ノルウェイの森〈上〉 / ノルウェイの森〈下〉 / 単行本

ノルウェイの森(上)

ノルウェイの森(上)

ノルウェイの森(下)

ノルウェイの森(下)


何となく約10年ぶりに再読した、村上春樹の代表作にして200万部作。
前に読んだのがずっと前ということもあり、ほとんど内容を覚えてなくて、新鮮な気分で読めましたよ。


恋愛小説。
決定的に何を間違えたという訳じゃないはずの主人公の歯車が、ゆっくりとズレていく様が、ジリジリと胸に焼きつくような作品だった。
完全に純粋でいられない友情や愛情、周りで起こる理不尽な出来事に対する主人公の無力さが、痛い。
ストーリー自体は決して面白いとは思わなかったけど、色々と感じることの多い、雰囲気のある作品でしたよ。考えながら読むと突き刺さるような部分が多過ぎて、なるべく深く考えないように読んだけど、前に読んだ時とは違った年齢・立場になったことで、改めて思うところは多かった。
たまにはこういう小説も悪く無いと思いながら割と面白く読めましたが、こういう作品はたまに読むくらいが丁度いいなぁ。頻繁に読むには色々と重い。



そういや、某ときメモオンラインの三択クイズで、「ノルウェーの森」で正解になってたんですが、コナミ読書好きに対して喧嘩を売ってるんですかね
英語のカタカナ表記が一定しないことは良くあるけど、正式な「書名」を間違えちゃ駄目だろ。
しかも、それで周りのプレイヤーが納得してるのが何とも。本に対するこだわりの差かねぇ……