- 作者: 吉田親司,3
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2004/12
- メディア: 文庫
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普段は仮想戦記ものとか書いてる作者による電撃デビュー作。
巫女メイド戦記の存在は知っていたものの、この作者の作品は初読。
まあ、ぶっちゃけマザコン小説。
前もって断っておくと、私はマザコン思考・発言の腐れ主人公が心から大嫌いです。
この色眼鏡を通して見ると、全編を通して退屈な出来だった。
そもそも、敵の正体や襲撃を予想しておきながら、唯一にして最強の武器を人に手渡して防衛戦を行ってズタボロに追い込まれるってバッカじゃねーの、って感じで呆れた。
敵の正体に気付いているなら準備をしっかりするべきじゃないのかね。こんなに余裕が油断に繋がるような対処しか出来ないようなエージェントが、十数年も巨大組織から逃げ回り、致命的な打撃を与えることなんて出来ないと思うのだが。無能っぽいぞこの連中。
それと脳を弄くるという設定が魔法のごとき万能性を発揮するのがウンザリ。
必要以上に便利過ぎる能力で展開が退屈な一方で、墓穴を起点にして話が進むと言うので非常にカッタルイ。
しかし、二次大戦でアメリカが負けたという歴史設定は、この作者の他作品とリンクしてるらしいのだが、正直設定としては浮いてる気がする。
この作品にとっては、わざわざ組み込む程必要な設定とは言い難いと思う。