2006年開幕戦 バーレーンGP

エンジンの八気筒化、タイヤ交換の復活、予選ノックアウト制の初導入など、様々なレギュレーション変更に始まり、新チームの発足、チーム体制の大幅変更や多くのドライバー移籍など、色々と楽しみな2006年が開幕。

●各チーム状況
マイルドセブンルノーF1チーム
マクラーレンメルセデス
スクーデリア・フェラーリマールボロ
パナソニックトヨタ・レーシング
ウィリアムズF1チーム(BMWと提携解消。エンジンは「Cosworth」製)
Lucky Strike Honda Racing F1 Team(元「ラッキーストライクB・A・R Honda」。今期からHondaによる単独チーム)
レッドブル・レーシング(今期はフェラーリからエンジン供給)
BMWザウバーF1チーム(元「ザウバーペトロナス」。BMWと提携)
MF1レーシング(元「ジョーダン」。トヨタからエンジン供給) 
スクーデリア・トーロ・ロッソ(「ミナルディ」を買収。レッドブルのジュニア・チーム)
SUPER AGURI Formula1 (新チーム。エンジンはホンダから供給)

まず、新制度による予選が面白かった。
一発勝負に近い今までの予選と違って、次々と順位が入れ替わり、抜き抜かれつの展開が燃える
複数回アタック出来るから、最速ラップが次々と塗り替えられるのがたまらない。
当落線上に、注目しているドライバーがいたりするとドキドキする。
今回の新予選方式は大当たり。来期以降も是非この方式で。



そして、今回は本戦の方も素晴らしかった。
ここ数年よくある、トップに立ったマシンが後続をちぎるという展開ではなく、最後の最後までインファイトを繰り広げたのが良かった。
アロンソ vs M・シューマッハ」「モントーヤ vs バトン」など、各所でバトルが起こるという見所たっぷりの内容で満足満足。
昨年の、どのレースよりも面白かったかもしれない。
コレで、ライコネンの予選トラブルが無くて、アロンソシューマッハライコネンが絡むような展開になったら、燃え死ねる
とりあえず、今回首位のアロンソは完全に一皮向けたって感じですよね。
後方のプレッシャーで潰れない、精神面の強さは最年少ディフェンディングチャンピオンの風格。



チームのことをアレコレ。
今回のレースを見て、フェラーリの戦闘力はトップ争いするには充分と確信。フェラーリが立て直してきたことはチャンピオン・コンストラクターズ争い両方で楽しみな要素だ。
昨年のようにルノーマクラーレンが、マシン性能の時点で一騎打ちという構図じゃないのは普通に嬉しい。
マシンのトップスピードとかを見る限り、今期のマシンで良さそうなのはフェラーリルノーマクラーレン・Hondaって感じかな?
フェラーリエンジンのレッドブルが頑張っているところを見ると、フェラーリエンジンは走ってると見ていいでしょうね。
BMWとの提携が切れたウィリアムズが予想外の健闘を見せていたけど、トップ争いをするにはちょっと足りない印象かな。昨年のトヨタのような雰囲気
意外だったのはトヨタ勢の凄まじいまでの凋落っぷり。まさか、予選で振り落とされるレベルとは。
エンジン供給のジョーダンまで下位だったことを考えると、今年のトヨタエンジンがよっぽど走ってないってことかな?
後1,2戦見てみないとはっきりとしたことは言えないけど、このままだと表彰台はおろか、ポイント争いでもつらいことになりそうです。
ザウバーは……何というか、BMWと組んでもチームのポジションは変わりませんねTHE中位チーム健在。
スーパーアグリに関しては問題外過ぎてコメントしようもない
数年前の車体でやろうという時点で話にならない訳で、新車投入までは無視推奨かな。周回遅れやマシントラブルでトップ争いの邪魔だけはしてくれるなよ、っていう感じ。ここまで問題外だと応援する気にもなりません。
いやはや、しかしやっぱりフェラーリがトップに絡むようになると面白いですよね。



ドライバーについて。
ドライバーズチャンピオン争いは、やはりM・シューマッハアロンソライコネンの3人を中心にまわっていきそう。
しかしながら、「最速のドライバー」のライコネンは、今年もレース運が無さそうな感じです。最速が最強に繋がる日は来るのか。
バトンは安定してポイントを稼ぎそうではあるけど、表彰台の頂上に上がるには爆発力が足りないよなぁ。F1トップクラスの優秀なドライバーであることは間違いないんだけど、強さも速さも「チャンピオン」レベルの壁にぶち当たってる感じ。Hondaマシンと共に壁を越えて欲しいものです。
しかしながら、今回一番ワクワクしたのはチャンピオン争いの上位ドライバー達ではなく、ルーキーのニコ・ロズベルグ
F1ワールドチャンプ、ケケ・ロズベルグの息子である彼の走りが素晴らしかった。
決して、パフォーマンスが圧倒的という訳じゃないウィリアムズのマシンで、先輩F1ドライバー達を次々抜いていく姿はまさしく新星。凄い20歳が出てきたものだ。
マシン性能や経験を考えると、チャンピオン争いに絡むとは思わないけど、今後も安定してポイント争いをしてきそうな雰囲気はある。今期の台風の目になるか。
いや、こんな楽しみな新人ドライバーは久しぶりだね。



F1中継やフジテレビのこと。
あー、スーパーアグリスーパーアグリうるせぇ
純日本チームというのは日本人としては嬉しいけど、F1ファンとしては圧倒的に弱いチームに対して過剰な偏重報道されるのは正直鬱陶しい
4周遅れの完走しただけで「奇跡の完走!」って騒ぐのを見てるとちょっと冷める
数年前の中古品の車体とはいえ、エンジンはHondaから供給されてるんだから普通に運用できれば完走くらいは出来るだろうに。
「ノウハウの無いチームがF1カーを完走させたんだから凄いじゃん」という意見はあるだろうけど、完走もさせられない集団なら参戦しないで欲しいというのが本音。
勿論故障とか事故とかのトラブルで完走できないことはあるだろうけど、基本的には「完走させられるマシン」を走らせるのが当然な訳だし。
Honda製エンジンで、六回もピットストップしたんだから、完走くらいは普通にして欲しい。
完走を喜ぶことまで否定しないけど、「奇跡!奇跡!」って随分安っぽい奇跡があったものだ。
周回遅れの時に、トップ争いの邪魔になってたことには触れずに完走だけ喜ぶのは何だかなぁ、って感じです。
ぶっちゃけ、こんな状態での参戦なら来期まで待って参戦すればいいのに。



まあ、何にせよ今期のF1はすげー楽しそうだ。最高