GPファイナルのポイントを加算して考えると、ポイント状況は以下の通り。
昨季 | GP1戦目 | GP2戦目 | GPファイナル | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
安藤 | 665点 | 550 | 450 | 650 | 1865 |
中野 | 343点 | 500 | 600 | 700 | 1643 |
恩田 | 564点 | 500 | 500 | 出場出来ず | 1564 |
荒川 | 560点 | 500 | 500 | 出場出来ず | 1560 |
村主 | 700点 | 300? | 550 | 出場出来ず | 1550 |
浅田 | 501点 | 550 | 600 | 800 | 1901 |
※ 浅田に関しては例によって参考値
GPファイナルの結果によって、安藤が2位に200ポイント以上の差を付けているので、ほぼ内定という状態。
他の候補選手が安藤を上回るためには、全日本選手権で250ポイント以上の差をつけないといけない。つまりは安藤と5位以上の順位差をつける必要がある。
安藤がオリンピックから漏れるには、候補者中3人に抜かれないといけないので、つまりは他の候補選手が1〜3位に入った場合、安藤が8位以下になった時のみ安藤はオリンピック代表から外れることになる。
まあ、ぶっちゃけありえねー。
安藤がSP、FSの両方でミスや転倒をしたとしても、安藤に勝てる選手が日本に7人もいるとは思えない。というか、技術点や演技構成点のアベレージを考えれば普通に無理。
よって、安藤に関しては故障で全日本を欠場するか、まともな演技が出来ないくらいボロボロの状態になるかしない限り、オリンピック代表は固い。
他の4候補に関しては、現状のポイント差はあんまり考えないでいい。
GPファイナルのポイントで、安藤以外の3人をごぼう抜きにした中野にしても、持ち点5位の村主との差は小さいため、4人中トップになれば他の候補の結果によらずオリンピック代表は確定する。
安藤と安藤以外の4人中トップの二人がオリンピック代表になった場合、残る枠は一つとなる。
その最終枠の争いに関しては、中野だけ多少有利で(安藤以外の)4人中2位で代表が確定する。4人中3位の場合でも、2位との順位差が1番だけなら、オリンピック代表枠を確保できる。
中野以外の3人の場合は、4人中2位になった上で、中野との順位差が2番以上にならないとオリンピック代表になれない。
つまりは、安藤は内定として除外すると、
相対順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 |
---|---|---|---|---|
中野 | 代表確定 | 代表確定 | 条件付 | 五輪落ち |
恩田 | 代表確定 | 条件付 | 五輪落ち | 五輪落ち |
荒川 | 代表確定 | 条件付 | 五輪落ち | 五輪落ち |
村主 | 代表確定 | 条件付 | 五輪落ち | 五輪落ち |
※ 中野の「条件」は2位との順位差が1位差の時。
他の3人の「条件」は中野との順位差が2位差以上の時。
以上が、ポイントのみで考えた場合の、フィギュアスケートオリンピック選考状況。
ただ、オリンピック選考規定の中に、
・GPファイナルで3位以内の選手は、全日本選手権出場を条件に内定を出すこともある。
・ただし選手間の点差が合計点の10%以内となった場合は、逆転させる場合がある
という例外項目が含まれていたから、ポイント通りにいかない可能性もある。
とりあえず、GPファイナル3位の中野は、急成長してるものの即内定を出すには実績が足りないので、上の項目に関しては問題ない。
ただ、現在のポイントの競り具合を見る限りでは、全日本後のポイント差が10%以内になる可能性は非常に高い。
仮に連盟の判断で、ポイント上位者が選考漏れした場合、色々と荒れるだろうなぁ、としみじみ。
まあ、GPシリーズの総得点ではスルツカヤ・浅田に次ぐアベレージを残した荒川が、対戦相手の悪さからGPファイナル出場を逃したことを考えれば、「運の悪さ」でポイントを稼げなかった選手がいることも確かですから、ある程度「考慮」が入るのは仕方ないのかなぁ、という気はするんですけどね。
ぶっちゃけ、荒川が落ちたら凹みますけどね。私は。
東北高校出身ということで愛着ある選手ですし、新採点制度への不満があるみたいだけど復調はしてきたし、安定して高得点をはじき出す確かな実力は、未だに日本女子の女王と言うに相応しい(浅田は日本のエースという認識)
安定感と存在感に欠ける、ソルトレイク選考のラッキーガール恩田や、怪我明けの村主、急成長とはいえパーソナルベストが物足りない中野には負けて欲しくない。
まあ、なんにせよ全日本選手権が楽しみだ。