このジュブナイルポルノがすごいかもしれない 2012

昨年もやった企画の2012年版。
2012年に発行されたジュブナイルポルノについて、「すごい」というか、良かった作品、ネタだった作品、紹介しておきたい作品などを中心に書いた。
オススメ集じゃなくてあくまでも紹介記事
タイトルやパロディの出オチ作品も多く、全てが全て僕が面白い作品という訳ではないので、その辺に関してはコメント欄を見て判断して頂ければ
最初のチョイスで50作品を超えてしまったので、削りに削って40作品ちょっとまで減らした。
それでも昨年同様「業界の規模・発刊数的にその数はどうなのよ?」と思わなくも無いけど、ライトノベルの紹介記事と違ってあんまりこういう記事書く人少ないと思うので、僕がこのくらい書いてもいいかな、という方針で。
ジュブナイルポルノがよく分からない」という方は昨年紹介記事を書いたのでそちらを参照してください。
記事のテーマ・条件としては、
 
 
2012年に発行されたオリジナルのジュブナイルポルノ(エロゲノベライズ等は除く)
・ただし2012年に下巻や2巻以降だけが発行されてる作品は、上巻・1巻も併記している場合があります。
紹介の順番には特に意味はありません。紹介順が上だから下だから良かったとかは無いです。
・良かった作品だけでなく、パロディ要素やパロタイトルだけの出オチ作品も結構紹介しています。
・紹介しているからといって僕がその作品を評価してる訳じゃないのでそこは注意。
二次元ドリームノベルズが無いのは最近の私があんまり読んでないレーベルだから。リアルドリーム文庫も同様。
・紹介者である僕の2012年発行作品のジュブナイルポルノ読書量は、美少女文庫二次元ドリーム文庫・ぷちぱら文庫Creative・ヴァージン☆文庫は全部読んでて、あとみっく文庫9/13作品、リアルドリーム少々くらい?
・最近の読書傾向的にはイチャラブやハーレムなどのヌルイ作品が好きですので必然的にそういう作品が多くなるかと思います。
・好みが合わない人はスルーするがいいさ!
・「一番良かった」みたいな書き方をすることもあるけどあくまで僕の感想。
・自分の読書メーターコメントや過去記事からの使い回しが多いけど、まあ、一から書くのメンドイし
Twitterで相互フォローしてる作家さんの作品も紹介していますので、そこはきっとステマステマってそろそろネタとして古いけどな。
・結果的に2年連続でやったけど来年はやるかわからない
アフィリエイトで買ってくれるとやる気出ます。いや、本代も馬鹿にならないしお金欲しいじゃないですか。
 
 
まあ、そんな感じで。
というか、この作品数なら上半期・下半期の2回に分けた方がいいんじゃね?感がありますが、年2回も記事書くのメンドイし……
でははじめます。
 
 
 
 
 

美少女文庫

刊行数は安定していましたが、逆に言うと安定しすぎてやや面白みに欠けるラインナップでしたね。
 
 
 

■えっちな兄の面倒を見てあげるのは妹の義務! / 月乃御伽 / 犬洞あん

 
まあタイトル通りの妹モノ。
作者である月乃さんの特徴としてエロシーンで「みさくら語」仕様になってしまうところがあるんですが、どんな性格のキャラだろうとみさくら語なってしまい普段との大き過ぎるギャップに萎えることも多かったんですが、この作品は主人公より幼い「妹」という属性はエロシーンのみさくら語とマッチして良いと思った。
 
ちなみに最初に見た時、犬洞あんさんのイラストでこんな感じのタイトルだから水無瀬さんごさんかと勘違いしたのは秘密だ。

 
 

■学園の女王様を一日デート券で好きにしちゃえ! / わかつきひかる / 天河慊人

 
昨年も順調に冊数を重ねたわかつきひかる作品の中からはこの作品をチョイス。
個人的に、縦ロールヒロインは苦手なんですが、それを差し引いても結構良かった。
ちゃんと付き合う切っ掛けから描かれてるし、主人公の「彼女を守るナイト」としての見せ場もあって「彼女が主人公に惚れる理由」がキッチリ描かれている面は良かったですね。
イジメ(嫌がらせ)の犯人探しの部分は見え見え過ぎて、あくまでおまけ程度だけど、エッセンスとしては悪くなかったかな?
まあ、良くも悪くもわかつき作品ですが、軽く楽しむ分は悪く無いと思います。

 
 

■ツンツンメイドはエロエロです / 青橋由高 / 有末つかさ

ツンツンメイドはエロエロです (美少女文庫)

ツンツンメイドはエロエロです (美少女文庫)

 
美少女文庫の中ではもう最ベテランの一人である青橋由高さんも順調に冊数を重ねましたが、その中で発売された「エロエロです」シリーズが結構良かった。
僕がメイド好きなのはありますけどね!
まあ、シリーズと言っても、美少女文庫でよくある「主要登場人物は異なり、世界観とコンセプトだけが共通」というシリーズですから、二つに分けて紹介します。
 
さて、ツンツンメイド。
このシリーズはメイドの飼っている小動物出てくるんですが、このツンツンメイドではハリネズミが出てくる。
表紙絵にも描かれているアレ。
ストーリー的にそこまで重要というわけではないこれが個人的にポイントが高い。ハリネズミかわいいよ
内容としては内心で好意を持ちながらも普段は口が悪くツンツンしている幼馴染がメイドさんになって主人公を世話にしてくるというよくある流れ。
ただし、そのヒロインとゲームのような「勝負」しながら話が進んでいくのがちょっと楽しいし、策士ヒロインによる誘い受け展開が実にエロくていいです。
「ツンツンしてるメイド」「誘い受けエロス」というキーワードにピンとくる人なら買いじゃないでしょうかね?

 
 

■SPメイドはエロエロです! / 青橋由高 / 有末つかさ

SPメイドはエロエロです (美少女文庫)

SPメイドはエロエロです (美少女文庫)

 
すぐ上でも書いた「エロエロです」シリーズのもう一作。
こっちの登場動物は犬だけど、コイツも結構可愛い。
話の内容としては、主人公に内心デレデレながらもあくまで「SP」「メイド」としての距離を保とうとするヒロインを、主人公が積極的に落とそうとするのが主な話の流れ。
小さな頃からお世話になっている、姉のような、乳母のような存在のSPメイドのポジションが実に良い。
年齢差をコンプレックスに思っているシーンとか、年上ヒロインイイヨイイヨ。
受け身な主人公が多い昨今、このように積極的にアタックしていく主人公には好感が持てますね。

 
 

■魔王魔王ハーレム / 上原りょう / 水鏡まみず

魔王魔王ハーレム (美少女文庫)

魔王魔王ハーレム (美少女文庫)

 
召喚・押し掛けヒロインものの一系統だけど、その押し掛けヒロインが「3人の魔王」という作品。
「魔王」と言っても異世界ファンタジーではなく、現実世界に魔王が召喚されるという設定。
魔王と下半身で闘うがごとく、下半身で落としてハーレムを作っていく流れは中々エロくて良かった。
エロいハーレムものとしては実に真っ当な佳作。

 
 

■あねあね水泳クラブ / 上原りょう / 有子瑶一

 
昨年の美少女文庫だと「水着もの」はこの作品と、水無瀬さんごさんの「みずぎ姉妹 エロエロ×ツンツン×ロリ変態!」がありました。
両方共良くも悪くも、甘いハーレム水着ものなので、好みで選べばいいんじゃないかなぁ、と。
個人的にはイラストが好みなのでこちらをチョイス。姉好きの人もこっちかなぁ。
 
さて「あねあね水泳クラブ」ですが、正直ヒロインが4人いるのに、主人公に対するスタンスが一様に「主人公好き好き」で、キャラの書き分けと言う意味ではあまり上手くない。
行為も複数プレイのみ(最低3P)だった点もエロシーンでの個性を薄くさせている要因かなぁ。
ただイラストを含むエロさと、オール水着プレイという徹底の仕方は嫌いじゃない。
まあ、パンチは強くないけど、ヌルイのが好きな人なら。

 
 
 
 
 

美少女文庫えすかれ

無印の美少女文庫比べれば幾らかアクの強さがあって、悪くなかった。
 
 

■妹と幼なじみがヤンデレすぎてハーレム修羅場! / 葉原鉄 / ミヤスリサ

 
葉原鉄の本気を見た。
ヤンデレ」を茶化さずに描くとホラーになる、という好例。
ちゃんとホラーっぽい「怖さ」を出せていたことを高く評価したい。こえーよ
エロ描写も濃厚で、今期のヤンデレ作品の粋はこの作品じゃないかなぁ。
 
 
なお、タイトルはこんなですが特に俺修羅のパロ要素とかはありません

 
 

■先生のHな写真は撮っちゃダメ! / 羽沢向一 / 神無月ねむ

 
最初からヒロインの好感度高いところからスタートする作品が多い中、ヒロインの好感度が低い状態からスタートする構図は幾らか新鮮味はある。
先生と「何かを賭けての勝負」して関係を結んでいく、という話の軸があるからそれなりに楽しめるね。
ただ、他の生徒に先生のエロいところを公開したりするシーンもあるので、「ヒロインの痴態は主人公だけのもの」という独占欲がある人には向かないかもしれません。
僕も独占厨なところあるので、そこは少し気になったかなぁ。まあこのへんは好み。

 
 

■生徒会長姉妹を毒電波で堕としてみた / 遠野渚 / 神無月ねむ

生徒会長姉妹を毒電波で堕としてみた (美少女文庫えすかれ)

生徒会長姉妹を毒電波で堕としてみた (美少女文庫えすかれ)

 
パロディとおしっこ描写に定評のある遠野せんせーの作品を2作品チョイス。
まずこちら。
主人公の苗字が「月島」で「毒電波」を使います。
分かる人は分かる。
作者:遠野渚なのでおもらしでオムツなお話です。
分かる人は分かる。
まあ、上記要素を除けば退魔師催淫純愛調教物の一系統ですね。

 
 

■僕の幼なじみとお嬢様は調教が足りない / 遠野渚 / シロガネヒナ

 
はがないパロでおもらしおむつレズ。
 
僕は友達が少ない」パロディでおもらしでおむつでレズ絡みあり。
 
大事なことなので2回言いました。

 
 

■子づくり忍法帳 / 山口陽 / あいざわひろし

 
バカ小説。
男坂ネタや民明書房チックな奥義が出てきて馬鹿小説として見ると割と面白い。
全体的にパロディや小ネタが多く散りばめられており、古いネタも結構あるのでそういう意味では人を選ぶ。
そういう「わからないネタはスルー」出来て馬鹿ノリが好きなら是非。
しかし、表紙右の子の名前、その髪色で長門って……

 
 

■魔王を倒す勇者のハズが……負けたら子づくり!? / 山口陽 / YUKIRIN

魔王を倒す勇者のハズが……負けたら子づくり!? (美少女文庫えすかれ)

魔王を倒す勇者のハズが……負けたら子づくり!? (美少女文庫えすかれ)

 
取り柄のない草食系主人公が、唯一の武器である股間の勇者の剣(巨根)で魔王軍を落としていく話。
エロRPGのお約束を意識しながらも、ちゃんと段取りを踏んでストーリーを展開させてるので、飽きずに楽しめる。
まあ、モンスター少女との絡みも多く、良くも悪くも最近それなりに見かける魔王系ハーレムものですね。

 
 
 
 
 

二次元ドリーム文庫

高岡智空、あらおし悠などの作家が個人的にブレイクして、結構いい1年でしたね。
最近は美少女文庫よりは二次元ドリーム文庫の方が肌に合うなぁ。
 
 
 

■ハーレムストライカー / 竹内けん / 瀬奈茅冬*

 
二次元ドリーム文庫の長期・定番シリーズとなったハーレムシリーズからはこの作品をチョイス。
最近のハーレムシリーズの中では当たりの部類。
ハーレムシリーズでは結構なよなよした主人公が多いんですが、今作は「ストライカー」と称される無双系にいるような「強く有能な主人公」なのでその点がの好みでした。
主人公に甘々な幼な妻(+男装ヒロイン)、主人公に未練たらたらな元カノとか色々と素敵でした。

 
 

■新エロデレ セクシー姫アイナの場合 / 筆祭競介 / カグユヅ

 
2011年のこの企画でも紹介した「エロデレ」という好シリーズがあったのですが、昨年刊行された3巻で一応の完結を迎え、主人公とヒロインを一新したこの「新エロデレ」が刊行されました。
登場人物共通で、ややマンネリ感が出てた「エロデレ3」よりも「新エロデレ」の方が好みだったのでこちらを紹介させて頂きます。
 
さて、旧「エロデレ」から主人公もヒロインも一新されただけでなく、舞台も現代から中世風世界になった「新エロデレ」ですが、「最初は目的があって近づいて色仕掛けをしていたのに、やがて惚れてしまいデレデレになる」というコンセプトはちゃんと踏襲しております。
このコンセプトは変わらず素晴らしく、最初は性に積極的だった少女がデレて恋する少女に変わっていく描写には胸躍るものがある。
そして、仕切りなおしはしたものの、主人公とヒロインのキャラがキッチリ立っていて、ベタながらもドラマ性があったところも評価したい。
マンネリ気味だった前シリーズから仕切り直した判断は正しかったと思う。
この作品を読んで気に入ったら、是非とも旧「エロデレ」シリーズ(全3巻)を読んで欲しいところですね。

 
 

■お嬢様はヒミツのアイドル! / あらおし悠 / 草上明

お嬢様はヒミツのアイドル! (二次元ドリーム文庫 212)

お嬢様はヒミツのアイドル! (二次元ドリーム文庫 212)

 
近年は「アイドルもの」の好作品を排出するあらおし悠さんですが、その中でも白眉と言うべき1作。
個人的には、2012年度でも特に好きな作品の一つ
グラビアアイドルみたいな変形アイドルものじゃなくて、文字通りのストレートなキャピキャピアイドルもの。
ヒロインのキャラクターが鮮やかで、胸を張ってアイドルやってる点が好きなので、これはキャラクター性の勝利だね。
そして、そのキャラ性を引き立てる草上明さんによるイラストの力も大きい点も主張しておきたいところです。
 
ただ、惜しむらくはエロシーンに至る流れがやや強引で、ヒロインが性行為に対して積極的過ぎる点は少し好みからは外れるかなぁ。もうちょっとモジモジ、恥ずかしそうに初体験に至る方が好き。
それとヒロインがアイドルとしてのスタンスを言って説得するシーンに、「いやいや、そう言いながら彼氏作ってセックスするなよw」とツッコミたくなるところがあるけど、その辺はヒロイン可愛いから全て許す

 
 

■ツンな風紀委員長がデレるエロ指導! / 高岡智空 / しまちよ

ツンな風紀委員長がデレるエロ指導! (二次元ドリーム文庫219)

ツンな風紀委員長がデレるエロ指導! (二次元ドリーム文庫219)

 
今年、好作品を連発した高岡智空さんの作品からは複数チョイス。
ストレートな純愛調教もの。
調教の過程でエロエロになっていくヒロインが可愛い。
そして主人公がストレートなスケベ小僧なところが個人的に好印象。
草食系主人公が多い中、こういうグイグイ来る主人公は存在感が出るよね。
イラストに関しては頭身のバランスで好みが別れるかもしれないけど、内容は結構良かったです。

 
 

■お嬢さまはベロちゅーLOVE! / 高岡智空 / 草上明

 
2012年ベスト作品のうちの1つ。
素晴らしいイチャラブエロスでした。エロくて可愛いは正義。
基本イチャラブなんだけど、「恋愛」の過程・描写がそれなりにちゃんと描けているし、ちょっと世間離れしたお嬢様のキャラクター造形が本当に可愛くてな……
直接的なセックス描写よりも、キスのネットリした描写などにエロスを感じた。こういうキス描写は好きだなぁ。
イラストから千反田さんを連想する人もいるかもしれないけど、まあ、少しだけ似てるところもあったかな?
 
レーベルも作者も違うけど、2011年の「おたこい」に通じるものを感じた。
オタネタとかは無いけど、このイチャラブエロスは「おたこい」が好きな人なら高い確率で好きになれると思うので、あちらが好きな人はこちらを、こちらが気に入ればあちらを買えばいいんじゃないかな!

 
 

■妹とラブる! / 高岡智空 / 草上明

妹とラブる! (二次元ドリーム文庫 231)

妹とラブる! (二次元ドリーム文庫 231)

 
2012年、このコンビによる作品にはハズレがなかった。
 
本作は文字通りの妹ものだし、割とストレートな実妹2人もの。
高岡さんの文章が僕の肌に合うのもあるけど、イラストがいいから王道でも楽しめる。
ただ、このイラストレーターさんのイラストは基本的に凄く好きなんだけど、割とアヘ顔イラスト書くのでその辺に関しては好みが別れるかもしれないです。
僕なんかは極端なアヘ顔イラストは好みとは外れるからそこは減点材料なんだけど、逆にアヘ顔好きにはプラス材料だろうしね。、
 
しかし、この終わり方なら是非続編を出してくれないものか。

 
 

■ミルクな三姉妹はいかがですか? / 089タロー / FCT

 
個人的に好きな作家の一人である089タローさんの作品からはコチラをチョイス。
母乳要素よりもどちらかというと姉属性向けの作品。
オリジナリティには欠けるものの、小悪魔いたずら好きの姉、ダダ甘姉、潔癖同級生などのキャラがイラスト込みで無難に可愛い。
僕、089タローさんの書くキャラ好きです。

 
 

■ミルクプリンセス2 もっとラブラブにゅ〜トピア / 神崎美宙 / 大空樹

ミルクプリンセス2 もっとラブラブにゅ~トピア (二次元ドリーム文庫 233)

ミルクプリンセス2 もっとラブラブにゅ~トピア (二次元ドリーム文庫 233)

ミルクプリンセス ラブラブにゅ~トピア (二次元ドリーム文庫 205)

ミルクプリンセス ラブラブにゅ~トピア (二次元ドリーム文庫 205)

 
神崎さんのミルクシリーズの中からはこちらをチョイス。
2011年に出たミルクプリンセス直系の続編。
タイトルの割にはプリンセスよりもクイーンのプッシュが強かった1巻に比べるとプリンセスが頑張っている。
個人的には、メイドさんが可愛くてな。
1巻と合わせてどうぞ。

 
 

■いもうとエロゲー 義妹と実妹も攻略可能? / 神楽陽子 / 高浜太郎

 
義妹と実妹ダブルヒロインの妹もの。
エロゲシチュエーションでのエロシーンが中心なので、色んな属性・シチュが出てくる点は○。
しかし、ダブルヒロイン作品にも関わらず200ページを越えるまで両者の処女が守られると言う寸止め感といったら!

 
 

■あの日見たスク水をボクたちは憶えていない / 神楽陽子 / 野村輝弥

あの日見たスク水をボクたちは憶えていない (二次元ドリーム文庫218)

あの日見たスク水をボクたちは憶えていない (二次元ドリーム文庫218)

 
タイトルの出オチ作品
とりあえず幽霊は出てきません。
疎遠になった昔の友達も出てきません。
あの花のパロ要素はほとんどありません。
あえて言うなら排泄器官の表記がひらがなの「あなる」でした。
 
記憶喪失設定があるのにそれがまったく生きてこないし、何度も言いますがタイトルだけの出オチ作品です。
「いつもの神楽陽子」といった感じで固定ファン以外は特に買う必要はないかと。

 
 

■会長様はボクの専属メイド / 神楽陽子 / 大神ゆうき

 
「会長はメイド様」のパロディというだけの凡作。
元男子校の共学校だから色々と男子寄りになってしまう中で、会長になった強気な幼馴染が色々と女子のために動いている、とか割とストレートに「メイド様」パロディ。
ただメイド様の碓氷さん程のイケメンキャラがいないので、正直パロディとしても単品として見てもやや弱い。
パロディ要素が無ければ特に取り上げる必要もなかったかもね。

 
 

■クーマゾ!2 しつけてお兄ちゃん / 栗栖ティナ / 大空樹

クーマゾ!2 しつけてお兄ちゃん (二次元ドリーム文庫217)

クーマゾ!2 しつけてお兄ちゃん (二次元ドリーム文庫217)

クーマゾ! しつけて生徒会長 (二次元ドリーム文庫 166)

クーマゾ! しつけて生徒会長 (二次元ドリーム文庫 166)

 
1のキャラはサブキャラで出てくるけど、主人公・ヒロインが一新されてるので一応は1を読んでなくても読めます
まあ、ただ主人公に対するアドバイザー役として重要なポジションにいるので、1から読んだ方がベターではある。
 
前作と違って1対1のマゾ妹もの。妹が非常に可愛くよろしい。
ただ、どちらかと言うとニンフォマニア気味のマゾ性癖の妹を、誰か悪い奴に捕まえる前に主人公が受け入れてやる、という体裁。
「クールなキャラがマゾに堕ちる」という展開ではないので、タイトルからそういう方向を期待した人は注意。
まあ、とりあえずこういう無口タイプの妹キャラ好きなので僕にとっては正義な作品
↑の表紙は帯が無い状態で写ってるけど、帯を付けると書き文字消える仕様になっていて、いい仕事しています。

 
 

■恋人さいみん! お堅い武家娘とイチャラブ相互催眠 / 上田ながの / 高瀬むぅ

 
一方的に催眠術をかけるんじゃなくて、主人公はヒロインに、ヒロインは主人公に、お互いがお互いに催眠術をかけて、お互いは自分がかけられていることを知らない、という構図が中々面白い。
主人公とヒロイン、相互に催眠をかけ合ってズブズブになっていく展開は楽しい。
なお、ヒロインはあんまりお堅くなくて、むしろムッツリ武家です。

 
 

■クラスメイトのブロンド留学生はどうやら隠れオタらしい / 舞麗辞 / しまちよ

 
隠れオタクのブロンド留学生とイチャラブエロスとか最高じゃないですか。

 
 

■双子づくり! / 大熊狸喜 / 緑木邑

双子づくり! (二次元ドリーム文庫 216)

双子づくり! (二次元ドリーム文庫 216)

 
双子ヒロインで、片方が強気、片方がおっとりタイプ、というのはベタと言えばベタ、王道と言えば王道。
ただ、キャラが少ない分その両者のキャラクターが丁寧に描かれていて、エロ描写もいいエロスしています。
奇抜さや抜きん出た部分は少ないけど、イラストも可愛いし、全体的にバランスが良くて良質。
表紙のおっぱいが実にけしからんな

 
 

■妹!妹!!妹!!! / 夜士郎 / ななろば華

妹!妹!!妹!!! (二次元ドリーム文庫 223)

妹!妹!!妹!!! (二次元ドリーム文庫 223)

 
ツンデレ、天然、ハラグロ(小悪魔ロリ)と色んなパターンの妹が揃ってて、妹ものとして王道な安定感。
妹好きなら固い出来。

 
 
 
 

あとみっく文庫

平均すると一月に1冊強のペースで刊行中。
ただ、最長シリーズである「思春期なアダム」の新刊が出なかったり、続きそうで続きが出ない作品が多くて何とも言えない。
もうちょっと刊行数・刊行ペースを上げてもいいんじゃないだろうかね。
 
 
 

■僕のパーティが修羅場すぎて世界が救えない2 / 上田ながの / 高瀬むぅ

 
昨年の企画でも紹介した酷い(褒め言葉)1巻を上回るヒドさ(褒め言葉)
まさかまさかのフタナリNTR展開で吹いた……優柔不断な主人公を切り捨てるような「貴方のセックス気持ちよくないんです。満足できないんです」展開で、あまりの酷さに全俺が泣いた。
これ本当にどうなるんだろう、本当に「世界を救えない」。
3巻が出るとしたら本当に誰か死ぬんじゃないかと思うくらいの修羅場しか想像できない

 
 

■勇者よ、宿屋の店主になってしまうとは情けない / 倉田シンジ / へるるん

勇者よ、宿屋の店主になってしまうとは情けない (あとみっく文庫 46)

勇者よ、宿屋の店主になってしまうとは情けない (あとみっく文庫 46)

 
良くも悪くもヌルイハーレム作品。
あとみっく文庫というより二次元ドリーム文庫っぽい作品ですね。
やや強引ながらも宿屋の店主になってその状況に慣れてしまうところから、ハーレム状態になってしまうところまで、「物語の流れ」があるのは良かったけど、「あとみっく文庫」として見るとストーリー性は弱いかな?
「敵」の行動が途中から無目的になっていくのが、ストーリー性を弱くする悪因かなぁ。
ただそれを割り引いても個人的には好きな作品でした。
イラストも含めてキャラもちゃんとキャラ立ちして可愛い。やっぱりイラストがいい作品は強いね。
個人的に続編を読みたいけど、ある程度完結してるから出ないのかなぁ。

 

■前略勇者様、魔王が交通事故で亡くなりました / 巨道空二 / なるみすずね

前略勇者様、魔王が交通事故で亡くなりました (あとみっく文庫43)

前略勇者様、魔王が交通事故で亡くなりました (あとみっく文庫43)

 
魔王が亡くなって、突然その後を継ぐことになった主人公の話。
魔王軍が「会社」のように扱われており、二代目社長が後継者として奮闘する会社経営もののような面白さはある。
まあ、その着眼点は面白いから僕は好きだけど、必要以上に「会社経営もの」として期待すると拍子抜けするかもね。
個人的には降ってわいた「魔王」の座に、主人公がいつまでも「いやいや」するんじゃなくて、割とすんなり対応して見せるのでストレス無く読める点は個人的に好み。
ただ、こんなタイトルだけど「勇者様」の存在感がやや薄めだったのは気になったかなぁ。

 
 

■お兄ちゃんが大好きな妹は実は「プロの妹」だったようです / 酒井仁 / なるみすずね

 
あとみっく文庫からもう1作品くらい挙げようかと思い、全3巻で完結した「俺のフラグはよりどりみデレ」とこちらで迷った末、一応こちらをチョイス。
 
妹が欲しい主人公のところに「プロの妹」であるヒロインがやってくる話。
そこまで特筆するところは少ないのですが、後半は予想よりもずっと家族愛してて思ったよりも楽しめた。
まあ、何よりもタイトルにもある「プロの妹」というフレーズが耳に残るのが好印象の要因かなぁ、と思います。

 
 
 
 
 

ぷちぱら文庫Creative

2011年には不定期刊行過ぎて先行きが心配だった本レーベルですが、昨年心機一転して定期刊行が始まりました。
10ヶ月連続刊行という異常なペースで刊行し続けた愛内なのを主力に、粒ぞろいの作品を排出している。
ジュブナイルポルノの中では今一番好きなレーベルかもね。
 
 
 

■ぜったいメガネははずさない! / 玉城琴也 / 八尋ぽち

ぜったいメガネははずさない! (ぷちぱら文庫 Creative 9)

ぜったいメガネははずさない! (ぷちぱら文庫 Creative 9)

 
昨年出たフェチ系ジュブナイルポルノとしては一番良かった気がする。
2011年には水着フェチの好作品を出した著者ですが、今作も素晴らしかった。
メガネへのこだわりも勿論だが、一見大人しく真面目そうな眼鏡っ娘が実はエッチに積極的というのはギャップが実にたまらんね。
そして図書館での秘め事というシチュエーションには抗えない魅力がある。
コンセプトが明快でエロさ上々の好作品。

 
 

■おた☆こい ver.2 〜声の天使と同棲生活〜 / 箕崎准 / NAOMI
■わたしの彼氏になりなさい! ふたりでイチャラブトレーニング おた☆こい Ver.3 / 箕崎准 / シヴァ。

おた☆こい ver.2 ?声の天使と同棲生活? (ぷちぱら文庫Creative 6)

おた☆こい ver.2 ?声の天使と同棲生活? (ぷちぱら文庫Creative 6)

 
昨年の企画で、個人的に2011年ベストにあげた「おた☆こい」の続編。
ただ主人公・ヒロインは別の、コンセプトだけ引き継いだ続編なので、1〜3のどこから読んでもいいと思います。
まあ、そういう意味での「1」「2」みたいなシリーズナンバー表記ではない「ver」表記なんでしょうけどね。
 
 
とりあえずver.2は声優ヒロイン。
前作同様に非常に良質なイチャラブもので、細かなオタネタや描写がかなりリアリティあって些細なところで笑ってしまった。
Zepp Tokyoがモデルのライブハウスにドリンクを持ち込んでるのはご愛嬌。
ただ惜しむらくは余計なエロシーンがあったこと。
基本的には純愛イチャラブがコンセプト(に見える)なんだから、あそこであのエロシーンはいらない。
あのシーンや恋人の都合が良過ぎる寛容さが作品の出来に水を差してる感じしてちょっと勿体無かったかもね。
そういう減点材料はあるため、1巻よりはやや評価は劣るものの充分に良作。
 
 
さて、ver.3は官能小説家ヒロイン。
みさき鮎というヒロインが出てくる作品を箕崎准(みさきじゅん)が書いている作品。
Amasonレビューではメタネタとか言われてるんですが、メタ扱いでいいのか……
内容の感想。
うーん、正直この3作目は1巻・2巻に比べるとだいぶ落ちます(個人的な感想ですけど)
正直「官能小説家」ものは他に類似作品が沢山ありますし、前2作の長所だったリアリティのあるオタク文化描写がこの作品ではあまり出てこない。
あえて言うなら、ほむほむコスプレ描写・イラストが良かったくらい。
面白くない訳ではないけど、このシリーズの右肩下がりを象徴する凡作気味の3作目。

 
 
 

■俺と幼なじみの仲を妹が邪魔をする / 愛内なの / 生煮え
■俺と幼なじみと妹の仲を生徒会長が邪魔をする / 愛内なの / 生煮え

俺と幼なじみの仲を妹が邪魔をする (ぷちぱら文庫Creative 5)

俺と幼なじみの仲を妹が邪魔をする (ぷちぱら文庫Creative 5)

俺と幼なじみと妹の仲を生徒会長が邪魔をする (ぷちぱら文庫Creative 16)

俺と幼なじみと妹の仲を生徒会長が邪魔をする (ぷちぱら文庫Creative 16)

 
さて、昨年のジュブナイルポルノ界に衝撃を与えた10ヶ月連続刊行(2013年も進行中)を実現した愛内なのさんを取り上げない訳にはいかない。
なのさんの作品は明るくも軽い読み口で、250ページ前後の作品が多くてサラッと読めるため初心者も読みやすいかもね。
 
さて、まず紹介するコチラの作品は「邪魔をする」シリーズの中でも、この2作は主人公・ヒロイン共通の直接的な続編関係になっています。
言うほど「邪魔」していない本作ですが、何よりも幼馴染のキャラクターが素晴らしい
天然でほわほわしてて、一見清楚なんだけどエッチに積極的で、それでいて妹や生徒会長などのライバルをまるごと受け入れる包容力がある幼馴染彼女とか最高じゃないですか!
浮気やハーレム展開に寛容で、貫禄の大奥管理能力を見せるエロ幼馴染がとても素敵。
イラストも可愛らしく、「邪魔をする」シリーズの中ならまずコチラをオススメしておきます。

 
 

■風紀委員はエッチな声のお仕事をしています / 愛内なの / 六ッ野へきさ

 
さて、愛内なの作品紹介2作品目はこちら。
「風紀委員がエロゲ声優」という有りがちな設定ですが、本作のあとがきで語っているように、女の子と男の子が恋人関係になるまでが(この手の作品にしては)丁寧に描かれているので非常に好感が持てます。
そこまで強いストーリー性が有る訳じゃないけど、ヒロインは可愛いし全体的にバランスが良いジュブナイルポルノ
まあ、顔出ししてるアイドル声優ならいざ知らず、エロゲ声優に恋人スキャンダルってのはさすがに無理があるけど、そこら辺はご愛嬌。

 
 

■生徒会長と体が入れ替わった俺はいろいろと諦めました / 愛内なの / 六ツ野へきさ

生徒会長と体が入れ替わった俺はいろいろ諦めました (ぷちぱら文庫Creative)

生徒会長と体が入れ替わった俺はいろいろ諦めました (ぷちぱら文庫Creative)

 
まあ、一言で言うと「彼女との人格入れ替わりTS(性転換)もの」です。
入れ替わりによってそこまで大きな事件とかが起こる訳でもないので、入れ替わりネタ自体は「未知だった女の子の体の快感が!」「男の子の体ってこんな風に感じるんだ!」みたいなTSエロを引き立てる材料って感じですかね。
ただイチャラブTSものとしては結構良い感じ。
まあ僕はあんまりTS属性とか無いんですが、それでも割と楽しく読める作品でした。
 
しかし、こんなタイトルの作品ですが最後まで読んでも彼が何を諦めたのかよくわからなかった

 
 

■揉ませてよオレの正義 / 鏡裕之 / 遠矢大介

揉ませてよオレの正義 (ぷちぱら文庫 creative 12)

揉ませてよオレの正義 (ぷちぱら文庫 creative 12)

 
ライトノベルでも活動するおっぱい小説のトップランナー鏡裕之さんによるぷちぱら文庫デビュー作(だよね?)。
ラノベでもおっぱいに特化した作品を書いている巨乳大好き作家さんですね。
 
本作はこの作者らしくおっぱいアピールが強い作品ではありますが、悪の組織の下っ端主人公が成り上がっていく一種のサクセスストーリーとして読めます。
悪の組織の中でエロいことをする一方で、正義の味方を堕としたりする悪堕ち展開もあって、割とストーリー的にも面白い。
NTRを引き起こしそうな男キャラがいるところなんかもこの作者さんらしいなぁ、と思ったりして。
ただ一つ明らかな欠点もありまして、随所で色んな伏線や布石を打っている割にそれらを回収する前に、ストーリーとしてはかなり半端なところで終わっているんですよ。割とよく出来てるだけに少し残念。
2巻の発売予定はまだ出ていませんが、著者のツイッター名が「鏡裕之@『揉ませてよオレの正義2』」とあるように2巻が出そうな雰囲気なので、早期の発売が待たれるところであります。

 
 
 
 
 

ヴァージン☆文庫

創刊年の2011年に比べても刊行ペースが落ちて、隔月ペース以下になってきてるのが苦しい。
その少ない作品にパロディ作品が多いってのはあんまりいい傾向じゃないよなぁ、と。
 
 
 

■シスター悠乃のとみめき新婚体験 / 池梟リョーマ / ミヤスリサ

シスター悠乃のときめき新婚体験 (ヴァージン文庫)

シスター悠乃のときめき新婚体験 (ヴァージン文庫)

 
修道女属性の僕歓喜の1作。
修道女ってだけで釣られて悪いかコノヤロウ。
本作に出てくるヒロインは背徳感も無しで性行為に溺れるのではなく、シスターとしての貞淑さと好きな人とのイチャラブの間で悩む描写がされている点が素晴らしく、そこを高く評価したい。
シスターいえー!

 
 

魔法少女が友だちを助けるために、レトロゲームの怪人にヤられちゃう件 / 綿貫梓 / ゆんちゅ

 
今年のヴァージン☆文庫は酷い(褒め言葉)パロディ作品を幾つか刊行しておりまして、それらを紹介したいと思います。
 
まずこちらの1作ですが、タイトルのようにレトロゲームのパロディが多い作品
登場人物の名前が粉美(こなみ)奈無子(なむこ)とあるようにメーカー名パロから、高橋蜂助なんていうどう見ても高橋名人のパロディ敵役、更に伏字にしてるけど、3DOPC-FXPCエンジンプレイディアなどの往年の非主流ハードの名前を言いながら変身する敵役がが出てきたりと、かなり暴走著しい一品。
正直、ネタの古さを考えると僕以上のおっさん世代くらいしか反応できないんじゃねーかと思うけど、ネタが刺さる世代なら色々と笑うしかない奇作
いやいや、色々と吹いた。
ただ、上でも言ってるようにネタが古いので、割と人は選びますので特に若い子は注意な

 
 

■もし、ドラッガーを読んでも勝てないと悟った女子マネージャーが肉体を駆使したら… / 千匹屋某 / ミヤスリサ、そらもとかん

 
さて、最後。
ニュースサイトなどに取り上げられたこともあり、ある意味昨年のジュブナイルポルノではトップクラスに話題になった作品だと思う。
まあ、タイトル通り「もしドラ」をパロって揶揄した作品ですね。
 
内容はタイトル通り、敵チームのライバルを肉体を使って籠絡していく話。
ライバルチームの名前がイチローダルビッシュ山田太郎などをパロっていたり、随所で「もしドラ」を皮肉っていたりするので、そういう部分を楽しめる人ならいいんじゃないですかね?
主人公が処女を想い人以外に奪われたりするけど、そこまで重くならないところは少しホッとした。
 
ただ、ところどころ手記のような記述になっていたり謎の文章表現をしてる部分があって話のテンポを損なっているし、「体を使ってライバルに色仕掛け」という展開がややワンパターンだったり、気になる点は結構ある。
エロシーンの描写は良くも悪くも昔っぽさを感じさせる雰囲気で、ジュブナイルポルノというよりは官能小説っぽさが割と強い。
僕個人としてはもしドラへの攻撃性が強くてパロディとしては楽しみ辛かったし、あまり評価してない
あ、誤字とかは多いです。早く出そうとして校正とか焦ったのかなぁ。

 
 
 
以上です。