翼は碧空を翔けて1 / イラスト:椋本夏夜 / C★NOVELS ファンタジア


C★NOVELSではお馴染みの三浦真奈美による新シリーズ。


とある小国に不時着した飛行船に、お姫様が乗り込むことで起こる小さな騒動の話。
あー、駄目。私、この主人公(お姫様)が嫌いだ。
わがままで、自分勝手で、自分中心にしか物事を考えてなくて、恵まれた自分の境遇に不満たらたらで。
このわがままプリンセスが主人公の時点でかなりうんざりしてしまった。
話としても、せっかく飛行船という魅力的な素材がありながらも、全然生かしきれてない
特別な事件が起こるわけでもなく、単に飛行船で国から国に移動して送還されるだけ、という中身の乏しいお話で、ストーリー的な面白さが何にも無い。
国家間の駆け引きっぽいこともやってるけど、全体的に底が浅くて、全然面白くない。
最後もあからさまな「次回へ続く」的な終わり方でションボリ。
結局は諸設定・世界背景のイントロダクションに終始した一冊で、余りにも物語的な面白味に欠ける1巻だと思いましたよ。
主人公が嫌いなので、そういう意味での色眼鏡がかかった評価になってるのは否定しない。


しかし、シリーズナンバーが振ってある以上、次巻が出ること前提なんだろうけど、次はいきなり数年後に飛んでいてもおかしくない終わり方だったなぁ。