- 作者: 吉田親司
- 出版社/メーカー: 銀河出版
- 発売日: 2005/02/01
- メディア: 単行本
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通称巫女メイド戦記の下巻。
下巻に入っても、あいも変わらず巫女・メイドの出番は少なく、戦争シーンが大半。
それでいながら、戦争シーンもどうなんだろうなぁ。
木星の太陽化という要素が、ご都合主義にしかなってない気がするし、かなり微妙。
木星太陽化のせいで、戦争の仕組みが変わること自体はいいんだけど、最後の最後まで都合のいい方向に捻じ曲げられた感じだし。
他にも、あれだけこじれてる二次大戦がそんなオカルトな理由で全面休戦になるってのがリアリティに欠ける。
さらに、エピローグが仮想戦記とは思えないほど、SF過ぎる領域まで飛んでいくし、何をやりたいのかわからねぇ。
後は、巫女が銃を持った軍人をなぎ倒すのが納得いかねぇ。
幾ら敗残兵とは言え、銃を持った軍人が数的に有利な状況下で、護身術を学んでいるだけの単なる民間人に倒されるって……
奇襲が成功したって取り戻せる差じゃないと思うんだけどなぁ。
これも、巫女を活躍させたかったから、というだけのご都合主義か。
はっきり言って白けた。
結局、仮想戦記をやるのも、SFやるのも、巫女やメイドで萌え要素を詰め込むのもことごとく不徹底。
そもそも、キャラクター小説的なキャラ立ちが成されていない登場人物に、巫女やメイドなんていう属性を与えるだけで、魅力が出る訳じゃない。
主要な巫女とメイドで合計8人も出しておいて、単純に魅力的な萌えキャラがいないのが致命的だったとさ。