ハートの国のアリス 〜時計仕掛けの騎士〜 / 著:小牧桃子 / 原作:QuinRose / 絵:QuinRose、文月ナナ / 一迅社文庫アイリス

ハートの国のアリス―時計仕掛けの騎士 (一迅社文庫 アイリス こ 1-1)

ハートの国のアリス―時計仕掛けの騎士 (一迅社文庫 アイリス こ 1-1)


一迅社文庫アイリスの創刊ラインナップ7作品。感想その2/7。
QuinRose原作PCゲームのノベライズ。原作ゲームは未プレイ。


異世界に飛ばされた少女が奇妙な「ゲーム」に巻き込まれながら、異世界で暮らす話。
あー、何というか、駄目なノベライズの典型って感じ。
カラー口絵ピンナップに載ってるキャラ紹介がやたらと多い癖に、それが全然生かされてない。
とりあえず原作ゲームの主要キャラを出してみましたけど、本当に出しただけでした(しかも一部は名前のみ出演)、みたいな。
更に、主人公が異世界にやってくる経緯が数ページの漫画で端折られて語られてるせいで、物語の序盤(アリスが異世界にやってきて、居着くまでのエピソード)がよく分からないし、設定やキャラの相関関係も判然としない。
そもそも作中で何度も語られる「ゲーム」に関して碌な説明がなく最終的にも全力で投げっぱなしでもうどうにもならない。
話の筋は「少女と奇妙な男との恋愛」なんだろうけど、その辺のアプローチも地に足が付いてない。すかっすかな印象を受ける。
ゲーム版をやってない人に対しては非常に不親切な作りで、単品としてみるとどこも評価出来ないかなぁ。正直面白く無かったよ。