カレイドスターの番外編でレイラが主人公。約50分。
てっきり過去話かと思っていたらまったく違くて、TVシリーズ終了後のレイラとソラのスランプと葛藤を描く話だった。


何この神アニメ。
内容は「レイラ」と「ソラ」の二つの視点を交互に進めていく構成で、シリアス寄りのレイラ側、コメディ分を補填する形になっているソラ側、この二つの物語のバランスが最高。
女優として、パフォーマーとして「不死鳥」を演じることに苦しむ二人が、答えを探し・辿り着く過程が実に素晴らしい。
旅先で出会う人との交流を通じて、過去と向き合い、自分を見つめ直すレイラの姿が凄く魅力的。
決して派手なところは無いんだけど、地に足のついた演出・作画が「レイラの旅」をしっかりと支えている
そして、答えに辿り着いた後、マンションでソラと二人きりになった時のやり取りがもう泣きそう。
どこまでも穏やかな二人の会話と、「金髪」の映像効果の組み合わせといったら、もう言葉が無いね。
この二人のやり取りがあったからこそ、「レイラ」と「ソラ」それぞれの「不死鳥」を描くシーンに圧倒するような説得力がある。
尺の足りなくて単なる和田高明によるファンサービスになってしまっていた「笑わない すごい お姫様」とは違って、純粋に楽しめる作品に仕上がっていた。
番外編ということでさすがにカレイド未見者には薦めにくいけど、カレイドスターを見ていた人なら間違いなく必見


しかし、見ている間ずっと感じてたことだけど、実に劇場版のような雰囲気を持った作品だった。
コレを映画館のような大スクリーンで流したら最高だろうなぁ。