アニメが始まることもあり、とりあえず積み本から2冊ほど崩してみる。


内容は典型的な「難病もの+ボーイ・ミーツ・ガール」
難病ものにありがちな文学的な重い雰囲気(重厚さ)よりも、ライトノベルらしいポップさと、いい意味での「若さ」が前面に出ていた。
少年の内面や奮闘もそこそこ丁寧に描けていて、青春ものとしては無難な出来。
橋本さんらしい一行が短く、改行の多い文体もあいまって実に読み易かった。
ただ、その弊害で1冊辺りの密度は凄く薄くて、1冊読んだ後の満足感に欠ける。
2巻まで読んだけど、積み込まれているエピソード的には1冊で収まりそうな内容だった。
何と言うか「いかにもライトノベル」って作品ですよね。


とりあえず、この巻までで序章が終わりって感じかな。
ここからはライトよりの話から、シリアス展開へとシフトしていきそうだし、そっち方面に期待。
「どうせ助かるんだろ?」と冷めた目で見がちなご都合主義的な難病ものとは違い、「ハッピーエンド」と「バッドエンド」のどちらに転ぶか分からない作品の雰囲気作りは評価したいところ。