ぶよぶよカルテット / 著:みかづき紅月 / 絵:refeia / 一迅社文庫

ぶよぶよカルテット (一迅社文庫 み 1-1)

ぶよぶよカルテット (一迅社文庫 み 1-1)


創刊2ヶ月目の新刊は3冊。その中の2/3。
美少女文庫の「サムライガール」シリーズでレーベルの看板作家に上り詰めた後、「サムライエイジ」で一般レーベルデビュー。
本作は、ライトノベルデビュー後2作目。


エリック・サティに傾倒する天才音楽少女トリルの目指す音楽の追求に巻き込まれた主人公の話。
メフィスト賞好きの私なので、エリック・サティの名前から浦賀和宏を思い出しつつニヤニヤしてました(キモイ)
音楽が題材になってる作品は好きなので、割と楽しかった。
ただ、キャラクターや題材は良いのに、展開と描写で損をしてるかなぁ。
奇人として友達の少ないトリルの孤独とか、姉妹の確執とか、主人公が巻き込まれることを是とする動機とか、その辺りの突っ込み方が弱い。青春小説になりそうでなりきれてない印象を受けるんですよね。
特に後半「皆で発表に向けて頑張れるぜ!」という段階になってからのボリューム不足が残念。
後半がちょっと駆け足過ぎた気がするなぁ。もうちょっとタメがあれば、クライマックスの演奏シーンのインパクトがあっただろうに。
むー、好きか嫌いかで言えば間違いなく好きな作品だっただけに、後一歩欲しかった。