鋼鉄の白兎騎士団 I / イラスト：伊藤ベン / ファミ通文庫

鋼鉄の白兎騎士団 I (ファミ通文庫)

舞阪洸のファミ通文庫デビュー作。

女性だけの名門騎士団に入団しようとする少女達のお話。
私は、こういう「試験」ものが大好きなんで想像してたよりずっと面白かった。
登場人物は多目だけどそれぞれの役割分担や個性がしっかりしてるので、混乱することも無く、無理なく各キャラに見せ場を作れていたのが良かった。このことを1冊という尺で実現するのは意外と難しいので、そこでまず感心。
キャラ立てがしっかりしていて、ゲーム的な試験内容が面白いおかげでスルスルと読めるし、行き当たりバッタリじゃなくてちゃんと「頭」を使って試験に臨んでいる点や布石や戦術もしっかりしているのも好感が持てる。
最後の試験で丁度10人になるところにご都合主義的なものは感じたけど、それ以外は全体的に私の好みに合致しており、完全にツボな作品でしたよ。
最初は、カラーページのいかにもなエロゲ絵にちょっと引いたけど、中味は予想よりもしっかりした小説でした。
絵で敬遠した人も食わず嫌いせずに、一読をオススメしておきます。
次の巻が楽しみだ。