土くれのティターニア / イラスト:溝口ケージ / 電撃文庫


「ポスト・ガール」以来の増子さんの新作。


不思議な力を持つ少女が、特殊な事情を持つ少年と力を合わせて、「非日常なもの」からご町内を守る話。
あーうん、面白くなかった
「ポスト・ガール」を既読済みなだけに、まさか同じ作者の新作をここまでつまらないと感じるとは思わなかった……
主人公の少年が、幼馴染だった少女に協力する動機が判然としないし、少年と少女がお互いをどう思っているのかが読者に伝わってこないため、二人が一緒にいることがしっくりと来ない
「好き」とか「可愛いから」とか「昔の償い」とか、そんな単純な理由でもいいから同期付けをして欲しかったよ。何か「物語の都合」で一緒にいる感が強すぎる。
それと、怪異や不可思議な現象などの要素に魅力が全然無かった
全体的に緊急性や「死」を感じさせるものじゃないせいかイマイチ緊迫感が無いし、事態の解決に至るまでの流れがグズグズだし、整合性や新鮮味にも欠ける。
ただでさえ設定やストーリーに魅力を感じないのに、キャラクターにも愛着を持てないという時点で辛かった。
正直、私にはどこが面白いのか分からない作品でしたとさ。