このジュブナイルポルノがすごいかもしれない 2011

2011年に発行されたジュブナイルポルノについて、まあ「すごい」というか、良かった作品、ネタだった作品、紹介しておきたい作品などを中心に、キリがいいところで30作品ほど取り上げてみたいと思います。
「業界の規模・発刊数的にその数はどうなのよ?」と思わなくも無いけど、ライトノベルの紹介記事と違ってあんまりこういう記事書く人少ないと思うので、僕がこのくらい書いてもいいかな、と。
ジュブナイルポルノがよく分からない」という方は先日紹介記事を書いたのでそちらを参照してください。
先日の記事では具体的な作品に触れてなかったので、作品紹介を兼ねて今回の記事を書いたところはある。
テーマ・条件としては、
 
2011年に発行されたオリジナルのジュブナイルポルノ(エロゲノベライズ等は除く)
・ただし2011年に下巻・2巻だけが発行されてる作品は、上巻・1巻も併記している場合があります。
紹介の順番には特に意味はありません。紹介順が上だから下だから良かったとかは無いです。
二次元ドリームノベルズが無いのは最近の私があんまり読んでないレーベルだから。リアルドリーム文庫も同様。
・私の2011年発行作品の読書量は、美少女文庫全部、二次元ドリーム文庫2/3以上、あとみっく文庫少々、ぷちぱら文庫Creativeは全部、ヴァージン☆文庫はよく見たら1作品買うの忘れてた。
・最近の読書傾向的にはイチャラブが好きです。必然的にそういう作品が多くなるかと思います。
・「一番良かった」みたいな書き方をすることもあるけどあくまで僕の感想。
・自分の読書メーターコメントや過去記事からの使い回しが多いけど、まあ、一から書くのメンドイし
Twitterで相互フォローしてる作家さんの作品も紹介しています。ステマだと思うんなら読まない方がいいんじゃないかな!
・「2011」とか書いてるけどめんどくさがりなんで来年はやるかわからない
 
まあ、そんな感じで。
レーベルごとに章分けしてありますので、多少は読み易くなれば。
でははじめます。
 
 
  
 
 

美少女文庫

美少女文庫のコーナー。
夏頃に美少女文庫32選とかやったんで、ぶっちゃけ一部作品の紹介は使いまわし
 
 
  

■捨てメイド拾いました / みかづき紅月

捨てメイド拾いました (美少女文庫)

捨てメイド拾いました (美少女文庫)

家を失ったお嬢様を引き取ったらメイドになってくれた話。
 
とにかくメインヒロインが可愛い。妹系お嬢様キャラとか僕のためにあるキャラとしか思えない。
「ご主人にーさま」という呼ばれ方は独特過ぎるけど、何かこう胸が震える
イチャラブな二人の関係が途中から周りの人の思惑に振り回されたり、悪役が報いという報いを受けなかったり、微妙に感じる部分はあったけどとにかくメインヒロイン可愛いから色々と許した

 
 
 

■妹邪気眼! / みかづき紅月

妹邪気眼! (美少女文庫)

妹邪気眼! (美少女文庫)

タイトル通り、「邪気眼中二病)」の妹ヒロインの話。
 
2011年の美少女文庫の個人的なベスト
ジュブナイルポルノなんだけど、意外と真摯に「中二病」と向き合ってる良作。
妹の「邪気眼中二病)」という要素が上手く活かされてて、中二病に至る仮定・原因がある程度描かれている。
更に「中二病」「兄妹の恋愛」を他者に知られることの恐怖についてもちゃんとフォローされてて感心した。
ただ意外にシリアスな流れながらも、レーベルカラーが優先されたのかラストがややご都合主義過ぎる終わり方になってしまってるのが残念。
邪気眼な妹との恋愛」の部分だけならライトノベルとしてもいけそうな位に良く描けているだけに、そこがかなり勿体ない。
ただ全体的には非常によく書けている。美少女文庫の中でも屈指の妹もの。

 
 
 

■お姉ちゃん先生が料理してあげる / わかつきひかる

職場(学校)ではクールで出来る教師を演じている姉がTVで料理することになってしまい、弟が料理を教える話。
 
「外ではクール、内ではへっぽこ甘姉」というキャラクターは割とベタな、典型的なイチャラブ姉もの。
ただ途中のページに簡単料理のレシピを載せたりする遊び心とレイアウトは好き。
全体的にクローズアップされた「料理」という要素と、姉に料理を教えながら自分の進路を見定めていく主人公、と言う流れも好感が持てる。
ただ「料理番組」という物語の山場が過ぎても、間延びしたエロシーンがダラダラ続いてしまう展開は少し上手く無かったかなぁ、と。「料理番組」を物語のクライマックスにリンクさせても良かった気がします。
 
個人的には2011年のわかつき作品の中ではベストだけど、総合的に見るとそこまではない
一応わかつき作品を1作品も挙げないのもバランスが悪いと思い紹介。

 
 
 

■初恋巫女姉妹 色に出にけり我が変は / 橘ぱん

初恋巫女姉妹 色に出にけり我が変は (美少女文庫)

初恋巫女姉妹 色に出にけり我が変は (美少女文庫)

思ったことが顔に文字が出る「すまる@踊る星降るレネシクル」の呪い(?)を受けた姉妹が、M妄想やエロ妄想を主人公に読まれてエロイことされる話。
 
アニメ化が決定した「だから僕は、Hができない。」の作者による初のジュブナイルポルノ
小学生時代の主人公と従姉の秘め事シーンがゾクゾクした。
別にハードな行為じゃなくても、シチュエーションでエロスを醸し出せることを証明してると思うんだ。
作者初のジュブナイルポルノの割には、キッチリ美少女文庫フォーマットされてて良くも悪くも安定してた。

 
 
 

■放課後へんし〜んクラブ / 河里一伸

変身アイテムを手に入れた主人公がパンツとかに変身してエロイことする話。
ようはコレ↓
  
河里さんらしい男に都合のいいハーレム。
女の子の使うパンツや石鹸に変身したり、身体を触手に変身させたり、変身能力の使い方が非常に馬鹿馬鹿しく、それがいい
アイディア自体はどこぞから持ってきた感じだったけど、僕は割と好きだった。

 
 
 

■天然お嬢様は無垢でMで幸せで / 葉原鉄

天然お嬢様は無垢でMで幸せで (美少女文庫)

天然お嬢様は無垢でMで幸せで (美少女文庫)

天然なお嬢様が主人公を神様と勘違いして、それにつけ込んでエロイことする話。
 
内容はまさにタイトル通りで、天然なエロいヒロインがオーソドックスだけど実に可愛くて良かった。
「つけ込んで」とは言っても基本的には明るいノリで鬱要素は無いです。
天然お嬢様キャラ好きな人向け。
ロリババアキャラが出てくるところが葉原鉄の意地

 
 
 

■肉食生徒会長サマと草食な俺 / 黛ましろ

外見で誤解を受けた主人公が生徒会長の秘密を知ってしまい関係を持つ話。
 
新人賞受賞の新人デビュー作。
デビュー作だけど結構良かった。
外見で誤解を受けてる主人公とか表紙のタイトルデザインとかは明らかにはがないを意識してる。
漠然としたイメージだけど「はがない+とらドラ」みたいな印象はあったかな?(似てるかと言われると微妙ですが
ヒロインのアグレッシブな可愛さが良い。積極的な女の子は好きです。
そしてヒロインが主人公に出会って「父親」というハードルを越えていったり、主人公が少しずつクラスに馴染んでいく成長劇的な要素がある点もよろしい。
今後に期待したい作者さん。

 
 
 

■没落したけどメイドがいる! / 秋月耕太

没落したけどメイドがいる! (美少女文庫)

没落したけどメイドがいる! (美少女文庫)

主人公とメイドを引き離そうとするお嬢様の企みで、主人公の家が没落したけど、主人公のところにはメイド残ってアレコレする話。
  
全体的にはオーソドックスな甘々メイドハーレムもの。
「没落」ものだけど、主人公もメイドヒロインも全編を通してポジティブなのでストレスなく読める好作品。
前向きな主人公、という点は個人的にポイント高い。
元凶とも言うべき幼なじみお嬢様とかいるけど、その空回りっぷりときたら。
まあ基本的にメイド好きの人向けですね。「ぼっちゃま」と呼ばれるのが割と新鮮。
 
この作者さんとは相互フォローしてるからきっとステマまあ冗談だけど
まあ自意識過剰というか、うちみたいな弱小ブログがステマしてどーすんだって話ですけどね!

 
 
 

■お兄ちゃんのこと、好き好き大好き好き好き / 水無瀬さんご

お兄ちゃんのこと、好き好き大好き好き好き (美少女文庫)

お兄ちゃんのこと、好き好き大好き好き好き (美少女文庫)

お兄ちゃんのことが好き好き大好きで尚且つ変態な妹の話。
 
期待の新人・水無瀬さんごさんのデビュー2作目。
ヤンデレ妹もの。
主人公は常識的な倫理観を備えており、妹のアプローチを回避しようとするが、ついにヤンデレ妹の魔の手にかかる。
逆説的に考えると、
「常識的な倫理観の元で実妹とのフラグを回避しようとするお兄ちゃん@主人公をヤンデレの妹が攻略していくお話」
として見ることが出来る。
ただ「ヤンデレ」というよりは「変態」要素の方が強いので、ヤンデレを期待しすぎるとがっかりするかもしれないから注意。

 
 
 

■押しかけプリンセス ナイト&メイド付き /  巽飛呂彦

タイトルとあらすじと表紙絵に読者が騙される話。
 
「何か騙された気分だ……」
 
読み終わった後、↑こんな気持ちになる気がします。
なかなか予想外の展開を見せるので、まずは読んでみることをオススメします。

 
  
 
 

美少女文庫えすかれ

美少女文庫えすかれのコーナー。
夏頃に美少女文庫32選とかやったんで、ぶっちゃけ一部作品の紹介は使いまわし
↑の部分も使いまわし。
作品数制限がなければ「放課後さいみんクラブ」とかも入れたかったけどねー。
 
 
 

■土下座でお願いされたのでみ〜んな×ませた / 葉原鉄

土下座でお願いされたのでみ?んな×ませた (美少女文庫えすかれ)

土下座でお願いされたのでみ?んな×ませた (美少女文庫えすかれ)

不妊治療の精液を持つ主人公が乞われて王国の種馬になる話。
  
えすかれらしく人数は多いけど、全体的にはオーソドックスなハーレム・孕ませもの。
キャラが多いため1人当たりのエッチシーン・イラストは少ない……が、キャラが多い割にはそれなりにキャラが書き分けられている点は高く評価したい。
男上位の絶倫系主人公はなんか無双感があるな(ない)
イマイチ恋愛感情を理解できてないお姫様が自分の感情に気付く過程が良かったし、人妻が主人公との行為に溺れていくところとか、なかなか背徳感があって素敵。
僕は結構好きかなぁ。

 
 
 

■僕と契約して幼なじみ生徒会長に催眠をかけよう! / 遠野渚

僕と契約して幼なじみ生徒会長に催眠をかけよう! (美少女文庫えすかれ)

僕と契約して幼なじみ生徒会長に催眠をかけよう! (美少女文庫えすかれ)

僕と契約して幼なじみの生徒会長に催眠をかけてよ! /人◕‿‿◕人\な話。
 
パロディタイトルとおしっこで有名な遠野渚による、如何にもなパロディタイトルの作品。TMAかよ!
美少女文庫のタイトルは編集者が付けるので、タイトルはともかく内容はそんなにパロディ要素が弱かったりすることも多いんだけど、この作品に関してはかっ飛ばしていました。
謎の生き物「キュゥ太郎」と契約すると「ソウルジュエル」という宝石が出てきて、催眠術を書ける度に「黒く濁り」ます。
―――もう何も怖くない。
催眠ものだけど、近年のヌルイレーベルカラーを反映してか、「女の子の心を捻じ曲げる」タイプの催眠ものじゃなくて、「素直になれない女の子の背中を押してやる」タイプの催眠もの。
鬱要素は少ないから、ダークな催眠ものを期待するとガッカリするかも。
まあ、でも作者は遠野さんなので「オムツも、失禁も、あるんだよ」
 
はいはい相互フォロー相互フォロー。ステマステマ

 
 
 

■隣の姉妹を○○メイドにしてみた / 遠野渚

隣の姉妹を○○メイドにしてみた (美少女文庫えすかれ)

隣の姉妹を○○メイドにしてみた (美少女文庫えすかれ)

隣の姉妹をメイドさんしぃしーにする話。
  
パロディタイトルとおしっこで名を上げてる遠野渚によるメイドもの。
表紙の栗色の髪の子。イラストではそう見えないかもしれませんが、実は小学生です
 
幼女です。
でもヤっちゃいます。
まったく小学生は最高だぜ!

 
まあ、遠野さんらしくおしっこ描写が充実してるけど、そこまで激しくないから遠野作品しては割と読み易く仕上がっている。

 
 
 

■マゾマゾハーレム 三姉妹はMドレイ!? / 上原りょう

マゾマゾハーレム 三姉妹はMドレイ!? (美少女文庫えすかれ)

マゾマゾハーレム 三姉妹はMドレイ!? (美少女文庫えすかれ)

将来を誓い合った幼馴染の政略結婚を阻止するために、ヒロインの姉妹を攻略していく話。
  
話の筋は「将を射んと欲すれば」と言わんばかりに、「○○するために姉妹を落とす」「落とした○○から情報とかをゲットする」みたいな展開になっている。
ゲーム的な攻略感覚があって割と面白い。
最初から好感度の高いヌルイハーレムものに比べて難易度が高めに設定されていて、タイトルの割にオーソドックスなハーレムものとは一線を画する。
割と良質な作品でした。
ところで精液風呂が出てくるんだけど、そんな量どうやって出すねん……

 
 
 

■さいみん! さいみん!! / 巽飛呂彦

さいみん! さいみん!! (美少女文庫えすかれ)

さいみん! さいみん!! (美少女文庫えすかれ)

突然、周りの女の子の好感度がマックスに成る話。
  
まあ何と言うか、催眠ものじゃありませんね
この作者さんが以前に書いた「さいみん!」も催眠ものじゃありませんし
洗脳(催眠)ものを期待して読むと失敗するので注意。
一応、恋愛感情改変ものではある。
だた「学園インモラルハーレムもの」としては実にエロくまとまってて非常によろしい。
そしてインモラルなハーレムものでありながら、メインヒロインとの絡みでは純愛要素も楽しめて、二度美味しい。
しかし表紙絵にもあるけど、あのイラストで名前が「はやて」……うん、美少女文庫だ。

 
 
 
 
  

二次元ドリーム文庫

二次元ドリーム文庫のコーナー。
まあ、ハーレムシリーズのファンですので、ハーレムシリーズ多目です。贔屓目があっても勘弁な!
 
 
 

■ハーレムダイナスト 新・黄金竜を従えた王国 下巻 / 竹内けん
(「ハーレムダイナスト 新・黄金竜を従えた王国 上巻」は対象期間外)

 ※ 上巻は2010年だけど上下巻構成なので読む場合は上巻から。
 
ドモス王国の国王ロレントに嫁ぐことになったお姫様が、無理矢理処女を奪われ、故郷の国を侵攻されそうになりながらも、国王の妖しい魅力に惹かれていくお話。
 
二次元ドリームノベルズから発行され、長らく絶版中だった「黄金竜を従えた王国」を加筆修正した復刊。
ハーレムシリーズの原点であり、物語の中心の一つである「ドモス王国」が大国になるターニングポイントを描く。
国王ロレントよりも、姫であるアンサンドラの視点で描かれることが多く、ハーレムシリーズの中ではかなり異質。
ただ、「故郷の国の姫」としてのアンサンドラが「国王ロレントの女」に変わっていく姿は、哀しくなるほどに「女」であり、背徳的な魅力に溢れていた
ハーレムシリーズを読む上では必ず押さえておきたい作品。
基本的には刊行順に読むのが無難だけど、これを機に読み始めるならこの作品から読み始めるのもいいんじゃないですかね?
  
ちなみにハーレムシリーズ及び「神聖帝国興隆記シリーズ」の説明は←から。
ジュブナイルポルノでありながらファンタジーものとしても戦記としても読める名シリーズ。
ただ戦記としての要素があると言いますが戦闘シーン自体は少な目で、戦闘シーンが端折られることも多く、戦記要素を過剰に期待すると拍子抜けするかもしれない
しかし、そこまでハードルを上げずに読めば楽しめると思います。
それと、ある作品で登場した登場人物が、別作品で出てきた時のテンションの上がるところなんて、同一世界シリーズとしての魅力に溢れている。

 
 
 

■ハーレムマーシナリー / 竹内けん

ハーレムマーシナリー (二次元ドリーム文庫 180)

ハーレムマーシナリー (二次元ドリーム文庫 180)

山賊退治のために村の女の子が傭兵である主人公を雇う話。
 
まあ「七人の侍」とかそういう系統の話。 
主人公の傭兵は割と「大人」なキャラに設定されてて、個人的には変にガキっぽい主人公よりは遥かに好き。
村の若い子二人組が、妖艶な女将に対抗したり、主人公を誘惑してもイマイチ空回ったりするところが可愛い。
主人公は村の幼馴染二人組なんかじゃないかという気がしてくる。
ハーレムシリーズの中では割と独立してる作品なのでこの巻から読んでもいいと思う(刊行順に読むのが基本だけど)
とりあえずシリーズの中でも1,2を争うくらいイラストが好みだった。

 
 
 

■ハーレムオーシャン / 竹内けん

ハーレムオーシャン (二次元ドリーム文庫 202)

ハーレムオーシャン (二次元ドリーム文庫 202)

海でお姫様を拾いました。お姫様を娶るためにも、肉親の仇である海の怪物に復讐します。そんな話。
 
積極的で女気溢れる女性陣と、一介の漁師でありながらも懐の広い男らしい主人公。と、バランスが取れていて魅力的。
メイドさんのくだりは割と強引だった気がするけどね。
「ハーレムパイレーツ」「ハーレムパイレーツ2」とのリンクがあるから、そっちから読んだ方がいいかもね。

 
 
 

■完璧クールな生徒会長はデレるとエロい俺の姉 / 高岡智空

学校での完璧クールな生徒会長像を作り上げるために協力してた主人公が、報酬として姉との性行為を要求する話。
  
ブラコンとシステコンによるクーデレ姉とのイチャラブ本。
実はちょっぴりヘッポコなクーデレ姉のキャラクターが非常によろしい。反応が実に可愛らしいんだわ
そして何よりエロかった。エロかったからジャスティ

 
 
 

■マゾカノ おっとり生徒会長のドMな妄想日記 / 筆祭競介

幼馴染生徒会長のドM妄想の悪癖を知ってしまった主人公が妄想を鎮めるために協力する話。
 
「マゾ」としての可愛らしさと「妄想癖」という要素が非常に上手く噛み合っている良作。
妄想の中では凌辱シーンでは出てくるが、基本的には主人公との1対1の純愛もの。
イチャラブカップルが「○○(凌辱・脅迫)という設定のプレイ」をしてる、って感じですね。
ただ「妄想の中であっても、主人公以外との行為を考えるヒロインはイヤ」という人には向かないのでその部分は注意。
でもまあ、幼馴染同士が素直に結ばれる、という展開はなんだかホッとするね。

 
 
 

■エロデレ2 完璧お嬢さまがときめく時 / 筆祭競介
(「エロデレ 誘惑お嬢さまが恥じらう時」は対象期間外)

 ※ 1巻は対象期間外だけど、2巻は1巻の直接的な続きなので1巻から読むのをオススメします。
  
最初は思惑があって主人公とエロイことをするお嬢様が、デレた後は違った反応を見せるお話。
  
1巻は最初は積極的なキャラクターが、後半に初心な反応を見せるという、普通の恋愛と逆の流れになっているの面白い。
あっけらかんとしたさっぱりエロスが、デレた後にはモジモジした反応を見せるその破壊力は僕好みの可愛さでした。
「エロデレ」というアイディアがキッチリ内容に活かされた良作。
 
2巻は
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!「ツン成分皆無で男を寝取ろうとする美少女が、デレた後にツンデレに変身していた」な、何を言っているのか(ry
みたいな内容。

 
 
 

■誘惑プリンセスはおキライですか? / 089タロー

誘惑プリンセスはおキライですか? (二次元ドリーム文庫 179)

誘惑プリンセスはおキライですか? (二次元ドリーム文庫 179)

北欧からやってきたお姫様が主人公を誘惑する話。
  
お姫様、その護衛ともにキャラが立っていてよろしい。
そして、主人公が目的に向かって努力しているところに好感が持てる。
いちゃらぶ好きなら間違い無い作品。
しかし、表紙絵はけしからん
個人的には089タロー作品は大好きです。

 
 
 

■僕のモテ期はただの勘違いだったのかもしれない / 狩野景

主人公に行為を持ってる女の子が、自分じゃない子を好きなんだと勘違いしてて、その応援をするんだけど結局は肉体関係を持ってしまう話。
  
「女子Aは主人公が女子Bを好きだと思ってる」
「女子Bは主人公が女子Cを好きだと思ってる」
「女子Cは主人公が女子Aを好きだと思ってる」
  
という構図はなかなか面白い。ただそれを十分に活かし切れてるとは言えなかったかな?
もうちょっと修羅場っても良さそうなものだけど、良くも悪くも聞き分けのいい都合のいい子ばっかりだった。
それと3Pとかあってもいいと思うんだけど、そこら辺がハーレムとしては不徹底だったのが残念。

 
 
 

■もしツンデレお嬢様が我が社の社長になったら / Kyphosus

ツンデレなお嬢様が社長になって主人公が悪戦苦闘する話。
  
薄く希釈した至道流星成分ツンデレ分を入れてジュブナイルポルノにしたような作品。
パロディタイトルの割には、ツンデレお嬢様ものとしても無難にこなしており、「商社もの」としてもそれなりに描けててバランスが良い。
ただ、「会社もの」として期待し過ぎると期待はずれにかもしれない。逆にツンデレものとして読むと「会社」部分が思ったより楽しめる。
それくらいのバランス
ただ「会社再建もの」としてはちょっと区切りがハンパだったので、続巻を期待したい。……けど出なさそうね。

 
 
 
 
 

あとみっく文庫

あとみっく文庫のコーナー。
シリーズ物が多いから、薦め辛い作品が多い。
 
 
 

■僕のパーティー修羅場すぎて世界が救えない / 上田ながの

勇者のパーティーの一員になった魔法使いの主人公をめぐって、女勇者と女戦士と女僧侶がマジ修羅場な話。
 
とにかく修羅場描写が徹底的。
単なる恋の鞘当てレベルじゃなくて、本気で恋敵といがみ合って、挙句の果てには明確な殺意を持って殺そうする、このギスギス感が堪らない。
近年「修羅場」を名乗る作品は多いけど、胃がキリキリするような修羅場を描けてる作品は少ないので、そういう点で考えるとよく出来た修羅場作品。ヤンデレ要素もあるよ
ヌルイ修羅場に物足りなさを感じている方なら手に取ってみてもいいじゃいんでしょうかね。
ちょっと主人公が誘惑に弱すぎる気がするけどね。

 
 
 

■俺のフラグはよりどりみデレ / 栗栖ティナ
■俺のフラグはよりどりみデレ2 / 栗栖ティナ

俺のフラグはよりどりみデレ (あとみっく文庫)

俺のフラグはよりどりみデレ (あとみっく文庫)

俺のフラグはよりどりみデレ2 (あとみっく文庫 34)

俺のフラグはよりどりみデレ2 (あとみっく文庫 34)

通学中、パンを咥えた主人公♂が曲がり角でお嬢様風美少女とぶつかって、何だかんだで登校前に童貞卒業するところから始まる物語。
 
まあ、「属性」要素をクローズアップした「異能バトル」もの。
メタ的に「ヤンデレ」「ツンデレ」「クーデレ」などの特定属性キャラが登場してくる。
そういった女の子を救ったり振り回されたりと、割と一般的なライトノベルに近いノリのストーリー性がある。
1巻に関しては「ヤンデレ」要素が強いので、ヤンデレ好きの方にもオススメ。
2巻は1巻が気にいったらでいいんじゃないですかね?

 
 
 
 
 

ぷちぱら文庫Creative

ぷちぱら文庫Creativeのコーナー。
4作品しか出てない割には打率高かった。
 
 
 

■それでも水着は脱がさない! / 玉城琴也

それでも水着は脱がさない! (ぷちぱら文庫 23)

それでも水着は脱がさない! (ぷちぱら文庫 23)

付き合い始めた彼女と出掛けた旅行先で、年上のおねーさん相手に童貞卒業して、彼女と初セックスをして、お猿さんのようにセックスに溺れる話。
 
彼女以外の女性が出てくるけど、基本的には明るいノリのイチャラブもの。
タイトル通り「水着を着たままH」が徹底されてる点が素晴らしい。水着フェチの人も嬉しい。
楚な彼女が初体験を果たした後(性的に)積極的になっていく流れは、実にそそるものがある。
旅先で性行為に溺れるという明るく爛れた感じがイイね。

 
 
 

■おた☆こい 〜理想の彼女とイチャラブえっち〜 / 箕崎准

おた☆こい ~理想の彼女とイチャラブえっち~ (ぷちぱら文庫 21)

おた☆こい ~理想の彼女とイチャラブえっち~ (ぷちぱら文庫 21)

オタクな彼女が出来て、ちょっぴり恋人との関係に悩むこともあるけど、基本的にイチャイチャラブラブする話。
 
個人的には、2011年におけるジュブナイルポルノのベスト
タイトル通りストレートにオタクとオタクな彼女とのイチャラブが描かれており、良い意味で捻りの少ないキャッチーな作品に仕上がっている。
実際の作品名やキャラ名・パロディが出てきたり、コミケ等の描写もかなりリアルに描かれている点が印象的。
まあ「初心者は一番好きなサークルにあんな時間に買いにいかねーよ」みたいなツッコミどころはあるとしても。
「オタクヒロインもの」はジュブナイルポルノでも増えてきたけど、この系統としては白眉の一つと言える。
恋人が「(良くも悪くも)変わっていくこと」に対して、自分に自信の持てない主人公が不安を募らせるところ辺りの描写は実に効果的。
そのおかげで「ああ、恋愛してるなぁ」と主人公カップルの恋愛に深みが出ている。
作者さんが「ジュブナイルポルノで出来る範囲でストーリーを入れて頑張った」みたいなこと言ってたけど、その通りで、ストーリーに絡めた恋愛描写頑張ってた。
 
 
ちなみに前もって書いておくけど、作者さんとは相互フォロー状態にある。
割とリプライを飛ばしたりしてますから、きっとステマですね!

 
 
 
 
 
 

ヴァージン☆文庫

ヴァージン☆文庫のコーナー。
4作品しか出てない割には打率高かった。
 
 
 

■女神にどぴゅっ ラブいちゃ子作り争奪戦! / すくわっと@

女神にどぴゅっ ラブいちゃ子作り争奪戦! (ヴァージン文庫)

女神にどぴゅっ ラブいちゃ子作り争奪戦! (ヴァージン文庫)

女神がやってきて子作りして、なかなか出来なかったから違う女神がやってきて子作りして、結局みんなで子作りする話。
 
人間である主人公と女神のイチャラブもの。
最初は任務や興味で主人公のところにやってきた女神さん達が、段々と主人公にデレていき独占欲を持つように変わっていく姿が可愛らしい。
女神との夫婦のような関係も心地良い雰囲気でした。
イラストも良かったし、明るいイチャラブ好きなら。

 
 
 

■私立聖水女学院新体操部 性指導要綱 / 長友アオミ

私立聖水女学院新体操部 性指導要綱 (ヴァージン文庫)

私立聖水女学院新体操部 性指導要綱 (ヴァージン文庫)

新体操部の顧問が部員にエロイことする話。
 
表紙が萌え絵の割に、中身自体は暗めの静かなトーンで描かれる。
その中で教え子と肉体関係にある淫靡さ実妹と結ばれる背徳感、女の情念の艶っぽさなど、諸々のエロスが籠っているところが非常に良かった。
途中で日和ったハーレムエンドになるかと思ったけど、毒の入ったラストにより非常に印象的な作品になっている。
創刊ラインナップにこういう「萌え(明るい)だけじゃない」「一筋縄ではいかない」作品が出てくれるのは非常に嬉しい。
賛否の大きいシコルスキー絵だけど、それだけで避けるのは勿体ない好作品。