世界フィギュアスケート選手権(東京) 男子シングルSP

自爆合戦。
プルシェンコがいなかったとはいえ、全体的にグダグダ感が強過ぎて、世界最高峰の争いとは言い難かったなぁ。
結局、数少ない4回転を入れた構成のジュベールが、4回転に成功して他にミスが少なかった時点でトップは当然か。
個人的にはジェフリー・バトルの演技の方が好きだったけど、まあ要素点や最近のPCSの傾向を考えればこの結果は仕方ないか。
しかし、アルバン・プロベールの演技はすげー楽しかったなぁ。あの高速トリプルアクセルは鮮烈だったし、コミカルな振り付けと構成は素敵だった。
個人的には、今後が最も楽しみな一人。


ところで何となくエヴァン・ライサチェクの演技が気になった。
最初のジャンプで四回転の着氷で乱れておきながら、セカンドをダブルで飛んできた。
シークエンス扱いになるというのに、無理矢理セカンドを飛んでくるのはどうなんだろう。
得点を考えればセカンドを飛ばずに、最後のソロジャンプをコンビネーションに変更してくるくらいはして欲しかった。
リカバリをするだけの利点も余地があるのに、最初の構成にこだわるなんてトップランカーとしては柔軟性に欠けるのかな、と思いましたよ。
しかし、ライサチェクジョニー・ウィアーがトップ選手というのは、フィギュア王アメリカとして辛いところだなぁ。
ロシアの女子シングル程の厳しさではないけど、上位選手がミスして落ちてこないと金メダルを狙えないレベルというのは寂しい。ジュニアの上位独占してるだけに後進の早い成長が望まれる。


日本選手に関しても少しだけ触れておく。
織田信成に関してはトリプルアクセル転倒が全て。
あのやたらと高いPBは得点インフレ気味のNHK杯で出したものだからか、他の選手のPBと比べると妙に浮くよなぁ。
しかし、試合前の映像の四回転ルッツとか色々とありえない。ありえない分、挑戦してきたら楽しいけどさ。
高橋大輔に関しては自爆大会になった今回、少ないミスでよく粘ったといった感じ。
(おそらく)ダウングレードのセカンドは残念だったけど、四回転無しでこの辺りの点数を出せれば上々でしょうね。
しかし、プルシェンコが復帰してくるだろう来年を考えると、そろそろSPで四回転を入れることも視野に入れた方がいいかもね。
今のままでも世界トップランカーとしては充分だけど、世界一を狙うならそれくらいのチャレンジが必要
まあ、まだ若いし今後に期待。


とりあえず、電通のように金メダルとか過剰な期待はかけるつもりはないけど、是非とも三枠確保を狙って欲しいところ。
男女共に三枠とか考えるとワクテカが止まらない。
本田一人で男子シングルを支えていた頃を考えると、三枠を狙えることが色々と感慨深い。