるもので、少々あざといけど効果的な煽りだった。
新鮮味とかオリジナリティという部分が弱いから、強烈なインパクトには欠けるけど、優等生的な安定して読める作品ですね。