よりにもよって「この日」に自白。相変わらずパロディ(?)が多い美少女文庫

私立お嫁さま学園 (美少女文庫)

私立お嫁さま学園 (美少女文庫)


今月(11月)美少女文庫で「私立お嫁さま学園」という新刊が発売されました。
実は財閥の御曹司だった主人公のために建てられたお嫁さん候補300人が集う学校に主人公が転校してくる、というお話。
まあ、あらすじとかで「300人」と煽ってる割に実際にエロシーンがあるのは表紙にも描いてある4人だけだったりするのはご愛嬌。美少女文庫の設定倒れはよくあることです。
作者は河里一伸さん。
美少女文庫初期に、美少女文庫では珍しいゲームノベライズ「LOVERS 〜恋に落ちたら…〜」でデビューして、その後コンスタントに20冊以上の著作を数える美少女文庫お馴染の作家さん。
私の印象としては「ラブラブハーレムものを得意とする作家」という感じ。




さて、本題に戻りましょう。
この「私立お嫁さま学園」という作品ですが、中身はごく普通の美少女文庫フォーマットの内容なんですが、あらすじを読んだ瞬間ちょっと引っかかるものがありました。
では、この作品のあらすじから一部引用してみましょう

(前略)
幼なじみの高崎心愛。生徒会長の戸城三菜子。お嬢様の豊垣寿里。剣道少女の松生陽美(攻略)


裏表紙のあらすじから抜粋

私立お嫁さま学園:高崎心愛、戸城三菜子、豊垣寿里、松生陽美


声優ユニット高垣彩陽寿美菜子豊崎愛生戸松遥








どう見てもスフィアです本当にありがとうございました。



うん、コレでもかってくらい無駄にアナグラムされてます。
一致していない漢字が「心、城、三、里」と「彩、遥」だけ。
コレは意識してパロっただろう……と思っていたら2010年11月23日「某四人組ユニットのメンバーの漢字が入っています」と作者が自供しました
よりにもよってスフィアの武道館ライブの日に。
今月の新刊では他に「妹ペロペロ」なんていう「どう見てもあずにゃんファンのことです」みたいな本も出ているし、まったく美少女文庫はフリーダムだなぁ、と思うエピソードでした。



なお、作者さんのブログに書いてある通り、名前をもじってるだけで特にスフィアのパロディが出てくる訳でも、声優ネタが出てくる訳ではありません。
「じゃあ何のために文字ったんだよ!」とツッコミたくなる人もいるかと思いますが、この作者さんは以前に「お嬢様がいっぱい 恋する学園三国志!?」というタイトルの三国志の武将の名前をパロっているけど三国志ネタはほとんど生かされていない」というエロ小説も出したりしてるので、ある意味河里さんらしい、と言えるのかもしれません。






余談
美少女文庫はこういうパロディの無駄撃ちみたいな作品を結構出しています。
タイトルのパロディとしては、アイドルマスターを文字った「アイドる☆シスター」、ハッピーレッスンを文字った「はぴはぴレッスン」。
表紙とかからライトノベルをパロったと思われる「銀盤プリンセス」「ツンマゾ」など。
パロディ云々で未だに判断に困ってる例としてはこの本は2006年9月に出た「お嬢様はメイド様!?」。一見今年アニメ化された「会長はメイド様!」のパロディにも思えるんですが、「会長はメイド様!」が読み切り掲載されたのが2006年2月号で連載開始が2006年6月号。偶然日なら面白い偶然だし、仮にパロったとしたなら「反応はえーよ」というスピード刊行。
まあ、ここら辺のフットワークの軽さが「大売れはしないけど大コケもしない。冊数出してナンボ」というこの業界を象徴してる気もしますけどね。
ちなみにここら辺のパロディは大抵の場合元ネタがほとんど関係無いので、思わず釣られて買ってしまって内容が思ってたものと違っても笑って許してあげる寛容が大切


アイドる☆シスター (美少女文庫)

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銀盤プリンセス―生意気なMドレイ (美少女文庫)

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ツンマゾ!―ツンなお嬢様は、実はM (えすかれ美少女文庫)

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おまけ(あとみっく文庫)

不死の吸血姫がドSのご主人様を募集しているようです (あとみっく文庫)

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お嬢様はメイド様!? (美少女文庫)

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会長はメイド様! (1) (花とゆめCOMICS (2986))

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