くじびき勇者さま 誰が小娘よ!? / イラスト:牛木義隆 / HJ文庫

くじびき勇者さま 誰が小娘よ!? (HJ文庫)

くじびき勇者さま 誰が小娘よ!? (HJ文庫)


気象精霊の作者による新シリーズにして、HJ文庫でのデビュー作。
牛木さんの挿絵を見るのは清涼院流水の「とくまでやる」シリーズ以来かな?


くじびきを神聖視する教団に所属する主人公の少女が不幸にも疫病調査・ドラゴン退治の勇者の従者に選ばれる話。
主人公の少女は多才で優秀なのに、性格が端々で偏っていたり、籤運が悪いせいで様々な不幸にあったりするのが不憫だ。主人公のキャラは割と好きかもね。
設定も、魔法や世界に関する設定はそこそこにまとまっており、悪くない。
ただ、ストーリー的には主人公と勇者が出会って、旅に出発するところで終わってしまい、全然進んでいない。あからさまな「続く」の終わり方だったので評価はし辛いし、パンチも弱い。
まあ、掴みは悪くなかったので、これからどのような展開を見せるのか暫く様子見かなぁ。
ベテラン作家らしく、シリーズ化前提での無難な立ち上がりだけど、インパクトには欠けるってところか。