クジラのソラ02 / イラスト:菊池政治 / 富士見ファンタジア文庫

クジラのソラ〈02〉 (富士見ファンタジア文庫)

クジラのソラ〈02〉 (富士見ファンタジア文庫)


ライトSFシリーズ2作目。


世界大会に進出したジュライだが、世界大会の試合中に謎の敵が襲来する。それによりゲームやアウターシンガーの真実に雫達は直面する話。
アジア大会凄い勢いでかっ飛ばしてさっそく世界大会。そして、いきなりの急展開。
「ゲーム」の裏に隠された秘密と、過去の優勝者達やアウターシンガーに科せられた戦いなど、宇宙規模のスケールで展開されるSF設定が素敵過ぎる。
ゲーム小説かと思ったら、ここで一気にSF小説として加速し、その中で展開される少女達の想いや信頼、友情などを軸とするストーリーが熱い。
個人的には、大切に、出来るだけ長く読みたかったストーリーなのでアジア大会がほとんど割愛されてしまったことなど、ストーリー展開の性急さはちょっと残念(不満ではない)だけど、このスピード感はある意味では快感だね。
ゲームやアウターシンガーの真実が垣間見えて、世界大会や雫達がどうなっていくか、今後も大注目な好シリーズですな。


しかし、相変わらずこの作者さんは、主要人物以外の存在感が希薄な箱庭のような作品を書くよなぁ。
良いか悪いかはさておき、これがこの作者さんの癖や味なのかね。