ダビデの心臓 / イラスト:尾崎弘宜

ダビデの心臓 (電撃文庫)

ダビデの心臓 (電撃文庫)


尾崎さんが好きなのでイラスト買いした。
キャラがEMEに見えて仕方ない件について。


ぶっちゃけつまらなかった
内容はバトロワ以降に良く見られる、特定のカテゴリ(メンバー)で殺しあうバトルロイヤルもの。いわゆる「戦わなければ(殺さなければ)生き残れない」って奴ですね。
この類の作品は、「日常」から「非日常」に移る際のカタルシスが序盤での重要な要素になる訳ですが、この作品にはそれが無い。
最初の日常の描写があまりに貧弱で、主人公に近しい人が皆殺しにされても「( ´_ゝ`) フーン」という感情しか持てない。
家族は数言しか台詞が無く、幼馴染もほとんど登場が無い以上愛着が持てるはずもなく。そんなキャラが殺されても喪失感なんてありゃしない……
コレだけでも話にならないのに、1巻が終わった段階で話がほとんど進展してないのがイライラする。冗長
ハッキリとした「敵」がいる訳じゃなく、何かしらの目的やミッションを達成した訳でもない。
まあ「主人公が殺し合いを覚悟するまで」を描いたとは言えるんだろうけど、それにしたって内容が薄っぺらい。正直全編を通して退屈。
ヘタレ主人公の現状認識が甘過ぎるとしか思えず、腹が立ってくる。
自殺(自滅)とか言う選択肢が頭に無い以上、結局最後には「殺しあうしかない」という選択しか無いんだから、そんな無駄な悩みや葛藤でここまで引っ張られても……
今後はどうなるか分からないけど、1巻単品としてみたらかなりの駄作。
ページ数が不十分かつ不出来な読み切り漫画でも見せられた気分。
正直、続きを見たい作品ではないですわ。イラスト買いってことで中古待ちかな。