2023年3月の読書まとめ

2023年3月の読書まとめ。読書メーター調べ。
計70冊、1日約2.26冊ペース。1日2冊ペースは維持。
ライトノベル48冊、ジュブナイルポルノ3冊、一般文芸・ミステリ13冊、競馬本・美術本6冊。
ラノベがまだ少ない。

3月の読書メーター
読んだ本の数:70
読んだページ数:20526
ナイス数:333

知識ゼロからの西洋絵画 困った巨匠対決知識ゼロからの西洋絵画 困った巨匠対決感想
「対決」といっても同一時代のライバル関係や巨匠同士だったりばかりではなく、特定のテーマに沿った二人を選んでいるだけ(二人の間に特別な繋がりはない)だったり、テーマ的には割とゆるゆる。スキャンダラスな取り上げ方ではあるけど、肩ひじを張らずに西洋絵画に興味を持つという意味ではアリではある。
読了日:03月31日 著者:山田 五郎
罪人よやすらかに眠れ罪人よやすらかに眠れ感想
「罪」を抱えた人だけが辿り着く不思議な館で、迷い人の「罪」「秘密」が解き明かされる内容の短編集。
コンセプトがわからない最初の方は驚きもあったけど、「罪・秘密を抱えてる」というタネがばれた後の短編はある程度予想がついてしまうものも多く、結果的に面白さのピークが最初の方の短編に来てしまう形になってしまったの構成としての勿体なさがある。
読了日:03月30日 著者:石持 浅海
凡人探索者のたのしい現代ダンジョンライフ 1 (オーバーラップ文庫)凡人探索者のたのしい現代ダンジョンライフ 1 (オーバーラップ文庫)感想
(自称)凡人探索者のたのしい現代ダンジョンライフ。
読了日:03月29日 著者:しば犬部隊
8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~ (ベリーズ文庫)8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~ (ベリーズ文庫)感想
最後まで読んだけどヒーロー役のことが嫌い過ぎてしんどかった。無理。
ガキのような理由と行動で軽々に人を殺そうとしたんだから、少し反省して謝罪したくらいで許されるものじゃないと思うし、どの面下げて溺愛ルートに入ってんだよと思う。
そしてヒーロー役が嫌いな分、何度も何度も殺されておきながら過去の死の元凶に簡単にほだされてしまう主人公への抵抗感も強い。
主人公の優しさとか過去のことを水に流す度量の大きさとかじゃなくて、過去の人生の「軽さ」を感じてしまう。「顔はタイプ」じゃないんだよ…2巻買ってるけどどうしよう…
読了日:03月28日 著者:坂野真夢
8歳から始める魔法学 2 (オーバーラップノベルス)8歳から始める魔法学 2 (オーバーラップノベルス)感想
「テロ」への恐怖からくる影響、学校側の規制・圧力・自粛に対する反発など、細かい段取りを丁寧に上手く具合に描かれている。なろう作品らしからぬスピード感だけどしみじみと面白い。
読了日:03月27日 著者:上野夕陽
夢の湯の、夢のような日々1 (オルギスノベル)夢の湯の、夢のような日々1 (オルギスノベル)感想
倫理観と羞恥心が死んでいた。
読了日:03月26日 著者:Peace
谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題感想
単なる偶然かもしれないけど、なんか「君の名は。」を思い出す表紙の構図だな……
読了日:03月26日 著者:東川 篤哉
特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
ラノベ以外で「Vtuber」という今時なテーマを取り上げたのは新鮮だったし、読み易く、テンポも良かったんですが、「特許案件」として問題になっている部分や解決方法に疑問符が付く部分がちょいちょいあったのが少し勿体なかった。
読了日:03月25日 著者:南原 詠
ボッチの僕でも、クズのヤリチンになれるってホントですか? 水泳部双子姉妹を寝取る最高の夏休み! (フランス書院eブックス)ボッチの僕でも、クズのヤリチンになれるってホントですか? 水泳部双子姉妹を寝取る最高の夏休み! (フランス書院eブックス)感想
なんだかんだでNTRからの修羅場もやり過ごして悪気なくヤリチンハーレムを作り上げていくサイコパス主人公が実によい。
読了日:03月25日 著者:黄金の黒山羊
異世界でちょっとアレな宿屋の経営をはじめたのですが店員さんに好かれすぎちゃって……あの、今は営業中ですから1 (オルギスノベル)異世界でちょっとアレな宿屋の経営をはじめたのですが店員さんに好かれすぎちゃって……あの、今は営業中ですから1 (オルギスノベル)感想
モン娘要素もありつつ、居心地のいいエロ小説だった。
読了日:03月25日 著者:酒呑童子徒然
太っちょ貴族は迷宮でワルツを踊る 1 (オーバーラップノベルス)太っちょ貴族は迷宮でワルツを踊る 1 (オーバーラップノベルス)感想
異世界転生でも無いし、特殊な生まれと言う訳でもないに、怠惰だった貴族の割に超然としていて平民に対する偏見も傲慢さもまるでなく、ごく自然に平民の生活に適応していく点に少し疑問はあったけど、泥臭さのある地に足の着いたダンジョン攻略がしみじみと面白い。パーティーメンバーの噛み合っている感じもとても良く、全体的に好き。
読了日:03月25日 著者:風見鶏
ネットの『推し』とリアルの『推し』が隣に引っ越してきた 1 (オーバーラップ文庫)ネットの『推し』とリアルの『推し』が隣に引っ越してきた 1 (オーバーラップ文庫)感想
チョロインとメンヘラ幼馴染と酒クズ系ヒロイン。
全体的にヒロインがちょろかったけどこれはこれで悪くなかった。
読了日:03月25日 著者:遥 透子
スクイッド荘の殺人スクイッド荘の殺人感想
んー、内容自体はそこまで悪いものではないとは思うんだけど、長編で描くほどのボリュームを必要としたかと言えば疑問が残る。冗長気味で中弛みを感じてしまった。
最終的には色々と伏線を回収したけど、事件の背景には疑問に思う部分も多く、好きか嫌いかで言えば好きではない内容だったかなぁ、と。
この作品のラストのような情緒的な話をやるんなら、このシリーズでなくてもいい気はしましたね。
読了日:03月24日 著者:東川 篤哉
侯爵令嬢の嫁入り ~その運命は契約結婚から始まる~ (富士見L文庫)侯爵令嬢の嫁入り ~その運命は契約結婚から始まる~ (富士見L文庫)感想
主人公の誇り高いところは良かったとは思うんだけど、これだけの能力と気概がありながら実業家に向かい入れられるまで親族にいい様にやられてるところが好みから少し外れるところではある。
いやまあ、両親が亡くなったばかりの10代の少女にあくどい大人連中に対抗しろって言っても現実的には難しいのかもしれないけど、その辺はフィクションの匙加減が少し好みからはズレていたかな、と。
読了日:03月23日 著者:七沢 ゆきの
鬼面の喧嘩王のキラふわ転生 ~第二の人生は貴族令嬢となりました。夜露死苦お願いいたします~ (MORNING STAR BOOKS)鬼面の喧嘩王のキラふわ転生 ~第二の人生は貴族令嬢となりました。夜露死苦お願いいたします~ (MORNING STAR BOOKS)感想
武闘派男子の異世界TS転生もの。
ただ、前世の特殊な経歴はそこまで生かされず、転生もの定番のグルメチートに始まり「女性が差別される社会の中でその状況に立ち向かう」みたいな切り口になっていて、内容自体はそれなりに面白いんだけど、タイトルやあらすじから想像する方向性とはズレを感じましたね。
読了日:03月22日 著者:北乃 ゆうひ
カラー版 聖書の名画を楽しく読むカラー版 聖書の名画を楽しく読む感想
聖書の名画を見るための基本知識を教えてくれる本。
コンセプトや語っている内容自体はそう悪いものでもないんだけど、説明で名前が出てくる絵画の写真が掲載されていない、ということが多過ぎて色々と台無しになっている。
著者達にとっては「知ってて当然」というくらいの有名絵画なのかもしれないけど、そもそも知識が少ない人が「知識を深めたい」という本なのに読む側を突き放しているような構成になっていることには疑問が残る。
さらにはせっかくのカラー版なのに写真が小さかったりしているのも、せっかくの名画なのに勿体ない。
読了日:03月22日 著者:井出 洋一郎
戦国時代に宇宙要塞でやって来ました。7 (7) (MORNING STAR BOOKS)戦国時代に宇宙要塞でやって来ました。7 (7) (MORNING STAR BOOKS)感想
お市ちゃんが可愛い。しかし織田信秀さんにここまで貫禄がある作品も珍しいよなぁ、って。
読了日:03月21日 著者:横蛍
マスケットガールズ!~転生参謀と戦列乙女たち~ 2 (PASH!ブックス)マスケットガールズ!~転生参謀と戦列乙女たち~ 2 (PASH!ブックス)感想
他国と戦争状況なのに一番厄介なのが同じ国の人間と言うのが皮肉だね。
読了日:03月21日 著者:漂月
銃弾魔王子の異世界攻略 ―魔王軍なのに現代兵器を召喚して圧倒的に戦ってもいいですか― (ダッシュエックス文庫)銃弾魔王子の異世界攻略 ―魔王軍なのに現代兵器を召喚して圧倒的に戦ってもいいですか― (ダッシュエックス文庫)感想
異世界転生」「現代兵器チート」「貴種流離譚」の合わせ技のような内容。
1冊のかなりの部分が「逃亡中」の話なんだけど、逃亡に至るまでの話が駆け足気味だし、主人公の正体についても唐突感があるし、逃亡中の展開もやや場長でワンパターン気味。
そこまで嫌いな訳じゃないんだけど、全体的に荒さ・拙さが随所で見える仕上がりでしたね。
読了日:03月20日 著者:緑豆空
魔王にさらわれた聖王女ですが、魔王城ぐらしがヒマだったので禁忌魔法で暴れます。 (ファンタジア文庫)魔王にさらわれた聖王女ですが、魔王城ぐらしがヒマだったので禁忌魔法で暴れます。 (ファンタジア文庫)感想
魔王城で暴れるのかと思ったら脱出行で冒険者生活を満喫しながら暴れるという意味だった。
読了日:03月20日 著者:永松 洸志
茉莉花官吏伝 十四 壺中の金影 (ビーズログ文庫)茉莉花官吏伝 十四 壺中の金影 (ビーズログ文庫)感想
ふとした切っ掛けで携わった出来事が意外な方向に波及していきながら、予想していなかった大きな事件に辿り着いていくというストーリーの流れが非常に上手かった。面白かったし、感心する。
読了日:03月20日 著者:石田 リンネ
奴隷からの期待と評価のせいで搾取できないのだが (電撃の新文芸)奴隷からの期待と評価のせいで搾取できないのだが (電撃の新文芸)感想
いわゆる「勘違いもの」の一系統で、誤解と擦れ違いで主人公の思うところとは違う評価を受けて"不本意にも"成り上がっていく話。
全体的な流れは定番のものでそこまでの新鮮味はなかったけど、主人公のゲスな思惑と小物ムーブと被害妄想と奴隷への感情と、奴隷たちが主人公に向ける尊敬と信愛の感情が完全に擦れ違っている滑稽さが中々良かった。
読了日:03月19日 著者:急川回レ
異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する13 ~レベルアップは人生を変えた~ (ファンタジア文庫)異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する13 ~レベルアップは人生を変えた~ (ファンタジア文庫)感想
インフレの連続の異世界サイドよりは現実世界の方がまだ楽しいからスクールアイドル展開は悪くなかったです。
読了日:03月19日 著者:美紅
継母の心得 (レジーナブックス)継母の心得 (レジーナブックス)感想
ようじがかわいい。
読了日:03月19日 著者:トール
線は、僕を描く線は、僕を描く感想
一人の青年が水墨画に出会い、「線」を通して"自分"の形を掴んでいく内省的な物語。
人と出会い、線に向き合い、"自分"を掴もうと内宇宙を漂っている時の浮遊感と酩酊感が圧巻。
内省描写の引力が強い分、大学のシーン等によって「現実」に引き戻された時のコントラストが鮮やかで印象的。
まさに「僕が描かれる様」がただただ真摯に語られる。
「僕は、線を描く」ではなく「線は、僕を描く」という一見すると不思議なタイトルだが、読み終わった後には「このタイトルしかない」と思わせる説得力がすさまじい。
格別の物語体験でした。
読了日:03月19日 著者:砥上 裕將
双星の天剣使い2 (ファンタジア文庫)双星の天剣使い2 (ファンタジア文庫)感想
天才的で有能過ぎる敵方と、自軍の足を引っ張る無能な味方上層部に挟まれる銀英伝的構図。
読了日:03月19日 著者:七野りく
世界で一番『可愛い』雨宮さん、二番目は俺。 (GCN文庫 ア 01-01)世界で一番『可愛い』雨宮さん、二番目は俺。 (GCN文庫 ア 01-01)感想
タイトルにもある一番と二番の順番がとても良い。
読了日:03月18日 著者:編乃肌
探偵さえいなければ探偵さえいなければ感想
もうゆるキャラ探偵でいいじゃない。
読了日:03月18日 著者:東川 篤哉
悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される 8 (ビーズログ文庫)悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される 8 (ビーズログ文庫)感想
ようじょはよかった。
読了日:03月18日 著者:ぷにちゃん
神達に拾われた男 12 (HJ NOVELS HJN 27-12)神達に拾われた男 12 (HJ NOVELS HJN 27-12)感想
大きな一区切り。次回から明るく楽しい展開になってくれることを祈りつつ。
読了日:03月18日 著者:Roy
神達に拾われた男 11 (HJ NOVELS)神達に拾われた男 11 (HJ NOVELS)感想
黒幕は残っているけど謀略は解決に向けて大きな一歩。
このシリーズに関しては重苦しい空気とテンポ感にならない方が好きなんですけどね。
読了日:03月18日 著者:Roy
俺は影の英雄じゃありません! 世界屈指の魔術師?……なにそれ(棒)(2) (SQEXノベル)俺は影の英雄じゃありません! 世界屈指の魔術師?……なにそれ(棒)(2) (SQEXノベル)感想
心から望みや本質が魔術として具現化している魔術師が、その「本質」故に事件を起こすという構図は傍迷惑ではあるけど面白味はありましたね。
読了日:03月17日 著者:楓原こうた,へいろー
聖女が来るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳?なぜか陛下の態度も変わってません? (MAG Garden NOVELS)聖女が来るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳?なぜか陛下の態度も変わってません? (MAG Garden NOVELS)感想
虐待されていた幼女を幸せにする作品。ようじょかわいい。
読了日:03月17日 著者:宮之みやこ
転生したら皇帝でした4~生まれながらの皇帝はこの先生き残れるか~転生したら皇帝でした4~生まれながらの皇帝はこの先生き残れるか~感想
楽な戦いじゃないところに味がある。
読了日:03月16日 著者:魔石の硬さ
ゲームで不遇職を極めた少年、異世界では魔術師適性MAXだと歓迎されて英雄生活を自由に満喫する/スペルキャスターLv100 (GA文庫)ゲームで不遇職を極めた少年、異世界では魔術師適性MAXだと歓迎されて英雄生活を自由に満喫する/スペルキャスターLv100 (GA文庫)感想
「ラスボスを倒すための究極魔法の創造」という目的がはっきりしている部分での読み易さがある。
読了日:03月16日 著者:あわむら赤光
ナナがやらかす五秒前 (GAノベル)ナナがやらかす五秒前 (GAノベル)感想
ギャグラノベ、あるいは不条理コメディ。
こちらのツボにハマるネタもあれば、まったく刺さらないネタもあり、個人的には玉石混交のような内容でした。
こういう純粋なギャグものってラノベでは実際にそんな数が出ていないジャンルなので、そういう意味ではたまにこういう作品が出てくれること自体は良かったと思います。
読了日:03月16日 著者:白石定規
二周目勇者のやり直しライフ ~処刑された勇者(姉)ですが、今度は賢者の弟がいるので余裕です~ (電撃の新文芸)二周目勇者のやり直しライフ ~処刑された勇者(姉)ですが、今度は賢者の弟がいるので余裕です~ (電撃の新文芸)感想
姉弟の関係性がとても良い。
読了日:03月15日 著者:田尾 典丈
戦国小町苦労譚 十六、決戦! 小田原城 (アース・スターノベル)戦国小町苦労譚 十六、決戦! 小田原城 (アース・スターノベル)感想
表紙絵になった割には看護師・看護兵・衛生・衛生兵のクローズアップが少なかった。
読了日:03月15日 著者:夾竹桃
海の見える理髪店 (集英社文庫)海の見える理髪店 (集英社文庫)感想
様々な人間模様が詰め込まれた短編集。 掌から零れ落ちた中で残ったものを想う話、上手くいかない日常へのささやかな不満を不思議の中で見つめ直す話、現実に押しつぶされるような何も解決しないやるせない話、ひたすら素朴に父親を偲ぶユーモラスな話、過ぎ去って取り戻せないものに区切りをつけて一歩踏み出す話。 それらの話で正と負の様々な感情を色んな方向で揺さぶられる。 それぞれのエピソードで揺さぶられる感情の強度は強くないけどノックされた感情がさざ波のように広がる。 ドラマティックではないけど、エモーショナルな一冊。
読了日:03月14日 著者:荻原 浩
推しに熱愛疑惑出たから会社休んだ (角川スニーカー文庫)推しに熱愛疑惑出たから会社休んだ (角川スニーカー文庫)感想
本当に好きなアイドルであっても、好意を示されても、弱さに付け込むことなく、そのアイドルがアイドルとしてあるために一線を超えない距離感のまま関係を深めていく。
派手さは無いんだけど、挫折したアイドルの再起もの、一般人とアイドルの恋愛ものとして空気感が絶妙だった。
読了日:03月14日 著者:カネコ 撫子
後宮花箋の刺客妃後宮花箋の刺客妃感想
暗殺者でありながら本質的に人が好い。
暗殺対象なのに守ったり助けたりする。
そういった二律背反のような状況が面白い。
読了日:03月14日 著者:稲井田そう
すぐわかる画家別印象派絵画の見かたすぐわかる画家別印象派絵画の見かた感想
印象派」と名付けられた理由や「印象派展」という存在、主要な画家などのことは知っていたけど、作風的にしっくりこなかったので知識を深めていなかった印象派の勉強のために読んでみた一冊。
印象派展のメンバーや各回の参加者、変遷、時代背景、各作家の紹介など一通りが説明していあるのに、シンプルな構成と多すぎない文字量なのでわかりやすい。
入門書として「印象派」の理解を助ける意味ではいい一冊でした。
読了日:03月14日 著者:
紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
「紙(鑑定士)」が目立つタイトルな割に「模型」の方が事件調査の中心になっていて、「紙鑑定士」が「模型」にまつわる調査を手掛けるまでの流れが強引だし、「模型」の秘密や真相に首をひねる面も多く、ちょいちょいと気になる点はある。
この内容なら投稿タイトル「模型の家、紙の城」の方が内容を適切に表している気がするけど、衒学的になり過ぎない程度の「紙」や「模型」の知識、情報の出し方、真相が解き明かされていく流れなどこなれた語り口で読み易い。
ディテールで気になる面があるけど頭空っぽにして読む娯楽小説としては割と好き。
読了日:03月13日 著者:歌田 年
魔女のふろーらいふ (電撃文庫)魔女のふろーらいふ (電撃文庫)感想
ライトノベルとしてはコミカルなキャラクター造形やゆるい雰囲気が割と好きだったのでそこそこ楽しめた。修善寺の辺りに土地勘があればもう少し楽しめた気はする一方で、修善寺まで行きたくなったかというと特段そういう気分にもならなかったし、他メディア等でこの作品を掘りたいという気にもならなかったので、「IP創出プロジェクト」としての効果やシナジーは僕には感じられませんでしたね。
読了日:03月13日 著者:天乃 聖樹
わたしの百合も、営業だと思った? (電撃文庫)わたしの百合も、営業だと思った? (電撃文庫)感想
声優もの+百合ものに「推しと親しくなる」という要素を振りかけたような作品。
大好きなコンセプトだし、主人公二人の関係性も非常に良かったんだけど、全体的に踏み込みや描写が少しずつ「足りなかった」という印象。「それなりに美味しいんだけど食い足りない」という食後感であり読後感。
食い足りないという意味では続きは読んでみたいとは思います。
あとはまあ、「声優もの」としてのアプローチが、「先輩の嫉妬と嫌がらせ」という切り口だったのは後味が悪いだけで、そこが少し残念でしたね。
読了日:03月13日 著者:アサクラ ネル
レンブラントレンブラント感想
判型が大きいカラー本だから、レンブラントの絵が大きく楽しめるのでそれだけでも満足感がある。
著作数の多いレンブラントなので作品を網羅できているわけではないけど、レンブラントの生涯や経歴などパーソナルな解説を足場に、年代ごとの代表作や作品の特徴や注目点など丁寧に説明してあるのがとても良い。年代ごとに並べてあるおかげで、筆致や作風の変遷が明快。
そこまで絵画に詳しくない人でもこれ一冊だけで「レンブラント」という画家への解像度が確実に上がる。とても良い本でした。レンブラント好きとしても手元に置いていたい1冊。
読了日:03月12日 著者:エルンスト・ファン・デ・ウェテリンク
男嫌いな美人姉妹を名前も告げずに助けたら一体どうなる? (角川スニーカー文庫)男嫌いな美人姉妹を名前も告げずに助けたら一体どうなる? (角川スニーカー文庫)感想
処女ビッチヤンデレとのラブコメ。ラブコメ的な楽しさはさておき、ストレートにエロいのが好きな人なら、まあ。
読了日:03月12日 著者:みょん
悪魔公女2 (Kラノベブックス)悪魔公女2 (Kラノベブックス)感想
読者としてもイライラしてしまうクズムーブを繰り返した従者達がキッチリと報いを受けるので最終的にはストレス解消できてスッキリ。
前巻に引き続き、ほんわかキャラなまま随所で「悪魔」的な部分を発揮する主人公がとても良い。
読了日:03月12日 著者:春の日びより
治癒魔法は使えないと追放されたのに、なぜか頼られてます~俺だけ使える治癒魔法で、聖獣と共に気づけば世界最強になっていた~(グラストNOVELS)治癒魔法は使えないと追放されたのに、なぜか頼られてます~俺だけ使える治癒魔法で、聖獣と共に気づけば世界最強になっていた~(グラストNOVELS)感想
この出版社、少女向けレーベルだと「テンプレ気味な軽い展開と、軽さゆえの読み易さ」という感じだけど、やはり少年向けのレーベルでも健在。
1冊完結で良くも悪くも後を引かないので、テンプレでスッカスカだけど、とにかく読み易いから「手軽にこういうのが読みたい」という人なら、という感じ。
読了日:03月12日 著者:里海 慧
運命に噛みついた馬―サンデーサイレンス物語運命に噛みついた馬―サンデーサイレンス物語感想
名馬サンデーサイレンスについての海外ルポルタージュの翻訳もの。
大過ぎる大種牡馬なので国内競馬雑誌等でサンデーサイレンスは何度も何度も語られてはいるけどそれらはどうしても「日本から観た視点」であり、一方の本書は現地で書かれただけあって「これだけの名馬が日本に渡るまでのアメリカ国内の雰囲気・温度感」などがキッチリと伝わってくる内容だった。
「競争成績は優れていたが、見栄えのしない馬体とマイナーな血統であるために日本に輸出された」とだけ語られてしまうサンデーサイレンスという競走馬の解像度が抜群に上がる良書。
読了日:03月11日 著者:レイ ポーリック
魅了魔法を暴発させたら破邪グッズをジャラジャラさせた王太子に救われました (ビーズログ文庫)魅了魔法を暴発させたら破邪グッズをジャラジャラさせた王太子に救われました (ビーズログ文庫)感想
トキメキを感じた瞬間の「パァーーン」が面白過ぎた。「破邪グッズ」というアイディアの大勝利。
ヒーローの好感度の上昇がここまで明快にわかってしまう作品は珍しいですわ。好き。
読了日:03月11日 著者:三崎 ちさ
放課後の聖女さんが尊いだけじゃないことを俺は知っている4 (ファンタジア文庫)放課後の聖女さんが尊いだけじゃないことを俺は知っている4 (ファンタジア文庫)感想
打ち切りを感じる高速展開による完結感。
主役2人の関係性・空気感を含めたキャラクターは大好きだったし、最終的な落としどころは嫌いじゃないんだけど、やはり急展開過ぎて(好きなシリーズだった分)勿体なさが先に立つ。残念。
とりあえずお疲れさまでした。
読了日:03月11日 著者:戸塚 陸
凪の司祭凪の司祭感想
さすがに動機と犯行内容・規模の距離が遠すぎて、あまりに不条理すぎる大量殺人を行う犯人に対して感情移入がまったく出来なかった。一方でテロのスケール感に対すると協力者達内部での殺人事件とかどうでもいいものに感じてしまい、石持さん特有の特殊状況での推理という部分で乗っていけなかった。
設定・状況・ストーリー・行動・推理等の諸々が上手くかみ合わなかった印象ですね。
読了日:03月10日 著者:石持 浅海
私の嫌いな探偵私の嫌いな探偵感想
ワトソン役の首が挿げ替えられた。
読了日:03月09日 著者:東川 篤哉
反逆者として王国で処刑された隠れ最強騎士 1 蘇った真の実力者は帝国ルートで英雄となる (オーバーラップ文庫)反逆者として王国で処刑された隠れ最強騎士 1 蘇った真の実力者は帝国ルートで英雄となる (オーバーラップ文庫)感想
わかりやすい逆行転生もの。
ただ、騎士学校の卒業生がそんなに簡単に他国に行けるものなのかなど、ディテールでは気になる展開がちらほら。
さらに助走が足りないせいか、キャラの魅力がイマイチ伝わってこず、キャラへの愛着がそこまで持てなかったせいで、全体的にノっていなかったところがあった。
読了日:03月07日 著者:相模優斗
清須会議清須会議感想
同名映画のノベライズ、あるいは原作小説。
ドタバタコメディとしての映画・清須会議はコミカルな面白さはあったけど、小説としての本作はとにかく登場人物の諸々の価値観・内面描写・やり取り・口調が現代的で軽過ぎるほどに軽過ぎる。
最大限によく言えば「戦国における選挙戦」を舞台にした「読みやすい時代小説」なんだけど、前述の軽さのせいで清須会議のかけひきの重厚さを損ねてしまっていて勿体なさがあった。
うーん、全体的には軽すぎて僕にはイマイチですね。
読了日:03月07日 著者:三谷 幸喜
孤高の暗殺者だけど、標的の姉妹と暮らしています (GA文庫)孤高の暗殺者だけど、標的の姉妹と暮らしています (GA文庫)感想
孤高の暗殺者だけど、標的の(姉)妹と暮らしています。
読了日:03月07日 著者:有澤 有
竜王に拾われて魔法を極めた少年、追放を言い渡した家族の前でうっかり無双してしまう ~兄上たちが僕の仲間を攻撃するなら、徹底的にやり返します~ (GA文庫)竜王に拾われて魔法を極めた少年、追放を言い渡した家族の前でうっかり無双してしまう ~兄上たちが僕の仲間を攻撃するなら、徹底的にやり返します~ (GA文庫)感想
典型的なテンプレ追放ザマァで良くも悪くも軽くてスッカスカ。僕の好みには合っていないかなぁ、とは思う。
読了日:03月06日 著者:こはるんるん
祓い屋令嬢ニコラの困りごと (DREノベルス い 1-1-1)祓い屋令嬢ニコラの困りごと (DREノベルス い 1-1-1)感想
西洋風の国家・人種に東洋風の概念を組み合わせた世界観で、呪詛や怪異の描写が意外(というのも失礼ですが)にしっかりしていた。
クールで塩対応気味ながら本質的に人がいいから困っている友人を放っておけない主人公のキャラクター造形に、トラブルメイカー気味ながらも主人公のことが好きなヒーロー役の組み合わせ。身分差故に距離を置こうとしてる主人公、それでも主人公を求めるヒーロー、いいですね。好き。
そして「ザマァ」にしても、画一的な断罪ではなく、もっとおぞましくドロドロした結末でゾクッとする面白さがあった。
読了日:03月06日 著者:伊井野いと
異世界ラーメン屋台 エルフの食通は『ラメン』が食べたい (PASH!ブックス)異世界ラーメン屋台 エルフの食通は『ラメン』が食べたい (PASH!ブックス)感想
異世界グルメモノではあるんだけど、「ラーメンとは?」に正面から向き合う割と真摯なラーメン作品だった。いいですね、好き。
読了日:03月05日 著者:森月 真冬
はやく名探偵になりたいはやく名探偵になりたい感想
倒叙の犯人の苦労が水の泡になるところが味わい深い。
読了日:03月05日 著者:東川 篤哉
わけあり侯爵夫人は日陰者 剣聖の夫との恋は結婚四年目から (一迅社文庫アイリス)わけあり侯爵夫人は日陰者 剣聖の夫との恋は結婚四年目から (一迅社文庫アイリス)感想
「結婚後、妻に無関心だった夫がほだされていく」みたいなタイプかと思ったら、「事情があって妻を構うことが出来なかった結婚前からのベタ惚れ夫がようやく妻と結婚生活に入れるようになった」という話だった。主人公の「正体」を含めて目先が変わった味わいがある。
爵位を持っている訳じゃない未亡人の義母にそこまで強く出れないものか?」とは思うし、ベタ惚れの妻に4年間も日陰者(だと思い込むくらいの)生活を強いたことには疑問があるけど、事情が事情だから結婚後に手のひらを返すタイプの馬鹿夫に比べれば同情の余地がある。
読了日:03月04日 著者:中村 朱里,條
勇者になれなかった三馬鹿トリオは、今日も男飯を拵える(4) (Mノベルス)勇者になれなかった三馬鹿トリオは、今日も男飯を拵える(4) (Mノベルス)感想
ヘイト対象だったキャラが素直に謝罪して反省して助けを求めてきた時、読者としても感情を持てあますところがあるし、その「謝罪」を受け入れる主人公の姿には度量の大きさと共にモヤモヤしたものを感じてしまった。
そういう割り切れなさは作中で一部キャラが抱えているものだろうし、そういう意味で感情移入してしまう部分がありましたね。
読了日:03月04日 著者:くろぬか
浮遊島の眠れるエース、士官学校生活を満喫する浮遊島の眠れるエース、士官学校生活を満喫する感想
「空」に憧れる主人公のスタンスや、チームメイトとの画一的じゃない関係性とかは割と好きだったんだけど、「国の脅威となる怪物」と人間の体のまま戦うのはスケール感がやや釣り合っていなかった気はするかなぁ。
読了日:03月04日 著者:坂石 遊作
百合の華には棘がある (メディアワークス文庫)百合の華には棘がある (メディアワークス文庫)感想
しばらく「博多豚骨ラーメンズ」シリーズを読んでいないので、最後までスピンオフであることに気付かなかった。
読了日:03月04日 著者:木崎 ちあき
鎮憎師 (光文社文庫 い 35-17)鎮憎師 (光文社文庫 い 35-17)感想
設定はともかく、展開・論理・キャラクターなど全体的にイマイチ。
読了日:03月03日 著者:石持浅海
マスケットガールズ!~転生参謀と戦列乙女たち~ (PASH!ブックス)マスケットガールズ!~転生参謀と戦列乙女たち~ (PASH!ブックス)感想
現代的知識だけじゃなくて、現代的な価値観が女性に好感を与える姿勢に繋がっているあたり、説得力がある面白い仕上がりだった。
読了日:03月02日 著者:漂月
原作開始前に没落した悪役令嬢は偉大な魔導師を志す (ファミ通文庫)原作開始前に没落した悪役令嬢は偉大な魔導師を志す (ファミ通文庫)感想
どこかで観たようなタイトルとイラストだったけど「最近こういう類似タイトルも多いし……」と思って読んでみたら、やっぱり過去にエンターブレインの単行本で出てた・読んだ作品のリブートだった。
近年コミカライズ切っ掛けのリブートはたまに見掛けるようにはなったけど、本作についてはコミカライズや作者の他作品がヒットしたという訳でもないので、正直このタイミングで近しい出版社の文庫でリブートする理由がよくわからない……
魔術の設定などが面白いから単行本は好きだったけど、なんか釈然としないものが残る復刊でしたね。
読了日:03月02日 著者:桜木桜
アラサーがVTuberになった話。2アラサーがVTuberになった話。2感想
少しずつ結果が出る形で主人公が報われていて嬉しい。
読了日:03月02日 著者:とくめい
知識ゼロからのキリスト教絵画入門知識ゼロからのキリスト教絵画入門感想
「入門書」らしく、基本的な聖書の構成等を説明した上で、モチーフにしてある絵と共にエピソードを並べてある。網羅してある訳ではないけど、入門書としては手頃なボリューム。
特定の時代以前の西洋絵画は聖書モチーフのものが多いから、この本を読むだけでも一定の絵画展がある程度楽しくなると思いますね。
読了日:03月01日 著者:池上 英洋

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