Walhalla―ヴァルハラ― / 著:流星香 / 絵:彩 / 一迅社文庫アイリス

Walhalla―ヴァルハラ― (一迅社文庫アイリス)

Walhalla―ヴァルハラ― (一迅社文庫アイリス)


一迅社文庫アイリスの創刊2ヶ月目は3作品。感想その1/3。
少女レーベルを主戦場とする作家の一迅社文庫デビュー作。


隕石群が落ちて緩やかに衰退した世界で、獣になってしまう謎の病気にかかり罪を犯した少年と、その少年に対して愛憎入り混じった感情を抱く青年による、世界を救う話……らしい。
まあ、ぶっちゃけ「罪を犯した少年の絶望と贖罪を望む心。それに対する青年の屈折した愛憎」という人間関係が軸になってるので、そっち方面(JUNEとか)好きの女の子を狙った作品ですね。
気弱な半獣少年を眼鏡の天才が鞭で叩いたりして調教する、みたいなシチュエーションに興奮できる人向け。
男同士での直接的な性描写は出てこないものの、正直男には合わない内容だと思います。
「世界を滅亡から救う」みたいなことを言ってる割に、物語のスケールが小さく、具体的にどんな危機があり、どんな風にして救うのかなどがはっきりしない。
そのため、ストーリーの本筋が良く分からず、更に中途半端なところで終わる。
ストーリーラインが貧弱なので、正直物語としての面白さは無いかなぁ。
主要キャラ二人の屈折した主従関係が軸になってる一種の「(特定女性向け)キャラ小説」なので、キャラ的な部分で楽しめない人には辛いんじゃないかなぁ。


まあ、やっぱり男性向きの小説じゃないです。大切なことなので二回(ry