投票対象作品で読んだのは161作品くらい？
前回よりも減ったけど、今回も10作品に絞るのが大変なくらい面白い作品が多かった。
30作品くらい投票枠が欲しい。
今回も絞るの大変だったので「1レーベル1作品」というセルフ縛りで投票しました。
■楽園ノイズ(4) / 杉井光 / 電撃文庫
杉井ファンなので……
【22上ラノベ投票/9784049142174】
今回は「音楽を生業とすること」に選ばれた人と選ばれなかった人の話と、オーケストラを通した音楽の話。
単純なバンド活動だけではなく、様々なアプローチで「音楽」の解像度が高まっている。
シリーズとして絶対的な安定感がある。
■隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない / 飴月 / 富士見ファンタジア文庫
ドロドロした情念を内に秘めた重い女の子って最高ですよね。
【22上ラノベ投票/9784040745442】
■VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった / 小路燦 / 角川スニーカー文庫
主人公はギャンブルクズなんだけど、大人としての最後の一線である良識は捨てきっていない匙加減が絶妙でした。
【22上ラノベ投票/9784041126417】
そして公式PVのプロモーションが最高でしたね。
清楚をゲスを使い分けることが出来るナイスキャスティング。
www.youtube.com
■転生ごときで逃げられるとでも、兄さん? (3) / 紙城境介 / MF文庫J
構築した世界観、書き込んだ登場人物、張り巡らした謀略、王道を歩めたであろうストーリーライン。
【22上ラノベ投票/9784046812957】
そういったこれまで積み重ねていったものを―――完膚なきまでに崩壊させられ、神のような視座によって物語が一転する。
時間をかけて積み上げた積み木を崩すように、シムシティで作った街を自分で壊すように、溶ける前に雪だるまやかまくらを壊すように。
時間をかけて作り上げたものを、作った本人が決定的に壊す。
それは本来躊躇するような行為で、凄く勿体なく、酷く贅沢で、それでも残酷なまでに美しい瞬間だった。
今年前半最高の衝撃。
■ブービージョッキー!! / 有丈ほえる / GA文庫
「今は落ちぶれている過去に栄光を掴んだ若き才能が、美少女との出会いにより再起する」という王道のプロットによって描かれた競馬小説。
【22上ラノベ投票/9784815614393】
後書き曰く「アーモンドアイ」を切っ掛けにして書かれた小説と言うことで作者さんの競馬歴は浅いのにしっかりとした競馬ものになっていて少し感心しましたね。
ラノベ読みであり長年の競馬ファンの僕にはピンズドの良作。
勿論重箱の隅を突くような指摘は可能ですが、本筋とは関係ない部分を指摘するのは無粋でしょう。
競走馬のキャリアを考えるとまだまだ先があるだろうから続きが読みたいですね。
■魔王と勇者の戦いの裏で(1) ～ゲーム世界に転生したけど友人の勇者が魔王討伐に旅立ったあとの国内お留守番(内政と防衛戦)が俺のお仕事です～ / 涼樹悠樹 / オーバーラップ文庫
タイトル通り、勇者の親友である転生者主人公の魔王と勇者の戦いの裏でのお話。
【22上ラノベ投票/9784824001276】
勇者と魔王にはほとんどフォーカスが当てられず、勇者の仕事である「最大戦力として敵を戦う」以外の、内政から軍の運用までを主人公を担うことになる。
RPGやゲーム転生あるあるがふんだんに盛り込まれており、設定・世界観がキッチリと作り込まれていて印象が良い。
転生主人公としての主人公の有能っぷりがとても良かったですね。
■ゲーム世界転生＜ダン活＞01 ～ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を＜はじめから＞プレイする～ / ニシキギ・カエデ / TOブックス
■ゲーム世界転生＜ダン活＞02 ～ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を＜はじめから＞プレイする～ / ニシキギ・カエデ / TOブックス
【22上ラノベ投票/9784866994673】ゲーム世界をエンジョイするタイプのゲーム転生もので、知識チートによる蹂躙でゲーム世界を満喫する話。
その世界においては深刻なはずの「ジョブの悩み」を身も蓋もなく吹き飛ばしていく知識の暴力みたいな展開が爽快でしたね。
僕は好きです。
仲間集めや世界観の提示がメインで、まだ本格的な冒険には移ってない感じだけど、この先の展開が楽しみですね。
■黒猫ニャンゴの冒険(2) レア属性を引き当てたので、気ままな冒険者を目指します / 篠浦知螺 / ドラゴンノベルス
今期の猫枠（謎）
【22上ラノベ投票/9784040744537】
モフられたり、愛でられているニャンゴが好き過ぎる。
■理想の聖女? 残念、偽聖女でした! (2) ～クソオブザイヤーと呼ばれた悪役に転生したんだが～ / 壁首領大公 / カドカワBOOKS
単なる勘違いTSものかと思っていたら、若干毛色が変わった面白さが出てきた。
■理想の聖女? 残念、偽聖女でした! (3) ～クソオブザイヤーと呼ばれた悪役に転生したんだが～ / 壁首領大公 / カドカワBOOKS
【22上ラノベ投票/9784040745534】
「偽聖女」だと自認しながら「聖女ムーブ」を続けていたら、「自尊心と自己肯定感の欠如」の結果として一周回って「あまりにも聖女らしい自己犠牲を持つ偽聖女」になっている構図が非常に面白かった。
「ハッピーエンドの解釈違い」の読後感が何とも言えない味わいでした。
現実世界との関わりを含めて、どのようなエンディングが待っているか、次巻が楽しみです。
■恋になるまで、あと1センチ / 六つ花えいこ / 宝島社文庫
とても居心地の良い素敵なラブストーリー。
【22上ラノベ投票/9784299027627】
ここまで「好きな人に誤解されないための立ち居振る舞い」が完璧なヒロインは中々いないレベルで、思わず感心してしまった。
「小さくて可愛い」という「庇護欲」「勘違いの好意」を煽り易い属性故に磨かれてきたのかもしれないけど、ヒロインの自己防衛力が高い。
自分の可愛さに甘えることなく積極的にアプローチをする攻撃力、上記の通りの防御力を兼ね揃えた攻防一体のヒロイン力よ。
主人公も年下ってことに変な引け目を感じずに、しっかりと一歩ずつ寄り添っていくので男女ともに好感度が高い。満足。
