シフト ―世界はクリアを待っている―

シフト ―世界はクリアを待っている―


うえお久光初のハードカバー本にして、久々の新作。
かつての異常な程の速筆はどこにいったのか……
つーか、悪魔のミカタ」は放置ですかそうですか。


中味はまあ、RPG風な夢世界のお話。
適度にエロくて、適度に青春小説のようなことをやってます。
現実と夢世界について「リアル」な対比について語ってる部分はそれなりに楽しかった。
やっぱり、私はうえおの文章は好きなんだなぁ、と再確認。


うん、でも、何というかさ。中途半端
話がいいところで終わり過ぎ。
本来ならラスボスになりそうな奴も名前が出てくるだけだし、「コレからどうするか」の説明も無い。
本当に「僕らの戦いはコレだからだ!」みたいな終わり方で消化不良。
まあ、好意的に解釈すれば「停滞」してた主人公が、再び動き出すキッカケを掴んだところで終わったって事なんでしょうけど。なんかなぁ、という気分はぬぐえない。
あー、なんつーか「悪魔のミカタ」が1巻を読んだ時の感覚に似てるかな。「え、コレで終わり?」「続きあるんだろ?」みたいな。
ダークヒーローものとして良作になる可能性は感じるので続きが欲しいところだけど、ハードカバー本なので続編は難しいと思われる。結構ションボリ。


まあ、でも結論としては、消化不良もいいところなのでシフトでも悪魔のミカタでもいいから、さっさと次の本プリーズって感じ。