「第25回 好きラノ 2022年下期」投票

lightnovel.jp

投票対象作品で読んだのは184作品くらい。
前回の2022上期よりは増えたけど、1年前の2021下期よりは減って、200作品は大きく下回る。
投票時期が中旬や下旬なら200作品になるくらい上積めただろうし、12月中旬~下旬の新刊がほとんど読めていないのが悔まれる。。
例によって10作品に絞るの大変だったので「1レーベル1作品」というセルフ縛りで投票しました。
 
 
 

■楽園ノイズ(5) / 杉井光 / 電撃文庫
【22下ラノベ投票/9784049143959】

先生との関係、進級、進学、様々な一区切りの巻。
花園先生の件で落ち込んでいる主人公に発破をかけるのが、唯一花園先生と接点を持たない伽耶という構図に一種の美しさがあった。

 
 
 

■ありふれた職業で世界最強(13) / 白米良 / オーバーラップ文庫
【22下ラノベ投票/9784824002631】

完結おめでとうございます。
異世界転移もの」としては「帰還」、「ハーレムもの」として「ハーレムエンド」というお手本のような王道エンドを迎えており、本当に「大団円」という手ごたえがある。
魅力的なヒロインが多かっただけに、こういう形でのハーレムエンドは本当に満足度が高かった。
惜しむらくは「帰還」後の描写が少なかったので、アフターストーリーだけを描いた14巻か外伝や短編集とかを出してくれることを期待しております。
とりあえずお疲れ様。とても良いシリーズでした。

 
 
 

■理想の聖女? 残念、偽聖女でした! (4) / 壁首領大公 / カドカワBOOKS
【22下ラノベ投票/9784040747989】

こちらも完結おめでとうございます。part2.
元世界の描写が入り込んで混みあった設定と、シリアス度が増していく展開からどうなるかと思ったけど、元世界のアレコレを上手く捌いてシリアス度も適度に宥めすかしてライトな勘違いコメディとしていい落とし所でまとまった。
作中で登場キャラが言っていた「クリア後の世界が見たい」という百万回頷くしかないエピローグエピソードをやってくれて、「ifエピソード」も見せてくれて、「裏ボス」を茶化すような展開まで入れ込んでサービス満点だった。
僕がこういう作品に求める全てが組み込まれて、アフターサービスも満点だった。満足です。お疲れ様でした。

 
 
 

■わたしはあなたの涙になりたい / 四季大雅 / ガガガ文庫
【22下ラノベ投票/9784094530810】

ストーリーライン自体はエモ系の泣き小説にありがちなものだったけど、とにかく文章が端麗。
端正な筆致によって綴られた描写が美しい物語でした。

 
 
 

■アラサーがVTuberになった話。 / とくめい / ファミ通文庫
【22下ラノベ投票/9784047371972】

「配信者」としてのカリスマも才能も無い元社畜のアラサーが、運にも恵まれていないのに「元社会人・元社畜」としての経験が生きる形で新しい職場で独自の立場と人間関係を構築していく流れが実に面白かった。
武器となっているフォロー力、煽り耐性、気遣いなどが社畜経験から生み出されてると思うと涙を誘う。
自分に責任が無いトラブル・問題に巻き込まれることが多い主人公だけど、女性関係に関しては「そういうとこやぞ」と言ってあげたい。
面白かったので、是非続巻を。

 
 
 

■攻撃魔術の使えない魔術師(1) / 絹野帽子 / MFブックス
【22下ラノベ投票/9784046818393】

なろう書籍化黎明期に泡沫出版社にWeb連載のモチベーション共々潰された作品のリライト版。
リライト版の書籍化おめでとうございます投票。
、転生ものが増えた今となってはそこまでの目新しさは無いけど、しみじみと面白い。
「家族」との絡みがとても良かったです。 とにかくリブートしてくれたのが本当に嬉しいので10年以上待ち続けた「2巻」が読めるのを待っています。

 
 
 

■僕らは『読み』を間違える / 水鏡月聖 / 角川スニーカー文庫
【22下ラノベ投票/9784041129883】

まさしく「間違える」者達の話であり、自己評価と他者評価のズレとディスコミュニケーションの物語。
彼らの間違え続けた先にある世界を僕は見てみたい。

 
 
 

■勇者認定官と奴隷少女の奇妙な事件簿 / オーノ・コナ / 講談社ラノベ文庫
【22下ラノベ投票/9784065304884】

異世界を舞台にしたミステリ風ファンタジー
謎解きを指向する本格ミステリではないけど、サスペンス色が強いミステリとしては好作品だった。
「勇者認定官」という設定と、主人公と奴隷少女の関係性を柱とした落とし方が実に印象的でしたね。
2巻が出るか分からないし、2巻以降は仕えなくなった飛び道具も多いけど、続きも読んでみたい。

 
 
 

■私の婚約者は、根暗で陰気だと言われる闇魔術師です。好き。 / 瀬尾優梨 / 角川ビーンズ文庫
【22下ラノベ投票/9784041131237】

主人公の結婚に積極的なイケメンムーブが素敵だった。好き。
闇魔術師さん、完全にヒロインやん……

 
 
 

■令和の化学者・鷹司耀子の帝都転生 プラスチック素材で日本を救う / 雨堤 俊次 / 宝島社文庫
【22下ラノベ投票/9784299036032】

プラスチック素材(化学)だけで日本を救っている訳じゃなかったし、一般的な化学者としては主人公に軍事や歴史知識があり過ぎたけどこれはこれで。
歴史if系小説の新作としては今季一番面白かった。
近世を舞台にした作品は現代と陸続きに思える部分が多いので、歴史改変の影響がダイレクトに想像できるのがいいですね。
レーベル的に続きが出るかわからないけど、続きが出て欲しいです。

 
 
 
次点群。
新作では「ホーリーアンデッド」「死亡遊戯で飯を食う」「双星の天剣使い」「好きな子に告ったら、双子の妹がオマケでついてきた」「庭に穴ができた。ダンジョンかもしれないけど俺はゴミ捨て場にしてる」「Vのガワの裏ガワ」。
既存作品では「ゲーム世界転生<ダン活>」「茉莉花官吏伝(十三)」「この△ラブコメは幸せになる義務がある。2-3」「隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない(2)」「我輩は猫魔導師である!(3)」「魔王と勇者の戦いの裏で(2)」「黒猫ニャンゴの冒険3」「後宮灼姫伝(2)転生王女は今日も旗を叩き折る(8)」「大阪マダム、後宮妃になる! 五祭期は豊穣盛儀動乱編」「乙女ゲームのハードモードで生きています(4)」
辺りが好きでした。