女子大生会計士の事件簿 DX.4 / 角川文庫


英治出版より刊行された新書版に、エピソードをプラスしたDXシリーズの4巻目。


作者が「原点に戻った」と言うようにシンプルな会計トリックが多かった。
一方で、会計とは関連性が低い「自己破産」について扱うエピソードが入ってたり、「(作中の)会計士の合コン」を中心に描かれる日常話が入っていたりと、かなり毛色の違う話も入っている。
会計トリック自体はヌルイなりに面白かったし、「自己破産」に関するエピソードも雑学としては読めるものだった。
ただ、日常話に関してはこのシリーズの「キャラが弱い」「ストーリーの貧弱さ」「随所に見られる寒いノリとネーミングセンス」という特徴が発揮されていて、面白いものではなかった。
「読み易い会計雑学本」として考えれば、コレまでの巻と同様それなりに楽しめる作品ですね。


しかし、絵師に久織ちまきを採用したライトノベルシフトした表紙絵をしておきながら、今回もこれまで通り挿絵無し
相変わらず、ターゲットがライトノベル層なのか一般層なのか、よく分からない装丁だなぁ。