楓の剣!〈2〉ぬえの鳴く夜 / イラスト：梶山ミカ / 富士見ミステリー文庫

楓の剣!〈2〉ぬえの鳴く夜 (富士見ミステリー文庫)

新人賞受賞作の2巻目。

主人公カップルが、辻斬り事件に巻き込まれて解決する話。
前回ほどのマジ喧嘩も無いし、変に捻ったところも少なくなったため、割とストレス無く読めた。
このツンデレカップルの微妙な距離感と意地の張り合い、和菓子屋主人と梟少女の淡い恋心など実に微笑ましい。
それと、今回はちゃんと「楓の剣」にクローズアップされていた点は良かったですよ。前回は「看板に偽り有り」だと思っただけに尚更ね。
「術」や「妖怪」のようなものが跳梁跋扈する時点で、ミステリ的な楽しみは期待しないのは当然として、江戸時代の冒険活劇としては小粒なりにまとまってはいる。
ツッコミどころの少ない無難な作品ですが、その代わりにあんまり引っかかるところは少ないかなぁ。次巻を読みたいと思わせる魅力には欠ける感じ。
まあ、サラット読むには充分なんですが。