記憶の中の未来へ from“マビノ×スタイル” (角川スニーカー文庫)
- 作者: 秋タカシ,南野彼方
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/06/30
- メディア: 文庫
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PS2専用ゲームのノベライズ。
原作は完全に未プレイで、原作ゲームのあまりよろしくない評判も聞いている。
完全に絵師買い。衝動買い。
中身は(おそらく)原作のメインシナリオに準拠した、典型的ギャルゲノベライズ。
本の厚さの薄ければ、中身も薄っぺらい。
恋愛感情に至るまでの切っ掛けやエピソードも足りないし、主人公との絡みが少なく、ストーリーにも絡んで来ない空気キャラな女の子が多い。
学園ものとしても、恋愛ものとしても、ファンタジーとしても、SFとしても中途半端。
ページ数の少なさを考えると、結局は原作のメインストーリーをなぞる以外に話を膨らまそうとはしてないんだろうなぁ。何だか、やる気を感じない。
そもそも帯に「魔法を駆使した、恋の三角関係!?」と書いてあったり、カラーの口絵に三角関係イラストがあったりするのに、三角関係の要素なんてほとんど入ってないし。
ヌルイ三角関係ラブコメファンタジーを期待したのに……最早詐術に近い煽り文句帯だなオイ。
そもそも「魔法を駆使した」って、どこで駆使してるのか。
見当違いの煽り文句はやめて欲しいものだ。編集の良識を疑うわ。
更に、「実験」とか「世界の読み替え」とか、SFっぽい設定を語ってるけど、SF理論やSF的屁理屈とかの裏づけが無いから、単なるファンタジーに成り下がってるのが何ともはや。
「魔法」と「SF」を上手く両立出来ないなら、二つの世界を登場させることないんじゃないかなぁ。
二つの世界のリンクっていう設定自体は割と好きなんだけどなぁ……
結局は全てにおいてグダグダ。
ゲームのノベライズってことで期待はしてなかったけど、悪い意味では予想通りの出来でしたね……
イラストの方はいい意味で期待に応えてくれたのが救いか。
ただ、全体的にトーンの網点が大きくて目にうるさいのが、不満と言えば不満でしたが。これってデジタルトーンなのかな?
絵が目的で新品で買った。小説はどうでもよかった。今は反省して(ry