東方杜郷想 レポート

2009年最初の東方オンリーにして(2009年1月19日現在)日本最東方で行われる東方オンリー
主催・運営・中の人は杜の奇跡実行委員会+α。
例によって、今回もスタッフ参加してきましたよ、と。
以下、レポート。
あくまで実行委員会とは関係ない、私の個人的な雑感なのでそこはご理解ください。文句・苦情・ご意見がありましたら私個人まで



結論から言っておくと、成功裡のうちに終えることが出来たかな、と。
開場直後は混雑・混乱したものの、致命的な自体には至らなかったし、私の見た限りでは大きな問題も起きなかった(いや問題自体は細々とあったけどね。下のほうで書くよ)
アンケートの結果や各所のレポートを見ると反応は良好だし、参加サークルの売り上げも完売札が目立つ程度には売れてたし、入場者数もかなり入った。
時系列に沿ったレポートは面倒なので、幾つかの項目に分けて書いていこうかと。



入場者数

正確にカウントした訳じゃないから実数は分からないし書く気も無いけど、こちらが把握できた限りのパンフの販売数(サークル参加者+一般参加者)は杜の奇跡の最高記録レベル。
スペース数は杜の奇跡よりも少ないから、一般入場者数は杜の奇跡のベストを超えたんじゃないかなぁ。
スペース数に比べて一般の数が多い傾向のある東方ジャンルと言うことで、ある程度は予想してたけど、まさか初回で杜の記録を超えるくらい集まるとはね。
東方すげーというより何より、入場規制かからないで良かったとホッとしました。
開場前の待機人数を見てて、スタッフも会場に入りきるかで戦々恐々としてたもので。
コレがもし入場規制がかかってたら、個人的には「成功」と言う言葉は使い辛かった。
(……あー、別に入場規制がかかるイベントを馬鹿にしたり、非難してる訳じゃないよ)


まあ、とりあえず、オールジャンルの杜の奇跡よりも一般が入ったことに、色んな意味で泣けた。



会場

今回は急に開催が決まったということもあり、杜の奇跡で使ってる会場が取れず*1青年文化センターで開催。八角形の会場は初めてだ。
青年文化センターの会議室で集会をやったことはあるし、コンサートや演劇を見に来たことはあるけど、イベントで使うのは初めてだなぁ……
当初は交通のアクセスや、周りに時間を潰すような場所が無い立地、イベントホールの広さなど色々と不安が残る会場ではありましたが、結果的に見ればいつのもAERじゃないことが幸いした感じ。
杜の奇跡で使ってるAERは交通のアクセスや周りの施設などの立地面では(仙台の施設で)ベストに近いんですが、導線が取り辛い、行列を流し辛いという欠点がある。
それに比べて、今回の青年文化センターは開場前の時点で待機列を会場の回りに列を流せたし、開場後も一部行列をホール外に流すことが出来た。
具体的に言うと、今回の初動で一番人気(だよね?)だったあとりえ雅の列を、ホール外の階段の方へ流すことが出来たのは非常に助かった。
「入場者数」の項で書いたのように、入場待機列の時点で会場に入るきるか分からない人数がいただけに、初動あとりえ雅の一般参加者を会場外に出して列形成しなかったら、会場内がパンクしてたか入場規制せざるをえなかったんじゃないかな?
(実際、結構な人数があとりえ雅のホール外待機列に吸着してくれてた)
これがもしもAERだったら、キャパは大きいもののアクセスがいい分青年文化センターよりも人が集まった可能性があるし、会場の構造上列の流しどころに苦労してたと思う。
今回、会場が青年文化センターになってしまったことは一概に悪いことばっかりじゃなかったというのが個人的な印象。怪我の功名?
ただ、やっぱり周りに何もない分、アフターイベント待ちの参加者は時間つぶしに苦労してたように見えた(AERならメロブやとらとか、その他色々な店で時間が潰せる)
さすがに仙台に出るには移動時間で往復1時間くらいは見ないといけないし、ちょっと面倒だよね。ここら辺はやっぱり一長一短。
まあ、開催前は会場に対してネガティブな予想しかしてなかったので、その反動で良い点が目に付いたのもあるんでしょうけどね。



サークル参加者

年齢層は杜の奇跡よりも平均年齢が下がり、低年齢層が目立った。
それと予想以上に県内サークルの参加率が高かった。これは意外な結果。


休憩時間にサラッと見た感じでは、全体的には完売札が目立つくらいには売れてた印象。
アンケートやレポートを見る限り、やっぱりそれなりには売れてたみたいですね。
杜の奇跡に参加実績の無いサークルからは「東北ということで部数が読めなかったけど予想以上に売れた」という反応が結構あったし、杜の奇跡の参加実績があるサークルからも、今回の入場者数・売れ方は驚きだったらしい。
サークルの出席率も高かったし、やっぱり元気なジャンルですよね。



一般参加者

やっぱりというか何というか、杜の奇跡辺りと比べても中高生が目立ってた
東方と言うとニコニコ経由で来る人が多いということで、年齢層が低いというのが特徴の一つですが、その傾向は地方でも健在。
イベント参加経験が少なそうな低年齢層は友達連れで(3〜5人くらいで連れだって)来る人達が結構いたような気がする。やっぱりイベント慣れしないと一人っ子参加は気が重いのかな?
カタログ購入制が分からず「コレ買わないと入れないんですか?」と聞いてくるのも、カタログ500円に「高い……」と呟くのも、何か妙に初々しくて微笑ましかったです。若いなぁ……
問題さえ起こさなければ、こういう若い層が入ってくるのはいいことだと思います。


ただ、開場直後に、サークルに向かう訳でもなく壁際に突っ立って開場の様子を見てた人は同人誌を買いに来たというよりも「東方イベントがどういう状態になるかを見に来た」ウォッチャーだったのかなぁ。



カタログ

杜の奇跡実行委員会主催のイベントしては初のオールカラー。500円。
コレは割と評判が良かった。
私も製本されたものは当日初めて見たんですが、割と見栄えがする仕上がりだったし、イベント慣れしてるような人にも「コレは安い」と好印象。
作業の手間とかを考えると、代表に次回もやってくださいと言い難いところだけど、反応だけ見ると次回もオールカラーは継続しても良さそうな雰囲気。
ちなみに、個人的には中綴じだったのが不満かなぁ。
安いんだろうけど、積み上げた時に山が片側によってしまうし、何かコンビニ雑誌のような質感がどうも慣れない。
ちなみに余らせるつもりで刷ったようで、完売はしなかった。


なお、開場中に印象に残った出来事として、カタログを持った一般参加者に「コレ(カタログ)捨てたいんですけど、どこに捨てればいいんですか?」と聞かれたこと。
……あー、まあ、買ったものを捨てるのは参加者の勝手だし、その辺に投げ捨てられるよりは遥かにマシだから、わざわざ聞いてくれたこと自体はいいんですが……うーん、割といい出来に見えた分、邪魔者扱いはちょっとショックだったよ。
そんなに嵩張るようなものでもないと想うんだけどなぁ。コミケカタログ辺りに比べれば全然。



企画

杜の奇跡でお馴染みのサークルへのドリンクサービスと、餅つきとその餅をあーんする企画。
ドリンクサービスは何か配布(完了)が遅れたっぽい。企画に絡んでなかったので理由は分からないけど、通路が混んでたから?
餅つきは有志(?)で行って、いつもはサークルに対するサービスでやってるあーん企画を、今回は希望者を募って列を形成。
杜の奇跡でやった「青汁サービス」みたいにやたらと行列が出来てたけど、やっぱり一般参加者が参加できる企画を行う場合、人数が極端に集まりすぎてしまうのがネックだよね。コストもかかるし。
しかし、企画としては大成功の部類かなぁ。各所のレポートを見る限り、反響が一番大きかったのは餅つきだったような。


しかし、いつもはサークルに対してのみ行ってるあーん企画を、希望者にしたのはドリンクサービスの企画が遅れたせいで、サークルを巡回する時間が無くなったせいなのかね?
企画にはノータッチだったので、そこら辺の事情は分からない。
とりあえず、こういう一般参加者参加可能な企画は、サークルに比べてアフターイベントまで時間を持て余しがちな一般参加者のためにはいいんだろうけど、サークルのイベントレポを見てると「餅を食べたかったけど、一人参加だからスペースから離れられなかった」という感想もあったりして、やっぱりそこら辺のバランスは難しい。



コスプレ

衣装の集まりがよくなかったからか、スタッフのコスプレイヤー杜の奇跡に比べれば少なめ。
ただ、サークル・一般でのレイヤーのおかげで、思ったよりもレイヤーがいた感じは受けた。
更衣室も空いてたようで、その点はレイヤーさんには好評だった模様。
ただ、レポートで撮影スペースがなかったことを書いてる人が結構いたんだけど、元々狭い会場な上コスプレイベントじゃないんだから、スペースが満了した以上はそういうところが削られるのは仕方ないと思うんですけどね。
コスプレ撮影を楽しみにしてた人には申し訳ないとは思うけど優先順位の問題。まあ、個人的な意見だけど。



アフターイベント

いつもはどんぶり勘定で趣味の参加人数カウントしてるんだけど、今回は色々あってカウントしなかった。まあそれなりに人はいた。
朝の時点で、賞品は少ないと言ってた割には、アフターイベント自体はわりかし長かった印象。サークルからの提供物が結構あったのかな?
それとも、AERに比べて会場のレンタル時間が長かったこともあり、代表の司会進行がノンビリしてたのが、長引いた原因かな。
まあ、会場の返却時間が遅いとアフターイベント終了後にパタパタすることが無いから、それは助かる。



反省点(問題とか)

極端に目立つほど大きな問題は無かったものの、やっぱり細かい反省点はあるかなぁ。
特に開場直後、島中などで突発的、散発的に起こった混乱を制御出来なかったのは反省点。
具体的に言うと、島中などで起こった行列の導線を制御し切れず(もしくは見過ごしてしまい)、サークルの行列が他のサークルの販売スペースを遮ってしまったり、隣のサークルにはみだしてしまったり、そういう混乱が起こってしまったこと。
杜の奇跡に比べて行列が出来るサークルが読み辛く配置レベルで導線を考えるのが難しかった上、会場に規模に比べて多数の一般参加者がいたことが、混乱を加速してしまった。
これで不愉快な思いをしたサークルや、迷惑したサークルも多いだろうし、これが最大の反省点。
次開催があれば、ちゃんとサークルのこと(人気、混雑の可能性)を下調べした上で、行列が出来そうなサークルのことを考えた配置にするとか、もうちょっと大きな会場を取るとか、通路幅を広く取るなりの対応は必要ですかね。
ただ、通路幅を広く取るのは混乱の度合いを緩和出来るだろうけど、広く取った通路は一般参加者が引いた時間帯に閑散とした印象を与えてしまうので、ここら辺は難しいところですよね……
私個人が配置作業に絡むかどうかは分からないけど、ここら辺は次回までの反省点と。


他には、入場規制をかけずに済んだのは、あくまで偶然に助けられただけなので、予想以上の一般が集まった時の対応に関しての備えが甘かったのは確か。東方ジャンルの参加者を甘くみず、リスクマネジメントはちゃんと行うべきだよねと自戒。
私のような下っ端スタッフが偉そうにかたるようなことでも無いですが、機会があればそういう意識で行うってことで一つ。

混対の人達はキッチリと打ち合わせしてたみたいです。
不正確なことを書いてしまいました。すみません。



次開催

代表からちまちまと話は聞いてますが、こんなところで語れることでもないのであまり突っ込んだことは書かない。
まだオフィシャルで発表してない以上は、現時点で開催に前向きとはいえ、どうなるか分からないし。
ただ、1回目が曲がりなりにも成功裡に終わっているだけに、次開催は今回よりもサークルが集まる可能性がある。そうなると会場の選定が難しいよね。
1回目よりもサークル数が集まるとなると、今回の会場は無理だろうし。
仙台で青年文化センターよりも大きい会場となると、AER,夢メッセ、卸町サンフェスタ辺り。
AERは立地やアクセスは最高だけど、上の方でも書いてるように、今回のようにスペース比で多数の一般参加者が集まるとなると、待機列の整列や導線を取るのが難しくなってくる。
夢メッセ、サンフェスタは青年文化センターよりもアクセスが悪いのが難点。バス利用や最寄駅から徒歩は、ちょっと敷居が高いよね。特に県外人には。
それと、夢メッセは1ホールだけでも、即売会だけをやるにはちょっと会場が広過ぎる。杜の奇跡1,2の時のようにコスプレダンパを併設……は無理だろ……


まあ、開催も正式決定してないので、ここでウダウダ書いてても仕方ないのですが。
それに、ここで書いてるのはあくまで東方人気がある程度現状維持された場合の予想ですが、今年初頭からの全国的な東方イベントのせいでジャンルの賞味期限切れも進むかもしれないし、勿論ここ数年「今年はさすがに人気が落ちる」と言われ続けながら拡大していったジャンルなので、逆に人気が上がる可能性もある。
正直、一年後の東方人気がどうなるか予想が付かない。
はてさてどうなることやら。




そんなグダグダな感じで今回のレポートは終わる。
 

*1:最初からAERは取るつもりは無かったらしい