06-07シーズン NHK杯直前におけるGPシリーズ・女子シングルのポイント状況等に関する雑感

↑の理由でむしゃくしゃしてたので適当にリアルフィギュアについて書く。



さて、GPシリーズの女子シングルは、第六戦のNHK杯を残して4人のファイナル進出が確定。
後、ファイナル進出の可能性があるのは現在2戦を終えて5位、6位のロシェット(カナダ)とマイズナー(アメリカ)。
そして、NHK杯に出場する村主章枝中野友加里浅田真央の三人。
現在の1〜6位、後はファイナル進出の可能性がある3人のGPポイントと総得点を抜き出すと以下の表のようになる。


Rank Name Nation USA CAN CHN FRA RUS JPN Point Total Score
1 Miki ANDO JPN  15     13     28 367.03
2 Julia SEBESTYEN HUN      15   13   28 300.55
3 Yu-Na KIM KOR    11   15     26 353.02
4 Sarah MEIER SUI  9       15   24 328.18
5 Joannie ROCHETTE CAN    15   9   24 325.38
6 Kimmie MEISSNER USA  13   11       24 335.81
10 Fumie SUGURI JPN   13         13 168.76
11 Yukari NAKANO JPN     13       13 151.27
14 Mao ASADA JPN 11           11 171.23


 ※ 黒字で表示されてるのがファイナル進出確定選手。その他はファイナル進出の可能性がある選手のみ抜粋。

そして、村主章枝中野友加里浅田真央の三人がファイナル進出するための条件は以下の通り。
女子シングルは可能性が残ってる選手が少ないので、シンプルにまとまったと思う。


村主章枝がGPFに進出するためには
NHK杯1位:無条件でファイナル進出
NHK杯2位:無条件でファイナル進出
NHK杯3位:中野・浅田が下の順位にいて、尚且つ村主の得点が167.06以上。



中野友加里がGPFに進出するためには
NHK杯1位:無条件でファイナル進出
NHK杯2位:無条件でファイナル進出
NHK杯3位:村主・浅田が下の順位にいて、尚且つ中野の得点が184.55以上。



浅田真央がGPFに進出するためには
NHK杯1位:無条件でファイナル進出
NHK杯2位:村主・中野が下の順位にいて、尚且つ浅田の得点が164.59以上。
NHK杯3位:ファイナル進出できず
 

 ※ ただし細かい部分に関しては意図的に簡略化した箇所もあり。


以上のように、全員に充分に可能性が残っている。
1人が進出条件を満たすとマイズナーが、2人が条件を満たすとロシェットがファイナル落ちになります。
演技の構成、アベレージ、出場メンバーを考えると、NHK杯は日本女子3人の争いになるのは濃厚なので、三人から最低一人のファイナル進出は堅いかな。
そうなるとアメリカのファイナル進出者ゼロになるのか……ジュニアGPファイナルとは対極のような状況になってきたなぁ。



以下、適当な戯言。
上記の条件一覧を一見すると、浅田真央の条件が厳しいように見えるけど、決してそんなことは無い。
日本女子三人の中で、GPシリーズ1戦目の得点が一番高かったのは浅田だし、演技構成と組み込んでいる技の難度から最も高い得点を出せる可能性があるのが浅田だからである。
セーフティに滑れさえすれば、周りの出来を気にしなくてもトップに立てるだけの能力はある。ま、そのセーフティに滑るというのが難しいんですけどね。
FSがグダグダだったスケートアメリカからどの程度立て直せてるかに注目。スケアメは失敗からリカバリするまでに時間が掛かってしまい、全体の演技の質を落としてしまったからその辺のリカバリさえ上手くやれば充分に勝てそうなんだけどね。ただ難しいステップから入るトリプルアクセル正直やめておいた方がいいと思うんだけどなぁ……昨季みたいに自然に入ったほうが成功率も上がろうに。
村主に関しては、はっきりとジャンプの壁に突き当たっている。
3-3を入れてくる選手が増えてきてる今シーズン、ループジャンプが不得意でトリプルループがFSに入ってこない村主では基礎点の面で頭打ちな印象。
勿論スピンやステップなどの基礎力はあるし、現役選手の中でもトップクラスのPCSを持つ選手だから簡単に落ちる訳じゃないけど、いよいよ持って表現力でカバーするには苦しい段階だよなぁ。
まだまだ「表現力」という神通力が利いてるし、ジャンプ等の失敗で一気に崩れるというタイプでも無いので、「上位入賞」ということにかけては信頼が置けるけど、ワールドクラスになると金メダルを期待しにくくなってるのは確か。
今回のNHK杯とかでも表彰台は堅いと思うんだけど、先日のスケートカナダみたいにFSで一気にかわされるという展開は今後もありそうなだけに辛いところ。
はてさて、村主はどのようになっていくのでしょう。ジャンプを磨いてくれると嬉しいなぁ。
そして、正直三人の中で一番苦しいのは中野かなぁ。
シンデレラシーズンだった昨季は言い方は悪いかもしれないけど、失敗の少ない演技で一定以上の点数を出してのミス待ち、というのが中野の強さだった。
元々スピンには定評のある選手だし、ジャンパータイプじゃないもののジャンプにもそれなりのレベルのものを持っているのでミスさえしなければそこそこの点数が出る。しかし、その実これといって高得点を獲得できる技を持ってる訳じゃないので、この点で伸び悩んでる感はある(トリプルアクセルは持ってるけど、成功率が低過ぎてあまり武器になっていないのが現状)
ジャンプに失敗すると先日の中国杯のように全体レベルの低い大会でも遅れを取る。
結局は「ミス無く演技してナンボ」という選手という印象は変わらない。中野が1・2位に入るとすればミス少なく滑って160〜170点台を出して、村主・浅田のミス待ちするケースくらいだと思う。
仮にジャンプに失敗したら、下手すると表彰台すら危ういのが中野っていう選手の難しいところ。
今後は、3-3や3Aに挑戦していって欲しい選手ではある。現採点制度下ではジャンプ難度を上げて、基礎点を上げるのがパーソナルベストを更新するのには手っ取り早いしなぁ。


個人的には浅田が1位で、村主が2位に入るのがベターな展開かなぁ。
まあ、日本人による表彰台独占も望める面子なので、それに期待してワクテカしながら待ちますかね。