とある魔術の禁書目録9 / イラスト:灰村キヨタカ / 電撃文庫


電撃文庫の人気シリーズの9巻目。
ストーリー的には上下巻構成の上巻といったところ。


主人公とイギリス清教の魔術師が、巨大な体育祭といった風情の「大覇星祭」に暗躍するローマ正教の魔術師の計画を防ごうとする話。
う、うーん。本当に前振りだけで終わってしまった。
「体育祭」のシーンは妙なテンションで突っ走っていて面白かったけど、魔術師との対決パートに移るにしたがってトーンダウンした感じ。
ローマ正教魔術師の計画に裏があると分かっただけで終わるので、ページ数に比べてストーリー的な密度は薄い
しかも、対決シーンよりも追跡の部分の方が目立ってしまってるので、ちょっと退屈な話だった。
「大覇星祭」のシーンが面白いのに、魔術師がらみのパートがそれと乖離し過ぎてるのが良くないと思いましたよ。
魔術師の暗躍と「大覇星祭」を上手く絡めることが出来ればいいのになぁ……この点が残念だ。
ストーリーとしては半端に終わってしまったので、最終的な判断は下巻に相当する10巻待ち。